「将棋ペン倶楽部 第82号 2024年秋号」が送られてきた。今号は「第36回将棋ペンクラブ大賞号」である。最終選考委員は前回と同じ、川北亮司氏(作家)、西上心太氏(文芸評論家)、所司和晴七段、森田正光氏(気象予報士)の4名。喧々諤々の選考経過がそのまま掲載されているが、この透明性はなかなか貴重である。
大賞と優秀賞の差は紙一重だとあらためて思う。
「受賞のことば」もよい。受賞者は最高に株価が上がっているわけで、そのよろこびが文面にあふれている。それを共有できるのは幸福なことである。今回は、技術部門大賞・藤井猛九段のそれが一風変わっていて秀逸。藤井九段の技術大賞は、文芸大賞でもよい、という選考委員の言葉があったが、確かに、と思わせる。
観戦記部門優秀賞・後藤元気氏のそれも面白い。というか、ためになる。観戦記、というか文章家を志す人は、必読の文章である。
「推薦作ひとこと集」も面白い。今号は12ページを割いているが、本文を読みたくなるひとことばかりだ。
後半はレポート・エッセイなど。美馬和夫氏の「将棋狂の詩」は、次女の将棋大会奮闘編の最終回。高校3年の最後の大会は衝撃の展開になる。結びも急展開で、年月を経たからこそ醸しだされる、ノスタルジックな余韻が残る。
新規のS氏、久々の投稿のW氏は、昔の観戦記に言及している。なかなかの労作である。
茂山氏は久々の投稿。「女流棋士鑑」と題し、女流棋界の歴史を記している。茂山氏は未完の連載があった気がするが、あれは完結したのだったか。
今回の記事は続編があるようで、次号が楽しみである。
バトルロイヤル風間氏は「オレたち将棋んゾンビ」の連載第34回。4コママンガの脇に、室岡克彦八段の「わずか5日間の最年長棋士でした」のイラストがある。これが気になったので調べてみたら、青野照市九段が今年の6月13日に現役引退。室岡八段は6月18日、竜王戦6組の昇級決定戦で敗れ、引退。それで、「5日間の最年長棋士」というわけだった。
ちなみに現在の現役最年長棋士は、64歳の福崎文吾九段である。
そして、第36回将棋ペンクラブ大賞贈呈式は、以下の要領で行われる。
日時:10月5日(土)18:00~20:00(開場17:30)
場所:出版クラブホール
東京都神田神保町1-32
神保町駅(地下鉄半蔵門線、都営浅草線)A5出口徒歩2分
会費:9,000円
※中井広恵女流六段の指導対局、バトル氏の似顔絵コーナーあり。
会費が1,000円上がったが、昨今の物価高の影響下では仕方ない。
現在の私は、土日の休みが取りにくいのだが、現在は何とか行けそうである。行ってどうなるものでもないが、贈呈式は、年に一度の同窓会の趣もあるので、行ってみる。
大賞と優秀賞の差は紙一重だとあらためて思う。
「受賞のことば」もよい。受賞者は最高に株価が上がっているわけで、そのよろこびが文面にあふれている。それを共有できるのは幸福なことである。今回は、技術部門大賞・藤井猛九段のそれが一風変わっていて秀逸。藤井九段の技術大賞は、文芸大賞でもよい、という選考委員の言葉があったが、確かに、と思わせる。
観戦記部門優秀賞・後藤元気氏のそれも面白い。というか、ためになる。観戦記、というか文章家を志す人は、必読の文章である。
「推薦作ひとこと集」も面白い。今号は12ページを割いているが、本文を読みたくなるひとことばかりだ。
後半はレポート・エッセイなど。美馬和夫氏の「将棋狂の詩」は、次女の将棋大会奮闘編の最終回。高校3年の最後の大会は衝撃の展開になる。結びも急展開で、年月を経たからこそ醸しだされる、ノスタルジックな余韻が残る。
新規のS氏、久々の投稿のW氏は、昔の観戦記に言及している。なかなかの労作である。
茂山氏は久々の投稿。「女流棋士鑑」と題し、女流棋界の歴史を記している。茂山氏は未完の連載があった気がするが、あれは完結したのだったか。
今回の記事は続編があるようで、次号が楽しみである。
バトルロイヤル風間氏は「オレたち将棋んゾンビ」の連載第34回。4コママンガの脇に、室岡克彦八段の「わずか5日間の最年長棋士でした」のイラストがある。これが気になったので調べてみたら、青野照市九段が今年の6月13日に現役引退。室岡八段は6月18日、竜王戦6組の昇級決定戦で敗れ、引退。それで、「5日間の最年長棋士」というわけだった。
ちなみに現在の現役最年長棋士は、64歳の福崎文吾九段である。
そして、第36回将棋ペンクラブ大賞贈呈式は、以下の要領で行われる。
日時:10月5日(土)18:00~20:00(開場17:30)
場所:出版クラブホール
東京都神田神保町1-32
神保町駅(地下鉄半蔵門線、都営浅草線)A5出口徒歩2分
会費:9,000円
※中井広恵女流六段の指導対局、バトル氏の似顔絵コーナーあり。
会費が1,000円上がったが、昨今の物価高の影響下では仕方ない。
現在の私は、土日の休みが取りにくいのだが、現在は何とか行けそうである。行ってどうなるものでもないが、贈呈式は、年に一度の同窓会の趣もあるので、行ってみる。