80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

ク5000の製作(作り方検討中)

2015-07-30 16:20:09 | 貨車
こんにちは。

ク5000の寸法については那珂川清流鉄道保存会に出向いて唯一の残存車の採寸に成功したわけですが、うだるような暑さの中で意識が散漫になっていたせいか、持ち帰ったメモは抜けが多く、ここから正確な模型設計図を起こすのはかなり辛い作業であることがわかりました。床の構造が想像以上に複雑だったこともそれに追い打ちをかけています。



床には自動車のタイヤが走る2本の溝がありますが、その両脇にある緊締装置を固定する穴のあいたレール周辺は、Rのついた何段もの段差で構成されています。いったい丸くなったどこの部分を基準に測ったのか、もはや書いた本人でも読み解けません(>_<)



ということで、形式図ともあわせ、想像力をたくましくして描きあげた1階の模型構造図がこちらです。
床板はt0.8mmの真鍮板をベースとして基本的な強度を確保し、その上に幅6.35mm(1/4インチ)のプラチャンネル材を使った車路を2本配置し、中間と両サイドはt1.0やt0.5のプラ板(両サイドの上面は縞鋼板(パターンシート))で埋めます。
この状態で金属床用マクラバリを使うと床下のクリアランスが11.5mmとなるはずです。これは実車換算の10.5mmより1mm高くなりますが、車輪のフランジ上面の余裕を考えるとこれ以上下げられません。これでも車輪上部の真鍮床板には逃げ用の穴を開ける必要があります。



トラス構造の車体側面はt1.0プラ板から切り出す予定です。構体の厚さが82mmと、まるで1/80を意識したような寸法だったのには笑いました。床の側梁と柱との結合部は写真でみると影があって、段差がついているように見えますが、影のように見えるのは溶接ビードで、実際両者はツライチであることがわかりました。柱の両脇の補剛材は単純な三角形ではなく、Rをもって結合されているので注意が必要です。



緊締装置固定用レールは高さ50mmの帯材にφ22mmの穴が50mm間隔で開いているのですが(こういうところだけはきちんと測ってる・・・笑)、さすがにこれを模型で表現するのは辛いですね。ク5000を特徴づけるポイントではあるのですが・・・



ところで、採寸したク5902号車は1973年に増備された最終グループということで、台車はTR222Aというタイプを履いています。基本的にはTR63の流れをくむものですが、ブレーキが片推し式であるためだいぶ印象が違います。これに似たTR213(アダチ)であればまだ市場在庫がありそうなので、もしTR63が追加入手できない場合はこれを使うという手もありそうです。



2階の床構造もほぼ同じなので、プラチャンネルや真鍮床板などの材料が入手できしだい試作に入りたいと思います。



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海の日に鉄三昧

2015-07-26 16:33:10 | 実物・資料系(現在)
こんにちは。
連日暑いですねー。
吐息が緩解音になってませんか?(笑)

言いだしっぺなのに1週間投稿を放置してしまいました。すみませんm(_ _)m
先週の3連休最終日の海の日に、予告していた那珂川清流鉄道保存会(栃木県那須烏山市)を旧知の友人3人と共に訪問してきたんですね。この1週間仕事が詰まり過ぎてて、本日、そのレポをやっとこさUPいたします。。
もとはといえばク5000の採寸が目的だったのですが、非電化の烏山線で活躍するEV(蓄電池駆動)電車EV-E301系の試乗や沿線での撮影などをからめ、かなり充実した1日となりました。


この日の初始業のため、車庫から宇都宮駅8番線に転線してきたEV-E301系電車。2014年3月にデビューしているので、もう1年以上稼働していることになります。しかし私は見るのも乗るのも初めて。前面は斬新なデザインですが、車体自体は3ドアロングシートのオーソドックスな設計です。



床下にはリチウムイオン電池がいっぱい。蓄電池を表す英語「Accumulator」より「ACCUM(アキュム)」の愛称がつけられています。



宇都宮~宝積寺間は東北本線を走行。架線から電気を取り入れて走ります。満充電でない場合は自動でバッテリーへの充電も行われるとのこと。車端部にはLCDモニターが設置され、現在の電流の流れが表示されます。これは架線走行中の表示。


宝積寺駅でパンタを下げ烏山線内に入ると、このようなバッテリー走行モードが表示されます。走行音はふつうのインバータ電車と変わりありません。“エボルタ電車”のような例もあるので、バッテリー走行自体は不思議ではないのですが、夏場で冷房をフルに使っているのに大丈夫か?と、むしろそちらの方が心配になります。



