80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

ダイヤペット『三菱ふそう国鉄ワンマンバス』

2018-02-06 02:12:43 | バス事業部
久しぶりにバスネタいきます。

先週土曜日、昼食ついでに中野駅北口にある『ブロードウェイ』をぶらついてみました。今や秋葉原と並ぶヲタクの聖地ですね。中古鉄道模型屋を2軒ほどのぞき、とりたてて欲しいものもなかったので帰ろうとした矢先のこと、中古ミニカー屋のショーウィンドウに激しく惹きつけられるバスが並んでいたので速攻で確保してきました。

ヨネザワのダイヤペット“ACE”(エース)シリーズ『三菱ふそう国鉄ワンマンバス』(コードNo.14-0268)であります。顔つき、塗装、行先(東京駅)どれをとっても東名ハイウェイバスを模しているとしか思えないのになんと“3ドア”です。おもちゃとはいえ、これはかなり強引な設定。調べてみると同じ車体で塗装が都バス(美濃部色&現行色)もあるようですが、都バスにもこんな“バス窓”の3ドア車はありませんでしたね~。




ドアが開きます。このモデルのウリといってもよいでしょう。




後方からのフォルム。おもちゃとはいえ、ディーティールをつぶさに観察してみるとなかなか良く出来ています。エンジンルームの「網」やテールランプはシールに印刷したものですけど。。




国鉄バスや都バスに化けていますがプロトタイプはズバリこれでしょう。京王バスがまだ京王帝都だった頃に在籍した『三菱ふそうB800N(三菱ボディ)』。ホイールベース5.7m、全長11m超級は路線バスとしてはかなり大きいサイズです。赤白クリームの旧塗装が懐かしいですね。

(桜ケ丘営業所所属J3184号車 1980年3月,聖蹟桜ヶ丘駅前にて)



通称B8(ビーハチ)と呼ばれたこの車はかなり大量に導入され、相模原線開通前の多摩ニュータウン輸送に威力を発揮したほか、区部にも配属されて新宿や渋谷に顔を出していました。少し時代が下がってボディが近代化されるとこうなります。バス窓がサッシ窓に代わりましたが基本の窓割は一緒。新製時から簡易塗装で登場したはずです。

(桜ケ丘営業所所属J3236号車 1978年9月,桜ケ丘営業所にて ※許可を得て撮影)



リヤスタイルの実車比較。窓上のヒサシはもっと張り出していいかなー。でもよく特徴をとらえていると思います。




B8はエンジンが独特でした。それまでの直列6気筒をやめ、V型6気筒の6DC2という200馬力エンジンを積んだのです。アイドリング時はエンストするかと思うくらい悠長にタタン、タタンと回り、いざ吹けあがるとドゥルルルル~というV型エンジンならではの爆音を奏でました。シリンダのボア径がストロークより大きいオーバースクエアタイプで、本来は観光バスなどの高速運転向きのエンジンなのですが、V型にすることでコンパクトになるため、路線バスにも用いられたのでしょう。三菱ふそうのリヤエンジンバスは“ひな壇”と呼ばれるエンジンルームのデッドスペースが大きいのが特徴でしたが、このB8系ではそれもぐっと小さくなりました。直結冷房が登場するのはもっと後で、パワーよりも収容力が求められた時代なのだと思います。


京王バスには付いていませんでしたが、会社によってはリアに「B8」エンブレムを取り付けていました。これカッコよかったなー。。

(京急バスM5121号車(三菱ふそうB800M(呉羽ボディ))のB8エンブレム ※大森営業所にて許可を得て撮影)



さて、このミニカー。海外サイトなどをみると5,000円、1万円etc.で取り引きされているようですが、コレクションもトレードも興味ない管理人としては、もはや頭にあるのはいかに“京王バスに戻すか”だけ。しばらくは楽しく妄想することにしよう♪



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つくば博の連節バス

2015-11-24 01:03:49 | バス事業部
こんばんは。

久しぶりにバスの話題です。引越し荷物を解いているときに目に止まったこの写真。今から30年前の1985年(昭和60年)に茨城県つくば市(当時は谷田部町)で開催された「科学万博」の会場アクセスに導入された連節バスです。当時つくばエクスプレスはまだなく、常磐線の牛久~荒川沖駅間に仮設の「万博中央駅」を開設して鉄道輸送のメインゲートとし、駅と会場との間にシャトルバスを運行しました。皆さんの中にもエキスポライナーの「白電」とこのシャトルバスで会場を目指した方は多いのではないかと思います。




万博中央駅は現在の「ひたち野うしく」とほぼ同じ位置に開設されていましたが、そのまま引き継がれたわけではなく、万博閉幕後にいったん閉鎖・撤去され、13年の歳月を経た1998年に新たに開業しています。この写真は、万博中央駅の西口に設けられたシャトルバスターミナルを続々と連節バスが発車していく様子をとらえています。連節バスは100台用意されましたが、その他にも県内の事業者の一般バスが多数、シャトルバスとして投入されていました。




これはメインルートとして新たに整備された学園西大通りで、沿道に店舗や住宅はなく雑木林が生い茂っています。確か道路センター寄りがバス専用レーンになっていたのだと思います。大通りから万博会場へ曲がる交差点(現在の学園西交差点か?)には珍しいバス専用の仮設高架橋があり、信号の影響を受けずに交差点を通過できるようになっていました。




現在では国内でも一般路線に連節バスを導入する都市が出てきましたが、当時は前例がなく、当然国内メーカーのモデルにはないため、シャーシをヨーロッパから輸入しボディを国内で架装する方法がとられました。管理人は実は博覧会協会が主催するこのバスの完成披露会に参加しています。場所は群馬県伊勢崎市にあってバスボディメーカーとして一世を風靡した富士重工伊勢崎製作所です。ちなみに現在、富士重工は、バスボディ生産から撤退してしまいました。




輸入されたのはスウェーデン・ボルボ社製の「B10M」というミッドシップエンジンのシャーシでした。汎用性が高く、普通の単体型のバスや観光バスなどのシャーシとしても普及していたものです。連節バスにはエンジンを前部車体に置くものと、後部車体に置くものがあり、このB10Mは前者に該当します。エンジンが床下にあるので低床化が難しい半面、急制動時の「ジャックナイフ」現象が起きにくいという特徴があると言われています。また、最後軸を逆ステアさせることによって曲がる時の内輪差を小さくできます。当時はまだ「こんな大きなバスが公道を自在に走れるわけがない」という迷信のようなものがあって、それがミッドシップエンジン+複雑な後輪ステアギミックという選択をさせたのではないかと思います。ノンステップが当たり前となった今日では、ステアしない最後軸駆動のリアエンジン連節バスがスタンダードになりました。ジャックナイフ現象を防止する技術も高まったということかも知れません。




運転席はあまり国産バスと大きな違いはないように見えますが、当時はまだ珍しかったオートマチックトランスミッションを装備していて、ハンドルの右側にそのセレクトボタンが並んでいるのがわかります。左側には各種警告灯が並んでいますが、ピクトグラム(絵文字)が多用されているのが日本離れしているといえばしていたかも知れません。




連節バスと言えば、やはりこの車内風景が一番の見どころでしょう。全長18メートルという長い車内がカーブに合わせてクネクネと曲がる様は、初めて見る者にとっては異次元の光景と言っても過言でないくらいエキサイティングな体験でした。




バスをバックに製作所の人たちを交えて記念撮影をしました。この時か別の機会か忘れてしまいましたが、実際に工場で連節バスが組み立てられていく現場も見学したことがあります。その写真は今回見つかりませんでしたので、また出てきたらお目にかけたいと思います。




科学博で活躍した連節バスは、その後、オーストラリアや国内バス事業者などに転属して第二の人生を送りました。国内では成田空港と都心を結ぶリムジンバスで活躍したのを覚えている方も多いと思います。また、これを契機に連節バスの輸送力の大きさが注目されるようになり、京成バスが、幕張本郷駅~幕張ベイエリア間の通勤やイベント客輸送用に、通常の路線バスとして初めて連節バスを投入しました。これも同じB10Mシャーシーを当時の最新国内規制に対応させたもので、スタイルこそ違いますが、同じ富士重工がボディ架装を行っています。現在はこのバスも引退し、メルセデス・ベンツの「シターロ」という、後部置きエンジンのノンステップバスが運行しています。




以上、懐かしの連節バスのお話でした。
(最近バス情報に疎いので間違ったこと書いてたらゴメンナサイ...)


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ラジコンバスの話

2013-03-23 23:54:35 | バス事業部
こんばんは。

弊ブログのカテゴリーリストに「バス事業部」というのがあります。遥か昔にラジコンバスの記事を1本UPしたきりで開店休業状態でしたが、先日、検索で弊ブログにたどり着いたという方から、あのバスの作り方が知りたいというコメントを頂きました。ご自身も大型ラジコンバスのフルスクラッチを検討されているとのことでした。

ちょうど自分もあの模型(当然、未完成です(笑))のことが気になっていた時だったので、久しぶりに取り出して「火」を入れてみることにしました。
とはいえ長らく放置状態で、走らせるには少し整備する必要があるため、今回はまず回顧録的に車体の構造などについて若干の解説をしてみたいと思います。テツな話からは逸れますが、模型つながりということでおつきあいください。


このバスは1/14スケールで全長は90センチにもなるビッグサイズです。車体はフルスクラッチしていますが、足回りにはタミヤのビッグトラックシリーズ「メルセデスベンツ1838LS」というトレーラーヘッドのシャーシをそっくり使っています。このトラックシリーズはコアなファンがいて、各地で走行会なども行われています。
プロトタイプは空港リムジンバスでお馴染みの東京空港交通が所有していた三菱エアロバス。1989年式ですから四半世紀も前の車になりますが、エアロダイナミズムを追及して生まれたそのスタイルとリベットのない滑らかなボディは、それ以前のバスとは比べ物にならないほどの輝きを放っていました。



ちょっと転がしてお腹を見てみましょう。幸か不幸か屋根板がまだできあがっていないのでこんなことができます。左が前になります。よく見て頂くと、床の中央に2本走っているシャーシ・フレームの色が、前後車軸の部分と中間とで違っているのがわかるかと思います。先のメルセデス・ベンツのフレームを真っ二つにして、ホームセンターで求めたアルミチャンネルを使って延長しているのです。



切り継ぎ部分はこんな感じになっています。黒い方が元のフレームでこちらも材質はアルミ。この内側にアルミチャンネルがぴったり入ったので、ボルト・ナットで横から1~2ヶ所締めるだけで済みました。



フロントアクスル(=前車軸)周辺の様子で左が前です。実車は独立懸架のエアサスですが、こちらはトラックシャーシそのままの、板ばね+リジッドアクスル(左右輪が1本の梁でつながったもの)となっています。
車軸の左側にあるのがステアリング用のサーボモーターで、オリジナルのトラックでは複雑なリンク機構を介して駆動するのでガタが多かったのですが、こちらはシャーシ・フレーム間に落とし込んでダイレクトに駆動しているので、ステアリングの切れ味は抜群です。ただそのぶん非常に苦しい配置になってしまいました。
車軸の右側にある、同じように腕が出ている箱はウィンカー用のスイッチで、左右にステアするとウィンカーが点滅する、なんともアナログな仕組みです。



車体中央部はもともと何もなく、実車のようにトランクの扉をガバッと開けるとカラフルなスーツケースが詰まってる、みたいなつくりにしようと思っていたのですが、強度的にどうも難しそうなのでトランクの扉はダミーとし、代わりにサウンドシステムのブラックボックス(右下)とスピーカー(中央)を置くことにしました。そうです、このバスには、わが家の鉄道模型にも載っていないサウンドシステムが載っているのです!
スピーカーは後部のエンジンルーム内に置けば実感的ですが、スペースと重量の問題から諦め、車体中央部(お尻が床上にはみ出しています)に置いて地面に音を反射させることにしたものです。しかし車体裾が低いため、期待したほどの効果はありませんでした。



そしてこれは後部の床下です。実物のリヤエンジンを模してモーターを後部に置きました。ただし黒い大きな箱はギヤボックスで、モーターはその後ろ側(車内側)に収まっています。ギヤボックスがこんなに大きいのはシフトチェンジができるからです。ギヤボックスの上側に見える黒い箱がシフトチェンジ用のサーボモーターで、これを使ってロー、ミドル、ハイの3速の切り替えができます。どうです、楽しそうでしょう?(^_^)
リヤアクスル(後車軸)には実物と同じ作用をするデファレンシャルギヤ(デフ=差動ギヤ)が組み込まれていて、これもメカ好きにとってはたまらない逸品です。そのデフとギヤボックスを結ぶプロペラシャフトには、ミニッツ用(だったか?)の30mmくらいの短いドライブシャフトを使っています。元のトラック用のは10cm以上あるので、もしこのパーツがなかったらモーターをリヤ搭載するのは諦めていたでしょう。
ギヤボックスの下側の黒い箱は受信機とアンプ(速度コントローラー)です。



そのモーターはこんな感じでギリギリ収まっています。特にレース用などに換装はしておらず、元のトラック用のRS-540という普及型のモーターです。スイッチを入れる順番などがゴチャゴチャ貼ってありますが、しばらくぶりに扱う上では大いに参考になりました。準備はしておくものですね。。。
モーターの右にあるのはメイン電源スイッチで、これを入れるとエンジンがかかります!? 詳細は下の動画で(^_^)



続いて車体の方ですが、ペーパー製の電車とは違い、窓を抜いて丸めて補強して出来上がり、というわけにはいきません。実車のように工場で「組み立てる」感覚です。骨格は市販のアルミ材が主体で、長手方向に主として10×10mmアングル、屋根を含めた胴回り方向に幅10mm、厚さ1.2mmの平棒を使い、φ3mmネジでカゴ状に組んでいます。
ボディ側板はt1.0mmのABS板を使い、これは熱可塑性があるので、熱めのお湯につけて腰から下のゆるいカーブを曲げました。窓ガラスはスモーク調のアクリル板です。これらを骨格に貼るにはゴム系接着剤とφ2mmの皿ネジを併用し、強度を持たせています。側板は一見フラットに見えますが、座グリをした穴に皿ネジを差し込んで固定した後、上からパテで穴ごとネジの頭を埋めています。



エアロバスの特徴である丸っこい前面はさすがに板からは作れず、ホウの木材から削り出しました(ライトの上部分)。ヘッドライトまわりやバンパー部分はプラ板の貼り合わせで何とか形にしました。ヘッドライトケースは元のメルセデスのものがそっくり使えたのは好都合でした。中央の通称「アンドン」も含め、ライト類はすべて点灯します。



運転席まわり。ダッシュボードはプラ板から自作しましたが、ハンドルとシートはトラックの流用です。シフトレバーも自作です。車内の通路には「アースモデリングシート」から適当な柄を選んで貼ってあります。フロントガラスは複雑な3次曲面なのに加え天井付近にスモークが入っているため再現が難しく、一度トライしたものの失敗し、もっか素材と成形方法を再検討中です。3次曲面といってもそう複雑なものではないので寝押し?程度で済むかなとは思うのですが、どうしたらグラデーション気味にスモークが入れられるかが課題です。



というわけで、本当は製作途中の写真があったはずなのですが見つかりませんので、ざっと現車を見ながら構造を振り返ってみました。ではエンジンをかけてみましょう。コントロールはこの4チャンネルプロポを使います。左がスロットルとシフトチェンジ、右がステアリングです。実は右のレバーは下に倒すとホーンが鳴るのですが、その音がまったく「コンボイ」そのものなので使っていません。



ではどうぞ。
走行シーンはありませんが、空ぶかしとかエンジン再スタートとかしてみました。エアブレーキ音もありますよ(^^;



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でかいR/Cエアロバス(製作中)

2009-09-17 12:57:21 | バス事業部
"出戻りモデラー"が出戻る前に何をしていたかというとバスを追っかけてました(^^; まだ日陰の趣味?だった黎明期から写真を撮ったりナンバー整理したりとね…
ところが最近は、バス専門誌は言うに及ばずバスモデルからグラフ雑誌まで発行されるは、ネット上にゴマンと情報が溢れるはで外へ出て行かなくても済むようになり、一挙に活動量が落ちて安楽趣味に転落、鉄道模型に出戻ったというわけです。
でもせっかく模型ブログを立ち上げたので、バス事業の方もちょっとずつネタを披露していきたいと思います。

今回ご紹介するのはラジコンのエアロバスでエアポートリムジン成田線仕様。まだ未完成です。スケールは1/14で下回りはタミヤのビッグトラックシリーズ(余剰部品が少なくてすむメルセデスベンツ1838LS)を使用し、ボディはアルミ材とABS板からフルスクラッチしました。一応モーターとギヤボックスを後部に載せた"リヤエンジンバス"になってます、サスペンションはタネ車の関係から板バネです(^^;


本車は電装とサウンドパーツが仕込んであり、ライトアップするとこのとおり!実車の重厚なV8サウンドには及びませんがエンジン音も結構楽しめます。ただしバックブザーは「宅急便が来たかと思った」(カミさん談)という具合で、車庫入れを楽しむにはボリュームを下げないといけないのが不満といえば不満…


サイズがでかく車内が丸見えなので運転士を乗せています。ご存知の方はニヤッとするかも知れませんがHUNTER×HUNTERのレオリオのフィギュアです。サイズや服装がドンピシャなのでびっくりです。シフトレバーの持ち方が泣かせるじゃありませんか。でもこれ無加工ですよ。


今後も時期を見て細部を紹介していきたいと思います。ってまずは完成させなきゃ(^^;
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