80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

メルヘンズームで上高地へ行こう!(1)

2025-03-02 18:57:56 | 自由形
その昔、飯田線の213系を作るに当たって床下機器欲しさにアクラスの205系モハユニットのプラキットを買うという暴挙に出たことがあります。余ったボディをどうするか考えた末にコンパクトなMc+M'cの山用電車を作ろうということになりました。試しに切り刻んだ記事がこちらです。前面はオプションパーツを使ってアッと驚くメルヘン顔になりました。



この電車は自由形ですが限りなくアルピコ交通(旧松本電鉄)を意識していて、今でこそ「上高地線」と呼ばれながら上高地まで行かない鉄道として有名ですが、世が世ならば・・・ということで、難工事も採算もカンケイナイ模型の世界で「上高地まで行ける上高地線をつくろう」ということになりました。アルピコさん、迷惑な話でゴメンナサイ。。

(復刻塗装の3000形 2022.5.17、松本駅にて)


新島々を境に勾配が大きく変化するため、松本~上高地間を直通する「大運転」用のこの電車は南海のズームカーのように線区に応じた性能を発揮できるシステムが搭載されました。かくしてメルヘン顔のズームカー・・・メルヘンズーム爆誕です!😱




能書きはこれくらいにして作っていきましょう。中央寄のドア2か所をカットし、プラ板で裏打ちをして2連窓部分を繋ぎ合わせます。この時はまだビードも再生するつもりでいましたが、意外にモールドが繊細なので次第に諦めムードに・・・。



乗務員ドアは、最初は不要になった客ドアを切り貼りして作ろうとしていたのですが、みかんモデルから205系用の「側面コレクションC」がリリースされたことを知り再販を待って入手しました。最初から知ってたら変な切り継ぎなどせずに南武線の2連あたりにしてたと思いますが後の祭り。自由形電車にはもったいないくらいよくできています。



結局ビードは全部削り取ってしまいました。窓の上下に走る側板同士の合わせ目(ノリシロ)の凸モールドも削ってしまいましたが、なんか寂しいので、こちらは細く切ったプラペーパーで再生しようと思います。



屋根にもビードがありますが、こちらは本数がハンパないので絶対再生の必要がないよう、クーラー下のビードが途切れる位置にカットラインが来るように調整しました。



車体を箱にします。試作段階では乗務員ドアの後ろに3席分の窓があったのですが、前後対称にした方がボルスター位置等を合せやすいのでさらに短い車体(実物換算車長15m、車体長14.4m)になりました。



連結面妻板はモハ205のものを無加工で使っています。



台車は、最初に予定していたTS807では大きすぎるのと、急カーブ路線でボルスタレスはちょっと・・・ということでエンドウ?のジャンク485系発生品のDT32を使用。車端からセンターピンまでの寸法をほぼオリジナルと同じにしたら路面電車スタイルになってしまったので、両台車とも2mmぐらいずつ外側へ寄せた方がよさそうです。



何だかんだでそれなりにカワイイ電車ができたので引き続き相棒のM'cを作っていきたいと思います。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

キハ07甲府ローカル(車体仕上げ1)

2024-08-01 21:04:59 | 自由形
車体のディティールを仕上げていきます。1971年のTMSの写真や図面を見ながら。九州鉄道記念館で撮ったキハ07 41の写真もあるにはあるのですが、復元整備が行き届いたスタイルなので、現役ゴリゴリの姿の方が製作のモチベーションアップにつながります。



ウインドウシルは薄紙を1.5mm幅に切って瞬着で貼り付け。写真を見る限りリベットは見えないので溶接でしょうか。



ウインドウヘッダーにはしっかりリベットが見えるので、手持ちのエコーのエッチングパーツを使い、同じく瞬着で貼り付けます。



雨樋はシンプルに#300スノーマット紙を幅0.5mm(公称もとい自称)に切り出したものをぐるっと一周巻きます。ヘンなところに継ぎ目が来てしまいました。。あと、ドア部のヘッダーは適当なパーツが無いので、薄紙から切り出してコンパス針でリベットを打ち出したものを貼っています。