そしてこちらが電気ブレーキ作動時のようす。架線はないので回生はされず、バッテリーへの充電と空調・照明への給電に回されているようすがわかります。終点近くなってやっとバッテリーの目盛が1つ減りました。なかなか優秀な性能のようですが、これは乗客に無駄な心配をさせないための“脚色”ではないか、との憶測も聞かれました。(笑)



終点烏山駅のようす。充電用の剛体架線が張られていて、到着後すぐにパンタを上げ、充電が開始されます。この写真でみると架線は長いように見えますが・・・



実際は車両の長さ分しかありません。この範囲内にピタリと停める必要があります。



烏山駅からは地元在住の友人の車で移動。蕎麦屋で早めの昼食をとり、那珂川清流鉄道保存会へ向かいました。
ここは全くの民間組織で、廃車となった様々な車両を買い取って自社敷地内に保管しています。入場料は千円。

敷地は広いのですが、車両はかなり窮屈な状態で留置されています。いちおう屋根付きではあるのですがちょっと残念な状態。いずれ伸び伸びと観賞できるようになればいいのになぁと思った次第。
お目当てのク5000は一番奥の方にあり、両側を別の貨車で挟まれていました。片方の妻面がかろうじて見えるような状態。宇都宮貨物ターミナルと横浜を結んで日産車を運んでいた晩年の姿で、だいぶ色あせているものの赤・白・青のトリコロール塗装であったことがわかります。縦樋の一部が朽ち落ちるなど、残念ながら状態はあまりよくありません。



1階のようす。タイヤの幅に車路が走り、その中央部は抜けていません。4ヶ所?にハッチがありました。2階も同じように車路がありますが、中央部は大きく開いています。側面のトラスと結合する横梁のほかにもL形鋼材の補強梁がわたっています。2階には1台ベンツが載っていました(笑)。採寸結果はまた別稿にて整理したいと思います。



この保存会にはいろいろな車両が集まっています。一番多いのはスイッチャー的なDLやミニ蒸気、貨車などですが、名鉄で活躍し晩年は会津鉄道へ渡ったキハ8500系(2両)や14系客車(3両)も保存されています。




木曽森林鉄道で活躍した酒井製DBT。湘南顔ですがこちらが後ろなんですね。



台湾製糖360号機。個人所有で転々としているようですが、ここが安住の地になるのでしょうか。きれいに整備されています。



まだまだありますが極め付きはこの千葉都市モノレール1000形。台車こそ取り外してありますがコンクリートパイルを建植した屋根の下に見事に吊られています!しかし、ある意味これは懸垂式モノレールの正しい保存状態というべきでしょう。これが地面にペタッと置かれていたら興ざめですから。。



場内は1日居ても飽きない品ぞろえですが暑いことこのうえなし。見学、撮影、採寸と各自の目的がだいたい達成されたので、次なる“滝涼み”に移動することに。


こちらがその滝。那珂川の支流・江川にかかる落差20mの「龍門の滝」です。その背後を行くのは烏山線のキハ40形2連。烏山線随一の撮影名所だそうです。EV電車アキュムの姿は動画でどうぞ。



日も傾き始め、本日の最後のプログラムは宇都宮東公園内に静態保存されているEF57 7の見学。フェンスで囲まれていて近づくことはできませんが、屋根付きのため状態は良好。年に数回だけ公開されるようです。旧型とはいえ2軸先台車と大きなデッキをもつ車体は幹線機の貫禄充分ですね。



そして宇都宮といえば餃子。ツアーの最後は駅前の餃子専門店で餃子を食しお開きとなりました。ホームに上がるとツートンカラーのキハ40 1004+1005がアイドリング中。なんだかんだで烏山線キハ40の全色にお目にかかることができた1日でした。(笑)



最後に、龍門の滝付近をゆくEV-E301系と烏山駅でのパンタ上げシーンの動画でどうぞ。




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中央線101系の製作(パンタ配管の設置)

2015-07-19 16:15:14 | 中央東線方面
こんにちは。

関東地方は梅雨明けのようです。本格的な夏の到来を告げるような暑さとなりました。

101系は雨樋と縦樋の接合部分の修正も終わり、さあ塗装日和と意気込んだのですが、パンタ配管がまだであったことに気付きペンディングとなりました。


屋根にはプラパーツの配管止めがすでに接着してあるので、付属の真鍮線をそろーりと差し込んでいき、配管止めのすき間に瞬着を垂らして固定します。しかし空気作用管ならいざ知らず、母線のこのぶっとい真鍮線はペンチでグイッとやらないと曲がりません。こういくことは車体に取り付ける前に済ませておくのが鉄則ですね...



仕方ないので、一番端の配管止めのとことで切断し、妻面側を所定の形に曲げてから、うまく突き合わせて固定することにしました。



空気作用管(左)、母線(右)を取り付けたところです。配管止めがオーバースケールですが、キットオリジナルの仕様を尊重するためそのまま使っています。ちょっと左右アンバランスになってしまいましたが、見えにくい妻面なので許してやってください(^^;
これをあと2両分・・・。急がば回れで、配管の曲がり具合を型紙に書いておき、それに合わせて真鍮線を曲げてから車体に接着する段取りでいきたいと思います。




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車掌車発見

2015-07-19 01:43:44 | その他
こんばんは。

この1週間は忙しく模型に手がついていません。

そんななか、形見として移籍してきた車両(まだ整理できていないものがたくさん・・・)をガサゴソしていたら、こんなものを発見しました。ホビーモデルのヨ5000ブラスキット。うちには車掌車はヨ8000しかなかったので、ク5000のしんがりには丁度いいアイテムです。いよいよレッドベアに牽かせるというコンセプトが揺らいできて、ふつうにEF65とかに牽かせようかと弱腰に...
部品点数は少ないですが、果たしてこのシンプルな組立説明書(見取図といった方が当たってる)で紙屋の私が作れるのか??(笑)



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国鉄101系とク5000

2015-07-13 00:41:57 | 中央東線方面
こんばんは。

タイトルを見て、中央線・東小金井駅の懐かし写真が出てくると思われた方ごめんなさい(^^;
まったく別のお話です。今のところは。。。


先日チラッとお見せしましたが、次なる仕掛品退治プロジェクトとして、ホビーモデルの101系プラキット10連をターゲットに動き出しています。この様子をしばらくアップしていきたいと思います。


中央線仕様ということで低屋根の800番台に改造しているのですが、低屋根部分のルーバーがまだできていませんでした。471系ではペーパー積層構造にしてリアリティを出したのですが、こちらは屋根の切り欠きをしていないので、上からルーバー状のものを貼ることになります。プリンタシール紙などを試してみたのですが、溝を掘るために鉄筆でこすると光沢処理してあるプリント表面がケバ立ってうまくいかないので、結局、当工場の伝統技法ともいえるアルミテープのスジ彫りでいくことにしました。

写真から大きさを求め、横幅14mm、高さ2.25mmの長方形の中に3本の溝を鉄筆でスジ彫りしました。写真の状態では1列で3個分が彫れています。



溝を埋めてしまわないように注意しながら1個ずつ切り離し、屋根肩の所定の位置に貼ってから、ティッシュを重ねて指の腹で軽く押し付ければ完了です。



このモデルは非常に繊細にできていて、ユニット窓の中央の柱がこんなに細いのですが、細かいバリが出ているのでこれを削ります。



#400耐水ペーパーを細く折り畳んで地道にゴシゴシ。。
Hゴム窓の内側にもバリが出ている箇所があるため、そこも一緒にヤスッってきれいにします。



あと、雨樋と縦樋との接点にすき間があるので、ここにパテを盛って連続するように修正します。後から削って整形するので、ちょっと多めに盛ってあります。現在はこの状態で乾燥待ち。




次にク5000の話題。

これは、前回の投稿のコメントで、「レッドベアに牽かせたら意外と似合うんじゃない?」と書いたのがコトの発端。ほんの思いつきで独り言のように呟いただけなのに、妄想が妄想を呼んで頭の中で増殖し続け、じゃあ作ってみるかという話に勝手になりました。(笑)



ボルスターやカプラーは手持ちがあるので基本的に必要なのは台車のみ。しかしこれがくせ者で、アダチやエンドウのTR63はどこも品切れで入手難の様相。オシ17用TR53などというマイナーな台車が比較的簡単に手に入る一方、チキ、ワキ、コキなど結構使われている台車なのに意外と人気ありません。いや、人気が高くて売り切れてるのが正解ですか?(笑)

で、ひょっとしたらという思いで立川の総本山に出向いたらありました!2両分だけですが無事ゲットできたので、とりあえず2両は作れそうです。しかし、できることなら8~10両くらいは牽かせたいので、この先どうしても手に入らなければ、かっこよくFT-1なぞ履かせてフリーランスに仕立てるという案もなくはないのです。もとよりレッドベアの牽くク5000など妄想の世界でしかないのですから・・・



あとは形式図に載っていない細かい寸法をどうするかです。幸い「那珂川清流鉄道保存会」なる団体が、宇都宮貨物ターミナルの端でボロボロになっていた保存車を引き取り、栃木県那須烏山市内の私設博物館で一般公開しているようですので、一度採寸に行ってこようかと思っています。この他にも色々な車両が保存されているようなので、ク5000の採寸だけでは済まないことは明らかですが。。
どなたか一緒に行きますか?(笑)



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