模型を作っていて悩ましいのは、スケールダウンしたときに出る端数の処理です。80分の1という縮尺は微妙なもので、うまくいく時はいくが、反対にとことんいじめられる場合も多々ある魔物の縮尺ではないでしょうか。
ロボクープなどのカッティングマシーンを使えば別ですが、少年向け雑誌"模型とラジオ"(知ってるかな?)でペーパー車両の洗礼を受けたアナログ世代としては、定規とカッターで再現できる寸法精度はせいぜい0.5ミリ単位。
やっと手に入れた図面を前に、さあスケールダウンだ!と意気込んだのもつかの間、420mm、900mm、345mm・・・などと続くと一気にやる気が失せてしまうものです。
もっとも、このように元々の寸法がバラバラの場合はまだよくて、適当なところで0.5ミリ単位に±を調整してトータルで全長を合わせてしまえばよいのですが、例えば今手がけているオハ61の場合は窓柱幅が335mm(模型寸法4.1875mm)と半端で、しかもこれが11本も連続するとあってはお手上げです。結局端数を切って4mmにしたため全長で2mm短くなっています。
さて、このオハ61を含め鉄道車両の図面を見ていると、実物であっても0.5ミリ単位の寸法取りをされているケースを見かけることがあります。
下の図はオハ61の両デッキ付近の図面を抜粋したものですが、洗面所側に462.5mm、非洗面所側に262.5mmという柱寸法が描かれています。
(非洗面所側)
(洗面所側)
この0.5ミリという寸法について、なぜ必要なのか?、本当にこの精度で組み立てられるのか?、といった2つの疑問が湧いてきます。
オハ61のシートピッチは1,335mmと奇数なので、ボックス席を車両中央に置いて単純に割り振っていけば車端部で0.5ミリの端数が出ることは考えられます。しかし洗面所側は反対側のボックス席より45mmほど短く、この車両は前後対称になっていません。つまりこの端数は単純計算の結果出たものではなく、何らかの必然性があって算出されたものと考えられるわけです。客室全体を0.5ミリ右か左に動かしても何ら問題なさそうなのにそれをしないとは...この答えは今のところ見つかっていません。
では、あの大きな鉄道車両を実際にコンマ何ミリの精度で組み立てられるものなのでしょうか。これについてはヒントがありました。引用してみます。
「鉄道車両は、約2万点の部品を組み合わせて製造します。10分の1ミリ単位の精度で組み立てるため、注意深くゲージで確認しながら、微調整をしていきます。」
(ものづくり立国・日本次世代フェスタ運営事務局HP)
センサー技術の進歩などはあるにせよ、昭和20年代であっても、少なくとも0.5という精度を出すことはできたのでしょう。見事なものです。
それに引き換えわが家の内装ときたら...
部屋の端と端で1センチ近く誤差がある!おかげで設計通りにつくったレイアウト基板を泣く泣く削るハメに。そんな、50センチおきに部屋の幅測んないでしょ普通!(-_-)
ロボクープなどのカッティングマシーンを使えば別ですが、少年向け雑誌"模型とラジオ"(知ってるかな?)でペーパー車両の洗礼を受けたアナログ世代としては、定規とカッターで再現できる寸法精度はせいぜい0.5ミリ単位。
やっと手に入れた図面を前に、さあスケールダウンだ!と意気込んだのもつかの間、420mm、900mm、345mm・・・などと続くと一気にやる気が失せてしまうものです。
もっとも、このように元々の寸法がバラバラの場合はまだよくて、適当なところで0.5ミリ単位に±を調整してトータルで全長を合わせてしまえばよいのですが、例えば今手がけているオハ61の場合は窓柱幅が335mm(模型寸法4.1875mm)と半端で、しかもこれが11本も連続するとあってはお手上げです。結局端数を切って4mmにしたため全長で2mm短くなっています。
さて、このオハ61を含め鉄道車両の図面を見ていると、実物であっても0.5ミリ単位の寸法取りをされているケースを見かけることがあります。
下の図はオハ61の両デッキ付近の図面を抜粋したものですが、洗面所側に462.5mm、非洗面所側に262.5mmという柱寸法が描かれています。
(非洗面所側)
(洗面所側)
この0.5ミリという寸法について、なぜ必要なのか?、本当にこの精度で組み立てられるのか?、といった2つの疑問が湧いてきます。
オハ61のシートピッチは1,335mmと奇数なので、ボックス席を車両中央に置いて単純に割り振っていけば車端部で0.5ミリの端数が出ることは考えられます。しかし洗面所側は反対側のボックス席より45mmほど短く、この車両は前後対称になっていません。つまりこの端数は単純計算の結果出たものではなく、何らかの必然性があって算出されたものと考えられるわけです。客室全体を0.5ミリ右か左に動かしても何ら問題なさそうなのにそれをしないとは...この答えは今のところ見つかっていません。
では、あの大きな鉄道車両を実際にコンマ何ミリの精度で組み立てられるものなのでしょうか。これについてはヒントがありました。引用してみます。
「鉄道車両は、約2万点の部品を組み合わせて製造します。10分の1ミリ単位の精度で組み立てるため、注意深くゲージで確認しながら、微調整をしていきます。」
(ものづくり立国・日本次世代フェスタ運営事務局HP)
センサー技術の進歩などはあるにせよ、昭和20年代であっても、少なくとも0.5という精度を出すことはできたのでしょう。見事なものです。
それに引き換えわが家の内装ときたら...
部屋の端と端で1センチ近く誤差がある!おかげで設計通りにつくったレイアウト基板を泣く泣く削るハメに。そんな、50センチおきに部屋の幅測んないでしょ普通!(-_-)