80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

筑肥線朝の通勤列車(4)

2021-07-11 19:06:02 | 九州・山陽方面
既製品改造とB品ボディの活用で仕立てた「筑肥線朝の通勤列車」が完成しました。

キハ30と36の床下機器は日光製が入手できないためエンドウ製を使用しました。両軸駆動用と銘打っているように、エンジンやラジエーターなど横幅のある機器はことごとく左右に分割されているので、動力化しない場合はスカスカ具合が否応なしに強調されてしまいます。

そこでエンジンとラジエーターはなるべく左右2枚のパーツをセンターに近づけて配置し、エアタンクは手持ちのフルサイズの製品に置き換えました。燃料タンクは手抜きで左右分割のままです。全体をライトグレーに塗装。



ざっくりマスキングしてエアタンクに黒を吹きます。気動車の床下はかなりの部分がグレーなのだと実感。



カプラーは密自連ではなく、天プラやトラムウェイの完成品に合わせて自連としました。このキハ30用には、恐らくトラムのキハ53を密自連に交換した時の発生品と思われるパーツを使用、もう1両のキハ36にはあり合わせの自連をKATOのカプラーポケットに収容したものを取り付けました。ジャンパ栓はエコーの「床下用2連閉」ですが、写真のように1コだけ足りず調達待ちとなっています。乗務員ステップはエンドウ製。



乗務員室仕切りをt0.5プラ板で作成。灰緑色に塗装し、カツミのプラ椅子とともに床板に接着しました。プラ椅子の端材を利用して運転士用の椅子も置いてみました。



そしてここが仕上げのメインイベント(笑)、「門ヒカラ」のインレタを今はなき東唐津気動車区を思い浮かべながら貼り込んでいきます。これ実はキハ16用なので定員が違っていますが遠目にはまず見えないのでオーケー。。



なぜキハ16用なのかというと、近場の模型店ですぐに入手できるのが、レボリューションファクトリーのコレしかなかったからです。サンプル画像がなかったので形式とか他の文字も同梱されていると勘違いしてましたが所属だけでした。こんなにたくさん「門ヒカラ」があるのは嬉しい誤算ですが、どんどん作らないと消費できないという沼コースが確定しました。w



まだ細部で手を入れたいところはいくつかありますが、ひとまずここで完成とします。キハ58を増結するスペースがないので4両だけの「昼下がりのローカル列車」になってますがご容赦を。



【キハ26 601】
天賞堂のキロ25を塗り替え、室内をロングシート化したものです。下回りを含めてその他の改造箇所はなし。1台車駆動のM車。



【キハ36 8】
トラムウェイのB品ボディに自作の下回りを組み合わせたもの。元はツートンカラー。どこがB品か分からないくらいの美品だったのでコスパ最強。



【キハ30 86】
同じくB品ボディに自作の下回りを組み合わせたもの。元は相模線カラー。



【キハ35 114】
今回の編成仕立てに合わせて購入した完成品で元から首都圏色。色とか超レリーフ状の床下機器とか下回りをなんとかしたいけど、まー当面はこのままですかね。



ということで、電化・地下鉄との相互直通運転によって変貌を遂げる少し前、1980年代初頭の筑肥線列車(八高線にも使い回せるゾw)これにて一件落着!




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筑肥線朝の通勤列車(3)

2021-07-07 23:56:04 | 九州・山陽方面
今日は七夕・・・でした。
ぼやぼやしてたらもうあと少しで今日も終わってしまいます。

願いごと
「どうか仕掛品の山が低くなりますように」




ということで叶わぬ願いを唱えたところで筑肥線気動車を続けましょう。
「B品ボディ」として購入したトラムウェイのキハ30と36を組み立てていきます。

まず床板をどう支持するかですが、ボディの構造をよく見ると写真中央に床板ホールド用のツメがあります。そして右には窓ガラス押えが出っ張っていますので、この上下のすき間に入る床板を用意すればよいわけです。



