80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

新幹線0系電車の製作29(ランボードの素材は・・・)

2011-07-31 15:59:27 | 新幹線
こんにちは。

引き続き自家製穴あけパンチを使った"点検フタ"づくり。
L字型ストッパーの位置を移動させ、反対の対角線上の2ヶ所を開けていきます。



忍の一字で続けた結果、無事に42枚+αのパンチが終了。
真鍮とハンダで作った怪しい穴あけパンチは、それでも何とか最後まで持ちこたえてくれました。アリガトウ!



続いて周囲のボルト表現をします。印刷してある場所を鉄筆の先で押していくだけなので作業的には簡単。。



・・・なのですが、しっかり押し出そうと力を入れすぎると穴があいてしまいます。これは右上の2ヶ所が貫通してしまった失敗作。



2枚目からは力をセーブして、こんな感じに仕上げられるようになりました。
もちろん、ディティールが一番よく見える光線状態で撮影しています(^^;



16形の屋根に貼ったところです。だいたい15形から作業を始めて16形→27形→36形と進むことが多く、いつも実験台になって割を食っているのが15形のため、今回は少し順番を変えてみました。気休め程度ですが・・・



さて、点検フタはなんとか先が見えたので、その両側につくランボードの材質を決めないといけません。単純な格子模様ではなさそうだ、ということは前回書いたとおりです。



実は造形村の模型を見ていて、なーんかこんな模様のモノあったよな~とノドまで出かかって思い出せなかったのですが、そうだ!こんな電線なかったっけ?・・・と調べてみると、ありました!
平編銅線(ひらあみどうせん)というヤツです。
そのものズバリじゃないですが、雰囲気似てるでしょ?



先週末に都心へ出る予定があったので、秋葉原の電材屋で5mほど買ってきました。公称断面積0.75というサイズで、公称幅×厚さは3×0.7mmということになっていますが・・・



ちょっと狭いんですわ・・・
測ってみると2.5mmくらいでしょうか。本当は3.5mm幅のものがベストなのですが、まあ少しくらい狭くても、と思って買ってみたのですが、やはり狭すぎました。



この上のサイズだと公称幅4mmというのがあって、この例から察するに実寸は3.6~3.7mmくらいで、幅的にはそちらの方がいいようなのですが、いかんせん厚さが1mmくらいあるそうなので考え物です。

まあせっかく買ってきたので、とりあえずこれを使う方向で考えたいと思い、例えば左右に幅0.5mmくらいの"ゲタ"を履かせて太く見せるのはどうか、などと考えていますが、しれっとこのまま使ってしまうのが得策かも知れません。


それからこの銅線。ランボードに見せ掛けるためのディティールとしてだけではなく、実際に"電線"としての機能も持たせようと画策しています。その詳細はまた次回に(^_^)


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新幹線0系電車の製作28(怪しい治具が増えました)

2011-07-28 06:04:17 | 新幹線
おはようございます。

車体の方はあと1~2回、サーフェーサー吹きと研磨を繰り返せば下地が出来上がるので、並行して屋根上の工作を進めることにしました。

0系の屋根構造、このブログでは何度も話題にしているので、いいかげん耳タコ状態という方も多いと思いますが、イラストがありましたのでご紹介します。

(「新幹線旅客電車説明書」(国鉄車両設計事務所」より)


中央の点検フタを取ると、こんな構造体が現れるそうです。
少し見にくいですが、フタの両脇にはランボードが走り、その模様は単純なメッシュでもT字でもなく、三つ編みのような模様に見えます。

(同上)


そしてこちらが造形村の0系の屋根。見事に実車の特徴を模しているのがわかります。



表現しなければならない主なディティールは、1)換気ルーバー、2)ランボード、3)点検フタ、の3点です。いずれも一筋縄ではいかないものばかりですが、幸い、難関の換気ルーバーは、キレンジャーこと4001号軌道試験車でアルミテープを使った方法を実証済み。根気が続けばという前提つきですが、何とか作れると思います。