ベンチレーターはハーフガーランド、いわゆる“半ガラ”と呼ばれるタイプで、フクシマからの引継品なので、てっきりキハ07用かと思ってIMONの「BD3005」を買ったのですが、いざ車両に載せてみるとかなり横幅がデカいことが分かりました。



適当な実車写真がないので、半完成車体が入っていたSHOP KIHAさんの箱絵と比べてみても大きいのが分かります。ううむ。。



ジャンクボックスに転がっていたメーカー不詳のパーツ(左のグレー塗装のもの)が割とイメージに近いのですが、残念ながら圧倒的に数が足りません。



さぁてどうしたものかと悩みつつ、とりあえずサーフェーサーで全体をコートしました。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ペーパーで作る西武赤電(多摩川線編【2】)

2024-02-18 11:00:28 | 自由形
下回りを作っていきます。床板はt1.0真鍮板。短い車両なのでプラ板でもいいかな?という気持ちもありましたが、片台車駆動なので補重の意味も込めて真鍮板をチョイスしました。



モーター(FK-130SH)の逃げ穴や、センターピン穴を開けます。床下機器はIMONのクモハ351用を使いますが、モーターに合わせて取付位置を微妙に変える必要があるので付属の取付板は使わず、プラ板で自作しました。



駆動台車側のパワートレーンを仮組みします。MPギヤとユニバーサルジョイントで後位側台車を駆動するオーソドックスなものですが、ユニバーサルジョイントの交角がなるべく浅くなるようモーターはかなり前位に寄せて搭載しました。



モーターのネジ穴側のブラケットはラグ端子をL字に折り曲げたもので、最近のFKモーター搭載車の標準になっています。



反対側はt1.5プラ板からの組み立て品です。真鍮薄板にφ6という大口径の穴を開けて折って・・・というのがなかなか寸法どおり奇麗に作れないので変えてみたのですが、まあ手間的にはあまり変わりませんでした。。



非駆動側台車側もMPボルスターとエン・カツ規格の車輪に替えてしまえば楽ですが、無意識のうちにφ11.5・プレーン軸の日光車輪を買い求めてしまった結果、MPボルスターの穴とスリーブを活用しつつ段付センターピンでとめるという怪しい構造となりました。ちなみに心皿はプラキットの余り品を削って高さを合わせています。



床下機器は先述のとおりIMONのクモハ351専用品で、予定通りモーターやウエイトに合わせて若干外側に寄せて取り付けたものもありますが、主制御器など一部の機器は裏側をカットしたり削ったりしながら何とか収めました。それにしてもこの凝集感たまりません。シルバーに輝く宝石箱や~♪



うっとりしていてはいけません。スペースとの戦いは対カプラー戦に移ります。ドーピングはいけないと思いボギーセンター間距離をレギュレーション通りに作っているためガチンコ勝負です。もちろん後悔していますww。そして準決勝の相手は連結面側のISカプラー(IMONの通電カプラー)です。過程を書くと長いので結果だけ。勝ちました。カプラー本体の取付け高さを高めにし、お尻の一部を削り、スケールより1mm程度連結面側にハミ出した状態で取り付け・・・ってドーピングだらけじゃないかとの指摘はさておき、とにかく連結相手のクハ1411が負けて(カプラー取付位置を引っ込めて)くれれば決勝進出できます。



で、クハ1411は20m級車体で車端部の余裕はあるので、とりあえず負けてくれたとの前提で決勝戦に臨みます 笑。対戦相手はガタイが格違いなことで有名なTNカプラー。しかし勝ちました。おめでとうございます。こちらは前頭側なのでさすがに出っ張らせてつけるわけにもいかず、筐体の一部を削りに削って台車がこの状態まで曲がる状態を手に入れました。そして胴受けの上端を削るなどして、こちらも本体の取付け高さを高めてあります。たぶん他車との連結運転はしないので。