しかし、すき間の上下間隔を測ると約4mmあります。これはさすがにムク材では厚すぎるので、このようにt1.5mmのプラ板の両脇にt1.0mm、W2.5mmのプラ板を接着した凹型の構造としました。すなわち両サイドのみ1.5+2.5=4.0mmとなります。



裏返して、台車部分のみt1.2(下)とt1.0(上)のプラ板を重ねて補強します。



ここに日光の木製床用センターピンで同じく日光のDT22を取り付けます。気動車は床が高いので、これで約0.5mm嵩上げされるはず。



まずはキハ30を実験台にして車体にはめてみます。ふむ、良さげ。



既製品のキハ35(左)とも高さがほぼ一致したのでこのまま進めることにします。




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筑肥線朝の通勤列車(2)

2021-07-06 13:46:50 | 九州・山陽方面
前回の投稿後に少し見直しを行い、天プラのキロ25は2両のうち1両だけキハ26 600番台に改造し、もう1両はDC化初期の「アルプス」用に振り向けることにしました。やっぱり狭窓がずらっと並ぶグリーン帯のキロ25はカッコイイ!というモッタイナイ精神が発動したのもありますが、ふたを開けたら意外と車内の改造が面倒だった・・・というのが実態です。汗

ちなみに1960年の登場時のDCアルプスはキロ25+キハ55×5の6両という短編成だったようです。家探ししたら未使用のキハ55が1両出てきたので、じゃあ「うわじま」用に確保した55も呼び戻しちゃおうかなーと。さらに大糸線ローカル用に買ってあるシールドビーム改造の晩年スタイル車をしれっと紛れ込ませれば残りは2両・・・。まあこれなら射程内には入ったかな?ということで計画変更です。
おかげで「急行うわじま編成見直し計画」まで勃発して、この玉突き連鎖は止まりそうにありません。


ということでキロ25をキハ26 600番台に改造していきましょう。ロングシート化と首都圏色への変更を行います。

まず車体と下回りを分解。ツメ4か所のはずなのにどこか引っ掛かりがある感じで意外と固く、外すのに苦労しました。白いヘッドカバーが整然と塗り分けられた内装が見事です。が、ここで衝撃の事実が発覚。なんとシートが床が一体成型になってました!



ふぅ。。仕方がないので7か所のビスを緩めてこの室内ユニットを外すと、ダイキャストブロック(床板)に載ったでっかい基盤が出現。なるほどこういう構造になってたのか。。



夢であって欲しいと願いつつ何度見直しても床と一体化しているシート。。もはや糸鋸を横に動かすか、縦に動かすかの二択ですかね。



デッキの仕切壁は別パーツになっていて、ドアの両脇に室内灯などへ給電する端子が立ち上がっています。実車では改造後でも仕切壁は撤去されなかったということなので、このデッキ周りは温存でいけそうです。分解しなければ絶対に見えない「お便器」も作り込まれているあたり、さすが天賞堂、いい仕事なさってます。笑



で、結局糸鋸を縦に動かして前後のデッキ部分とシート部分を切断。新たにt0.5プラ板で床板を作り、カツミの「プラ椅子」を接着しました。中央の壁沿いに排気管があるため椅子は前後に分割されています。基板の中央にDCC用?のソケットがあるので残念ながら真っ平な床とはなりませんでした。



プラ椅子にはφ0.5洋白線で手すりを付けてあります。チラ見せ用でほぼ気合いゼロで作ってますので形や大きさはバラバラ。椅子の真ん中に穴があいてますが、これは元々あった床板固定用のネジをドライバーで締めるためのもので、完成後に上からシールを貼ってカムフラージュするはずだったのですがすっかり忘れました。。



一方の車体の塗り替えです。ウチではIPAドボンをやっていないので、まずはベースホワイトを吹いて下地を軽くカバーします。元の塗分けの段差は実車でもうっすら分かるのでガンガン行きます。



上塗りはFARBE(ファルベ)の朱色5号のスプレー缶。隠ぺい力の弱い赤系色の悲しさ、何度も吹いていたらグリーン帯の一部が変にチリメンじわになってしまいました。耐水ペーパーで削り落して事無きを得ましたが、デカールでもあるまいしナニコレ怖い。。



てことで、キロ25の格下げ&首都圏色化が完了しました。電化前夜の晩年感が漂ってきますね。



キハ35との相性もばっちり。



ヘッドライトはいわゆる“ブタ鼻”タイプなので、元のモールドの先端を切り落とし、キハ35のユーザー取付パーツの余り(これも先端のみ切り取り)をスーパーXクリアで貼り付けてあります。ジャンパ類や幌のお化粧が宿題。



で、作ったからには車内をチラ見しましょう。えぇですなぁ。。排気管も作っとくべきだったか。。



撮ったのを見て初めて気づいたんですが、運転台のメーターが端にチラっと写ってて萌え尽きました。笑



残るキハ30と36も同時に塗り上がっているので引き続き下回りを作っていきます。



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筑肥線朝の通勤列車(1)

2021-07-02 02:06:51 | 九州・山陽方面
仕掛り品つぶしの旅・信州編がとりあえずエンディング(完結とは言っていないw)に向かっているので、少し羽をのばして再び九州方面を巡る準備を始めました。

九州方面はED73、305系のほか、客車部分はほぼ揃った夜行「ながさき」もマニ36 2両のスクラッチが未完となっています。
いろいろある中で、まずは完成ボディの塗り替えを中心に比較的短期間でフィニッシュできそうな案件として、非電化時代の筑肥線DC列車の編成仕立てをやってみようと思います。

だいぶ前に何度か記事にしていると思いますが、事の発端はこちらの天プラ・キロ25の処遇。譲り受け品なので売却もできず、さりとて帯付きグリーン車2両だけというのも編成仕立てに困るので、ロングシートのキハ26 600番台に格下げしてしまおうというものでした。泣く子も黙る3文字電略「門ヒカラ」で有名だった東唐津気動車区に所属し、非電化時代の筑肥線で最後の活躍をしたとされています。



模型でもこのようにカバー付きのシートが綺麗に並んでいて格下げは心苦しいですが、サロ165あたりに移植して生き延びてもらおうかと考えています。塗色はグリーン帯を含む腰板だけクリームで再塗装してツートン時代を再現することも考えましたが、色合わせが難しそうなので、ハラをくくって首都圏色に塗り替えることにしました。



この2両と一緒に編成を組むのはキハ35系です。おととし開催された浅草の鉄道模型市で拾ってきたトラムウェイのB級品ボディを活用します。相模線色のキハ30とツートンのキハ36。これもツートンの色合いがなかなかいいので温存したかったのですが、1980年に奈良から転入したキハ36は、奈良時代(古いなw)すでに首都圏色だった可能性が高いので、じゃあいっそ全車首都圏色でいくかとなった次第。



最初あまり気にしていなかったのですが、いざ窓パーツを外そうとしたらこんな感じでホールドされていたので接着か!?と焦りましたが、この押さえパーツは下に引っ張れば簡単に抜けたので安心しました。いくら1色塗りとはいえいちいち窓をマスキングするのはゴメンです。。



台車は日光のDT22、床下機器は日光製の市場在庫が無いのでエンドウのキハ30系用を調達しました。床板はt1.5プラ板で、もっかその支持方法を考え中。



余談ですがリニューアル後のDT22はいいですね。左が旧製品、右がリニューアル製品です。軸受メタル入りになったほか、ブレーキシューと枕バネが別パーツ化されて立体感が増しています。パーツ相互の合いがいいので瞬着を使ってサクサク組み立てられます。



さて、これで筑肥線の4両編成が仕立てられることになったわけですが、欲が出てタイトルにあるような「朝の通勤列車」風にしたいと思い、もう2両程度キハ35を増備しようと考えました。

トラムのキハ35系はほぼ市場在庫が払底した感があるのですが、幸い某模型店に首都圏色・M付のキハ35があることを確認し、さっそく回収してきました。床下が黒だったり、モーター部分の床下機器がほぼレリーフだったりとツッコミどころは満載ですが、コスパは非常に良いと思うので、もう1両ぐらいT車を確保したいところです。



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