ランボードは、その質感というか模様に合う素材を現在捜索中。いいものが見つかれば帯状に切って貼るだけなので、これもさして問題ではありません。

ところが、一見簡単そうに見える点検フタに伏兵が待ち構えていました。フタを持ち上げるための"手かけ"と思しき穴が、キレンジャーでは丸穴だった(※)のに対し、0系では長穴となっていて、しかもかなり小さいのです。これでは、丸刀とカッターではとても手が出ません。

 ※注:1000形試験電車に準じただけで、実際に4001号車が丸穴だったかどうかは不明


色々考えた末、穴あけパンチを自製してポチポチと抜いていくことにしました。

まずは雄型(穿孔棒)作りから。φ0.7真鍮線を2本並べ、離れないように注意しながら先端に半田を盛って固定します。



先端がきれいな長円形となるようにヤスリで成形します。



t0.5真鍮板の先端に切り込みを入れたアームを作ります。



切り込みに雄型の真鍮線を半田付けし、さらにt0.8真鍮板に穴を開けた雌型に2mmネジで固定すれば、怪しげな穴あけパンチの出来上がりです。



それにしても、本当にこんなので穴が開くのか半信半疑・・・
試しにケント紙を抜いてみました。



おぉ、意外といい感じ♪



ひと筋の光明が見えたので、さっそくPCで原図を描いてプリントアウト。



裏側にサーフェーサーを吹いて下地処理を施します。ボルト表現をするのに裏から針で押し出すので、印刷面が「裏」、裏面が「表」になるのです。



当然、穴あけも裏からやれれば効率的なのですが、自家製パンチの悲しさ、どうしても"メクレ"が大きく、表側からやらざるを得ませんでした。これでは穴あけ位置がわからないので、印刷面で正確な位置を出しながら、紙片で作ったL字型のストッパーを貼り付けました。



最初はカナヅチで叩いてあけていたのですが、衝撃を加えるのはしのびなく、3枚目くらいからはペンチで挟んであけるようにしました。小さい力でもコクンと小気味よく抜けてくれるので、やみつきになりそうです(^^;



もっかL字ストッパーが1ヶ所しかないので、このような対角線上の2ヶ所ずつしかあけられません。全部あけおわったらストッパーの位置を変え、反対側の2ヶ所をあけていくことになります。



必要な点検フタは4両分で42枚、1枚につき4ヶ所なので、最低でも合計168個の穴をあけなければならず、いくら紙相手とはいえ、真鍮とハンダでできたやわらかい穿孔棒がいつまでもつものか心配。もっとも、抜けが悪くなったら先端を軽くヤスってやれば回復するんじゃないか、と楽観視してるのですが・・・


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新幹線0系電車の製作27(やっと4両分の屋根が載る)

2011-07-26 11:03:42 | 新幹線
こんにちは。

相変わらず暑い暑い
しかも蒸し暑い・・・
まるで梅雨に逆戻りしたみたいです。

冷蔵庫を開けると、誰が買ってきたのか、お馴染み北海道銘菓「マルセイバターサンド」が。家族で北海道に行った人はいないので、もらったか物産展の戦利品か。。



あらま、残1ですか。。



もちろんおいしくいただきました♪

で、空いた箱を眺めていたら閃きました。
きっと、あのクルマのねぐらにちょうどいい。

さっそく持ち出してみると・・・


アウトー!



連結器2個分はみ出てます。全く無理ってことですね。残念!


気を取り直して0系いきます。
角材に挟んでは曲げ、挟んでは曲げを繰り返し、残り3両分の上屋根を製造。

偶数車はパンタ部分が低屋根になっているので、中心に1mmの切れ目を入れ、裏打ちをして寄せて貼り合わせます。



上の写真では、端っこを折り曲げて段差部分の「壁」の一部にしようとしていますが、いざやってみると何かと面倒なので、紙の積層板を差し込んで削りだす戦法に変更。



斜めに削ってパテ、サフェ処理したところです。



こうしてめでたく4両分の屋根がのっかりました。



今のところ換気ルーバーとかクーラーの位置は見えていますが、これからサーフェーサーを塗り重ねていくうちに消えてしまうかも知れません。原図から再現は可能なので、あまり気にせず、下地処理に専念することにします。



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新幹線0系電車の製作26(上屋根いざ本番!)

2011-07-23 03:10:38 | 新幹線
こんばんは。

前回のテスト結果をふまえて、いよいよ本物の上屋根を載せていきます。

まず、プリントした4両分の原図にサーフェーサーを薄く吹いて乾燥。グレーを切らしていて、今はホワイトタイプを使っているのですが、下地がそこそこ見えて好都合でした。



乾いたら♯500の耐水ペーパーでカラ砥ぎします。



1両分ずつ切り離し、両端から1.5mm弱くらいのところに線を引き、さらにその内側に折り曲げ用の筋を数本引いておきます。上屋根の両端は垂直になっているので、急角度の曲げが必要なのです。



ここで、曲げに入る前に、上屋根のユニットごとの切れ目をスジ彫りで表現します。
いつも使っているコンパスの針を使いますが、スジ彫りに向くように先端を丸くナメてあって、もはやコンパスとして使うことはほとんどないため、この際、潔く分解してしまいました。



晴れて「鉄筆」に生まれ変わったコンパス針で、ケガキ線に従って強く筋をつけていきます。コレ、なかなかコンパクトで使いやすいや♪(^^)



出来上がりはこんな感じ。



続いて、両端に引いた線に沿って、同じ幅に切ったt0.3の紙を貼ります。曲げに備えた裾の補強の意味合いがあります。



曲げ道具はこの20mm角棒。2本の間に挟んで曲げます。
手前の棒にガムテープでくくりつけてある真鍮パイプは、屋根肩の小さいRを曲げるためのもので、見栄えは貧相ですが、この2本で立派な「屋根製作システム」を構成しております・・・(^^;



屋根板の端を挟んでクランプで固定。何せ挟みシロが1mmちょっとしかないので、慎重にやらなければいけません。



定規を当ててエイヤッと曲げ、さらに指で押してよく曲げ癖をつけておきます。



両肩のRを先ほどの真鍮パイプを使って曲げ、さらに中央部の緩いカーブを軽く手でつけてやるとハイこのとおり、0系上屋根の完成です。



屋根板の裾と車体側の補強梁にボンドをたっぷり塗って合体します。
長さヨシ、幅ヨシ!



窓と空調フタの位置関係ヨシ!(合うように作ったんだから、ずれちゃ困る・・・)



前後方向の直線性ヨシ! 変な膨らみナシ!



大成功~


・・・のはずだったんですが、若干の反省点が。。
まず、端部の幅は十分狭く1.5mmに取ったのですが、紙厚の関係で、実際の折り曲げ位置はさらに高くなってしまうので、1mmくらいが丁度いいようです。
また、しっかり曲げたつもりでも車体に被せた時に裾が広がってしまう傾向があるので、ちゃんと端部が垂直になるように注意する必要があるようです。



これらを反省材料にして、あとの3両を仕上げていきたいと思います。


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0系レビューをレビューする

2011-07-22 13:56:44 | 新幹線
こんにちは。

台風は行ったんだか、まだ居るんだかわからないような天気です。
うす曇りで涼しいですが、時折突風が吹いてます。。

さて、今月も各種鉄道雑誌が発売され、目移りしまくりなのですが、まずは定番のRM MODELSを買ってきました。

巻頭特集は「LED」。初期の頃と比べるとずいぶん製品も増え、光の実感味も格段に高くなりましたね。チップLEDを仕込ませればどんな小さな光でも表現できてしまうのが感動モノです。

そういえば大昔、TMSで「模型の夜に灯をともす」と題して、当時まだ珍しかった光学繊維(光ファイバー)を使った導光方法が紹介された時はびっくりしたなあ。
タイトルと写真を見ただけでは何のことかわからず、遠くから微少な光をあてるとそれに反射して光るのかと思ったりして・・・(^^;

以来三十余年、時代は変わり、硬いファイバーを熱で炙って曲げたり平らにしたりする必要はなくなりましたが、もはやこちらの「目」が追いついてゆきません。
次号のPart2ではテープLEDが付録でつくらしいのですが、オジサンモデラー向けにφ5LEDも選べるようにしてくれませんか・・・(爆)


で、本題ですが、今回やっと造形村0系のまとまったレビューが掲載されました。開発担当者へのインタビューもあります。前号とか前々号あたりで掲載されてもいいようなタイミングだったのに、なぜ出ないんだろうと思っていたら、こういうことだったんですね。



記事の中で興味深かったのは、ベースとなる前頭部の型が、機械ではなく、ふだん飛行機モデルを手がける職人さんの手によって削り出されたという話です。クラフトロボの親玉みたいのでサクサクと削り出したのかと思っていたところ違いました。さすが、こだわり集団・造形村の作品ですね。
しかも、「実物でも設計図どおりではない歪みや食い違いなどの「手作り感」があるので、模型でもそれを再現した」というから驚きです。



例えば、「光前頭とボディのラインは微妙にずれていてギャップがある」そうなのですが、実車をあれだけなめ回したワタシでもそんなことには気づきませんでした。
それが模型にどう反映されているのか、改めて模型を手にとって調べてみると、確かにボディと光前頭の円周が微妙に合っていないように見えます。何も言われなければ設計・製造上の誤差か?と見過ごされてしまう場面にも、職人魂が隠されていたのでした。



へー、と感心しつつ、さらに前頭部を眺めていると、今見た「段差」とは比べ物にならないものを見つけてしまいました。
これも設計の「想定内」かどうか、くだんの記事からは読み取れないので、あまり大きな声では言えないのですが(既に全国にばらまいてるって(笑))、21形の右側面のボディとスカートの合わせ目はこうなっています。ぴたっと揃っていますね。



ところが左側面はスカートよりボディの方が明らかに出っ張っています。
ずれているというよりは、もともとのRのとり方自体が違っているように見えます。



念のため言いますが、だからダメだということではありません。
T社やK社のプラ量産品にはない温もりのひとつだと思います。
実車だって、スカートの継ぎ目がぴたりとリベットの中心にきているクルマはほとんどないんですよ(笑)
やっぱり0系って、実物も模型もあったかい!


あと、カプラーの解放がしにくい(「車両同士を引っ張るな」と説明書には書いてある)点もコメントされていて、メーカーでは安全側をみてあえて厳しい書き方をしたが、線路上や平らな机の上などであれば車両を引っ張っても大丈夫、ということなので安心しました。
取扱説明書に書いてしまった手前、メーカー側からはなかなか言い出しにくいことなので、こうして雑誌の方から水を向けるという姿勢はユーザー、メーカー双方の利益につながると思います。


それからもうひとつ、今月号で気になったのがこの付録。
レンタルレイアウトガイド2011年版です。
年々ぶ厚くなっていて、今年度収録されたのは実に65ヶ所。新たに増えたのか発掘されたのかはわかりませんが、まあとにかくすごいです。



ただ残念なのは16.5mmでやっているところが少ないこと。
そんな中で目を引いたのが「鉄道SL倶楽部デゴイチ」さん。
京都にあるレイアウトつき飲食店ということになっていますが、2.5×5mの中に16.5mm線路が7路線もあって総延長は実に320m。そこにかぶりついて飲んだり食べたりできる、っていうんですからぶったまげます。

Nゲージのレイアウトつきバーの草分け「銀座パノラマ」さんには何度か行ったことはありますが、こちらはスケールが違いますよ。なんていうか、テッパクのジオラマが「飲食可」になったみたいなもので、全長3m近いフル編成にガンガン目の前を走られた日には、とても食事どころじゃあないですよね。
でも、いっぺん行ってみたいな~(^^;


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