80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

0.5ミリのナゾ

2010-01-31 00:58:16 | その他
模型を作っていて悩ましいのは、スケールダウンしたときに出る端数の処理です。80分の1という縮尺は微妙なもので、うまくいく時はいくが、反対にとことんいじめられる場合も多々ある魔物の縮尺ではないでしょうか。

ロボクープなどのカッティングマシーンを使えば別ですが、少年向け雑誌"模型とラジオ"(知ってるかな?)でペーパー車両の洗礼を受けたアナログ世代としては、定規とカッターで再現できる寸法精度はせいぜい0.5ミリ単位。
やっと手に入れた図面を前に、さあスケールダウンだ!と意気込んだのもつかの間、420mm、900mm、345mm・・・などと続くと一気にやる気が失せてしまうものです。

もっとも、このように元々の寸法がバラバラの場合はまだよくて、適当なところで0.5ミリ単位に±を調整してトータルで全長を合わせてしまえばよいのですが、例えば今手がけているオハ61の場合は窓柱幅が335mm(模型寸法4.1875mm)と半端で、しかもこれが11本も連続するとあってはお手上げです。結局端数を切って4mmにしたため全長で2mm短くなっています。

さて、このオハ61を含め鉄道車両の図面を見ていると、実物であっても0.5ミリ単位の寸法取りをされているケースを見かけることがあります。
下の図はオハ61の両デッキ付近の図面を抜粋したものですが、洗面所側に462.5mm、非洗面所側に262.5mmという柱寸法が描かれています。

(非洗面所側)

(洗面所側)


この0.5ミリという寸法について、なぜ必要なのか?、本当にこの精度で組み立てられるのか?、といった2つの疑問が湧いてきます。

オハ61のシートピッチは1,335mmと奇数なので、ボックス席を車両中央に置いて単純に割り振っていけば車端部で0.5ミリの端数が出ることは考えられます。しかし洗面所側は反対側のボックス席より45mmほど短く、この車両は前後対称になっていません。つまりこの端数は単純計算の結果出たものではなく、何らかの必然性があって算出されたものと考えられるわけです。客室全体を0.5ミリ右か左に動かしても何ら問題なさそうなのにそれをしないとは...この答えは今のところ見つかっていません。

では、あの大きな鉄道車両を実際にコンマ何ミリの精度で組み立てられるものなのでしょうか。これについてはヒントがありました。引用してみます。
「鉄道車両は、約2万点の部品を組み合わせて製造します。10分の1ミリ単位の精度で組み立てるため、注意深くゲージで確認しながら、微調整をしていきます。」
ものづくり立国・日本次世代フェスタ運営事務局HP

センサー技術の進歩などはあるにせよ、昭和20年代であっても、少なくとも0.5という精度を出すことはできたのでしょう。見事なものです。

それに引き換えわが家の内装ときたら...
部屋の端と端で1センチ近く誤差がある!おかげで設計通りにつくったレイアウト基板を泣く泣く削るハメに。そんな、50センチおきに部屋の幅測んないでしょ普通!(-_-)
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オハ61の復元(その1)

2010-01-29 20:07:12 | ひらき
偽キハ08はやはり客車に復元される運命にありました(^^;
いったい何両仕掛かり品があるのかはさて置き、とりあえず復元可能か調べるために切り貼りしてみると...


おーできるできる。


動力もパンタもない客車はこのまま突き進む可能性大です。
しかし肝心の台車(日光TR11)が品薄なんですね。コロ軸改造は結構在庫しているのですが、さすがにこのクルマにコロ軸はないだろーということで、仮台車(DT10とか)で竣工するかも(^^;
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都電の誘惑5

2010-01-29 09:32:50 | ひらき
都電7000形更新車の進捗状況です。モーターと床下機器を取り付けました。

床板はt1.2mmプラ板で、反り防止と床下機器取付板の台座を兼ねた側梁を両端に貼りました。
写真は床下側から見たところで、モーターは穴を開けて落とし込み、床上側からφ1.4mmネジでとめてあります。しかし片側支持でぐらつきがあるので、後述するように車体との合体時に反対側を固定できるような仕組みにしました。背の高い"乗越しボルスター"を使うことから、かなり厚みのある床板になっていて、モーターからの配線はこの空間を通して前後センターピンまでもって行きます。


床下機器取付板を貼ったところです。"コ"の字形の切り欠きは車体固定用のφ2mmネジを逃げるためのもので、モーター固定バンド+床板+車体の3者を串刺しにする予定です。


床下機器はエコーのパーツを使う予定でしたが、ジャンク箱をかき回したら使えそうなものがほぼ揃ってしまったので、削ったり貼り合わせたりしながらそれらしく配置しました。コンプレッサー(DH16というのか??・・・向こう側の左から3個目)は横幅がいささかオーバースケールになってしまったので、既製品に置き換えたほうがいいかなと思っています。


車体と台車を仮に合体してみました。まだセンターピンにワッシャをかませていないのでシャコタンです。設計上はt1.0mmを1枚入れて丁度よい高さとなる予定ですが、この感じではもう少し厚くしたほうがよいかも知れません。
それにしても左端の床下機器デカすぎ!ちょっと背伸びしたぐらいでは済みそうもないので、もっと小さくて形のよいものに変える必要がありそうです。


なお、車体のほうはパテを盛ってサフェーサーを吹いた状態ですが、まだ研磨をしていません。ライト類の穴あけなど、まだ先は長い長い。
でも近未来に待ち受けている"課題"もチラチラ頭をよぎります。車号のレタリングですな。アノ大きアノ字体の青文字インレタというものは、今のところ見つかっておりません(>_<) ウチのプリンタでは自家製デカールは作れないし、オリジナルインレタなど発注しちゃったら荒川車庫が再現できるくらい車両作らないとモトが取れないし、手書きできるほどの視力と根性はもうないし...
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快速むさしの2号と富士山

2010-01-26 20:45:53 | 中央東線方面
西高東低の冬型が続き、今日も東京地方は快晴でした。
朝方に国立まで行く用事があったので、ついでに富士山をバックに中央線多摩川橋梁を渡る列車を撮ってみました。

運良く下り115系6連が通過していきます。時間帯からみて「快速むさしの2号」(八トタM40編成)のようです。左からTc115+M114+M115+T115+M114+Mc115となっていて、コンパクトながら115系の全車種が拝める夢の福袋編成です。


ここから見る富士山は、ちょうど手前の山塊が途切れて中腹まで見えるので、たいへん美しく撮れます。コンパクトデジカメなので望遠が限界なのが残念ですが、逆に言えばコンパクトカメラでもここまで撮れます、ってことでしょうか。今度は朝焼けや夕焼けの富士も撮ってみたいですね。
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キハ08(もどき)のひらき

2010-01-25 12:02:57 | ひらき
ひらき第3弾は、かの客車改造気動車として知る人ぞ知るキハ08です。
しかしどうも様相が違うようですよ?


寸法を測ってみると窓幅12.5mm、柱4mmでオハ61系鋼体化客車に間違いないものの、乗務員扉が両端にあったり(実車は片側だけ)窓配置もビミョーに違っていたりで、どうも純粋キハ08ではないようです。元々がフリーランスみたいな車両なのに輪をかけてフリー化する必要ってアリか??

どの“ひらき”も多少は作った時の記憶が残っているのですが、さすがにこれはまったく覚えていません(-_-)
なのであまり愛着もなく、今回は紹介だけに留めておきます。


とこれで終わるつもりが...
「乗務員扉ツブして元のオハ61に戻しちゃえばいいじゃん。EF13に引かせる客車ほしいんでしょ?」(ナゾの声)

ああ、聖護院八ツ橋の箱はパンドラの箱だったのでしょうか。陽の目を見ないままお蔵入りになった車両たちの怨念が一気に噴き出してきたようにも思えます。このまま、取り出しては作り、また取り出しては作りという懺悔の旅が続くのだとしたら...ぅぅぅ
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