ちなみにガタイが格違いなTN勢と互角に戦えたのにはわけがあって、あらかじめ150mmのハンデをもらっていたのです。ボギーセンターの位置は前後とも連結面中心から3,000mmで同じですが、後退角をもった湘南形ゆえ、前位側のカプラーの飛び出し量(250mm)が後位側のそれ(400mm)より短いのです。言い換えればオーバーハングが長いため余裕があったということになります。


かくして激闘の床下戦は辛くも勝利しました。試運転の結果も特に問題なくスムーズでひと安心です。次なる塗装・仕上げ戦に備えます。(いつから鉄道模型はスポーツになったのか・・・)



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

京王2024Fの製作(4)

2024-01-18 22:59:18 | 自由形
いつものように「まず1両組んでみる」スタイルを踏襲し、お題でもあるデハ2024号車を先行的に組み立ててみます。



内貼りを貼って3×3ヒノキ材で補強して・・・と、いつも通りのやり方で箱にしました。



前の富士急3100形もそうですが、湘南顔は上下2分割で作るので、お面だけ別に作ってボディと合体する方法だと「合わない〜!」とか「窓の高さが違う〜!」などの悲鳴が上がるので、現物合わせで下から順番に組み立てていくことにしています。まずは後退角を決めるための板を接着。本当は床面にピタッとつく位置に貼りたかったのですが、急行灯が床面スレスレの微妙な位置にあるためその上側の高い位置に貼ってあります。



連結面は広幅貫通路で強度が低く、側板接着時に力を入れると妻板がひしゃげてしまうので、通路の下側にさらに1mm厚の帯板を貼って補強しました。



前面の下部パーツです。急行灯や電照式行先表示器の窓の位置が不明なので、正面がちに撮られた写真などを参考にして位置を決め、展開寸法も2〜3回やり直して何とか使えそうなものができました。



窓寸法も、図面に記載された数値は窓の開口部かどうか疑わしいので、実車写真を見ながら寸法や位置を決めました。



前面パーツを組み合わせ、オデコ部分を除いて車体が箱になりました。まずまずの顔付きには仕上がったようでひと安心。



並行して台車のパーツも作っています。実車のKH14A台車は枕バネが主台枠の下に収まるタイプのため、構造が似ているTS310台車(カツミ)の枕バネ部分をコピーして使います。まずは「おゆプラ」で型取り。久々に百均へ行ったら「おゆまる」も「イロプラ」もなく、名前だけ合体したような第三の勢力(笑)に置き換わっていました。



型ができたらタミヤのポリパテを充填。



2台車分8個+αを製作したのですが・・・



主台枠とボルスター取付部の段差がほとんどなく、だいぶ薄く削り込まないと使えないことが分かりました。最初に測っておけよって話ですね〜。。
逆に言えば、「薄く削れば使える」可能性があるのでトライしてみます。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

自由形の山用電車

2022-07-14 02:58:22 | 自由形
213系5000番台へ床下機器を供出するためにわざわざ買ったアクラスの205系。本家213系が完成するまでは手を付けないつもりでいましたが、屋根まわりでちょっと悶々とし始めたので気分転換のつもりで手を付けてしまいました。ああ、また怠惰な流れだ・・・

モハ204・205の中間車セットなのでこのままだとたいしたモノはできません。毒を食らわば皿まで。以前ちょっと冗談で出したこの恐ろしい電車を実際に作ってみましょう♪



折り畳んだ図面と同じく中間のドア2組を除去。このうちの1組をさらにカットして乗務員室を作ります。なかなか好ましい16m級の2扉車ができました。扉間のユニット窓が3組しか取れないので南海2000系のよう。



前面は別売パーツの「メルヘン顔」にしました。台車は手持ちのTS807でいかにも東急車両で造ってそうなテイでいきます。床下には自然通風式抵抗器をデーン!M-M'ユニットの設定で狭い床下を機器でぎっしり埋めてやりましょう。かくして自由形山用電車「メルヘンズーム」爆誕!笑
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする