80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

十和田観光電鉄モハ3603の製作(1)

2018-08-27 01:33:37 | 私鉄電車
秋の「花月園りゅーでん運転会」の募集がかかり、さっそくエントリーしました。「お題」が「半流私鉄」とされ、すぐに「半流」全般に拡大されたので旧国にも心が動いたのですが、既に物色中だった表題のクルマをそのまま作ることにしました。

例によって見たことも乗ったことも撮ったこともないクルマなので手持ちの実車写真がありません。元東急のデハ3650形で、池上線で活躍した海坊主といえば思い出す方もいらっしゃるでしょうか。譲渡後は十和田観光電鉄の塗色で走っていたものの、晩年は東急ライトグリーンに塗り替えられて路線の廃止を迎えたようです。昔の車両紹介ページが残っていたのでリンクを貼っておきます。
レールファンとうてつ-車両のご案内-


そのものズバリの図面が見つからなかったので、上記ホームページにある主要諸元、他の類似の東急旧型の模型図面、ブログ記事、実車のサイドビューなどを参考に、窓幅800mm、窓柱100mmの17m級車体(車体長16.2m)と推測して模型図面を作成。運転会まで3カ月近くあるのでここで手を止めればよいものを、調子に乗って窓抜きから組み立てまで突入してしまいました。




窓抜きの終わった車体パーツです。このクルマは譲渡に際して両運化されていて連結面側は完全な平妻です。旧5000系を改造した「平面ガエル」の亜種ともいえるでしょう。




パーツ類はほぼストック品でまかなえました。いや、正直に言えば仕掛品からの“追いはぎ”で調達したものも多々含まれているのは毎度のことで・・・。




製作が前のめりになっているのは、これから仕事が繁忙期に入り時間があまり取れなくなるためですが、せっかくだから製作中の「青ガエル」デハ5100と一緒に塗装をしてしまいたいという思惑もあります。




半流スタイルの前面を組んでみます。何やらライト部分が京津線電車みたいになってますが、最後にヘッド・テール一体になった独特のベゼルを被せるための下準備です。




裏側の補強のようすです。天井と窓下に補強板を入れ、前面のカーブを固定しています。




オデコはヒノキ棒からの削り出し。あらあらの形に整形してからオデコに接着し、その後さらに実感的なカーブに仕上げていきます。




台車は釣合梁式のボールドウィンタイプで、KS33かD-16が似ているのですが、前者はホイールベースが31mmで大ぶりなので、手持ち(追いはぎ)品のD-16(WB=26mm)を使うことにします。実車はコロ軸受ですが平軸受のまま無改造とします。




単車でとりあえず走ればいい系のクルマなので駆動系はインサイドギヤとします。出所不明の車輪から何からオール真鍮生地丸出しの金ピカ製品です。セオリーどおりに絶縁側を左に向けるとこんなボルスターの配置になってしまいました。(笑)なおモーターは台車と一緒に追いはぎしてきたカンモーター(MCR3B00)を使う予定です。




土日2日でここまで組んじゃいました。本来の運転台=半流前面側から。




完全平妻の増設運転台側。「屋根が深い」という情報を頼りに作ったら20系寝台車なみの断面になってしまいました。。外周を面取りすればもう少し表情も変わってくるでしょう。




というわけで、またしても新規案件に手を出しておりますが、今回はデハ5100とともに短期決戦で作ってしまいたいと思います。(何度同じ言葉を書いたことか・・・汗)




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スハ32入線

2018-08-20 01:16:56 | 東北方面
東京ビッグサイトで開かれていたJAM(国際鉄道模型コンベンション)に行ってきました。時間もあまりなかったので、顔見知りの何人かに声をかけた以外はざっと見回す程度で帰ってきたのですが、ディークラフト(アクラス)のブースで「エンドウ、日光製品20%引き」とのPOPが目を引いたので、80系用の台車、床下機器、MPギヤなどを割安にゲットしてきました。

そしてもうひとつ、スハ32のボディが1,400円と手ごろだったのでこれも1両だけ買ってきました。製作中(厳密には製作“妄想中”w)のED77のお供にする磐越西線の旧客編成にでも充当しようかというもくろみ。

ご覧のとおりボディだけです。B級品というのでしょうか?ただ、見たところキズ、汚れ、欠損などは見当たらないので、下まわりが揃わない「ハンパもの」なのかも知れません。




台車はKATOの完成品の台車交換で捻出されたストック品のTR23を使用。KSのブッシュを介して日光のセンターピンで固定することにします。




床板は木製とします。窓ガラスのクリアパーツが下端から3.5~4mmくらいの位置にあるので、これをストッパーにすれば木製床板がすっぽり入ると踏んだからです。ただしデッキ仕切壁が出っ張っているのでこれを避ける溝を掘りました。台車の集電ツノの逃げ穴とセンターピン穴も開けてあります。




一応このボディにはシートも付いているので、そのシート取付板と床板をセンターピンで「共どめ」にします。




車体をかぶせれば一丁上がり!




と思ったら少し腰高でした。金属床用の厚みのあるマクラバリを使っているので、木製床用の薄いものを2枚重ねにするなど調整することにします。




床下機器やカプラーもストック品があるのでそれで対応予定。編成のアクセントに好適な狭窓のスハ32が割安で導入できました。



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銀座線室内灯安定化改良工事(1)

2018-08-18 21:18:44 | 私鉄電車
先週の運転会で久しぶりに営団銀座線の旧型車6連を運転しました。(運転中の写真なしw)
C接点型のリードスイッチを使い、第三軌条の切れ目(デッドセクション)で室内灯が消え、代わりに予備灯が灯る様子を模した「消灯ギミック」を組み込んだあの編成です。

リードスイッチによるON-OFFを提案してくれたSatokawa氏には今まで現物を見せていなかったので今回が初披露となり、Kadeeのアンカプラー磁石によく反応して消灯するサマをとくと見ていただきました。

しかし集電性能がイマイチなため、低速だと消灯とチラつきの区別がつかず、かといってスピードを出せば消灯時間が短くなって実感的でないといった問題が露呈。まあ露呈といってもこれは前々から要改善事案としてわかっていたことなので、これを機に室内灯の安定化対策工事を施すことにしました。


参考までに、以前「こてはし鉄道」様へ乗り入れた時に撮った動画を載せておきます。停止直前なので、特に後ろの2両くらいでチラつきが目立っています。




ついでに予備等が灯る様子も再掲しておきます。手押しで走らせながら撮ったのとオート露出なのでチープな動画ですが、雰囲気はおわかりいただけますでしょうか。




さて、チラつき対策ですが、コンデンサー方式では瞬間停電の再現が難しく搭載スペースも無いため、引き通しによる集電の安定化を図ることにしました。引き通しで避けて通れないのが通電カプラー問題。この銀座線は末期の固定編成時代の設定ながら、1両単品での鑑賞や、多少の車両の入れ替えにも対応できるようにエンドウの密連を使っており、上下方向の自由度が不足して脱線しやすい傾向があることから、通電化と一緒にその対策も併せて行うことにしました。余談ですが、この車両は床板に取り付けた集電シューを直接右側の車軸に当てるという荒っぽい方法をとっています。ボルスターを介するより集電性能は高いはずですが、いかんせん1台車1軸集電ではあまり効果はないようです。




で、こちらがエンドウの連結できる密着連結器。引き通しするには2回路必要です。これを何とかして2回路通電カプラーに改造します。




ダイキャスト製なので1回路分はカプラー自体を導体とします。そしてもう1回路分をカプラーの下側に追加します。実車の電気連結器と一緒。ただし工作を楽にするために“みてくれ”は犠牲にします。もはや1両ずつ愛でるより綺麗に消灯する方が優先(笑)。これはオス側で、3層の1mmベーク板の間に1.2×0.3mm真鍮帯板を挟み込み、セメダインスーパーXクリアで固めてあります。太さと柔らかさが手頃なコードが黄色しかなかったのでとりあえずこれで妥協。カプラー取付ネジとの干渉を避けるため斜めに引き出してあります。




メス側は4層のベーク板の間に、接点状に加工したt0.1mm燐青銅板を挟んだ構造。オス、メスともベーク板は1枚ずつ少なくても成り立ちますが、角折れ状に力が加わったときにカプラー本体と接触するのを避けるために離隔を多めにとりました。こちらは配線の引き出し方がさらに難しくコードの取付けがペンディング。接点表面に直接半田付けしてしまうのが楽かも知れません。




連結状態です。意外とすんなり出来たのでニンマリしていますが、まだ通電試験はしておらず、接着剤で組み立てただけで耐久性も未知数なので、もう少し検証してから量産化に移りたいと思います。




とはいえ正面から見てもそれほど違和感はないかと。電連を模したケースでも作ればもう少し見栄えは向上しますが、このカプラーは構造上、連結・解放時にわずかに横スライドが発生するので、オープンにしたままの方が何かと安全と思われます。




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うまくいかない日は・・・

2018-08-16 11:41:29 | 信州全般方面
お買いものに限りますなぁ。計画的衝動買い(笑)


コトの発端はむかし描いた型紙の図面を今のWin7環境でなんとか見ようと思い始めたこと。Publisher(パブリシャー)というマイナーソフトで描いていたのですが、今のPCでは動かないのでビューワでもないかとネットサーフしたら某知恵袋に「ありません」との回答を発見。つれない・・・。しかし「Officeの試用版を使う手がある」という回答もあって涙腺崩壊。優しい。コレだ!

で、1か月試用できる「Office 365 Solo」なるものをインストールし、Publisherで描画した懐かしの図面を無事見ることはできたのですが、ここからが悲劇の始まり。デフォのフォントが「ゆうゴシック」なる奇妙なフォントになって、おまけにOfficeと関係ないアプリまでこれになってるし。。しかしフォント程度なら悲劇でもなんでもないのです。

ワードやエクセルも自動的に365Ver.になってしまったので、今のOfficeはそろそろ古くなってきたし、まあこの際365に乗り換えてもいいかな?と思いつつ仕事でも使い始めたその矢先、急にPCの動作が重くなってきたのです。HDDアクセスランプつきっぱなしで漢字変換も超スローで使い物にならん・・・。

2日間格闘してOS再インストール待ったなし!の状況でタスクマネージャーを虚ろな目で眺めていると、「Windous defender」なる見なれないものがひょこひょこ動いているのが目に止まり、調べてみたところ・・・




ビンゴでした。これがウイルスバスターとケンカしていたのです。Win8以降のOSに入っているウイルス対策ソフトらしいのですが、フォントといい、勝手にお勧め品を連れてきて知らぬ間にインストールするのはやめてほしい・・・。今回は先にウイルスバスターが稼働している環境に後からWindows Defenderが入ってきたため、ウイルスバスター側で無効化できなかったというのが実態のようです。まあ少し前にはWin10強制インストール未遂事件なんてのもあって、Mソフト社さんのお家芸ではあるんでしょうけど・・・。


というわけで長くなりましたが、2日間無駄な時間を取られてハラの虫が収まらないので思わず模型店に走っちゃったというわけであります。


こんなものを買いました。アクラスの80系300番台プラキット。もう発売から何年も経ってるわけで、そこが「計画的」衝動買いのゆえんです。むしろ意図的に買ってます(笑)。



東海道・山陽スジの長編成は荷が重いのでコンパクトに。でも4連じゃつまんないし・・・ということで、碓氷峠を越えていた頃の信越線Ver.6連を想定してみました。と、スラスラ書いてますが、実は115系以前の横軽ローカル電車って何が使われてたか最近まで知らなかったという・・・。


中央線対策でPS23パンタに換装されていたようですが、幸い、頂き物のPS23が揃っていたのも衝動買いの後押しとなりました。




クハ86が2両入りなのがどうもねぇ・・・。1両はクハ85にしたいので改造を考えていますが、300番台のクハはシートピッチが中間車よりやや狭いため厳密には流用できないんですね。乗務員ドア前後を少しずつ「間延び」させてもぜんぜん足りない。なぜだ!?




原因は意外と簡単に見つかりました。なんと、こんなところがさりげなく狭く作ってありましたねぇ。中間車だと370mmのところが292.5mm!模型寸法にするとわずか1ミリ程度ですが、乗務員室付近の20mm前後の範囲での帳尻合わせには決して無視できない数字です。



しかしこのプラキットにはもっと大きなモンダイがあるんです。全長測ったらどれもスケールより1.5mmぐらい短いという・・・(泣)。猛暑の夏に測ってこれだから冬になったらどうなることか。。あぁ考えないでおこうっと。

仕掛品が渋滞してますゆえ、着工は早くて元号が変わる頃と推定されます。(が、衝動着工も十分あり得ます。)



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運転会で懐かしい客車が里帰り

2018-08-12 14:01:39 | 運転会
昨日は「げたでんくらぶ」様の運転会にお呼ばれしてきました。会場は白岡市内の某公共施設。和室2間をぶち抜いたスペースにレールを敷きつめて長編成の運転を楽しみました。まさに鉄道模型の原点、お座敷運転の醍醐味ですなぁ。




わが東急5200系も無事シェイクダウンを果しました。テールライトの光源の遮光が悪く光漏れがみられましたが走りの方はすこぶる好調。青ガエルの組み込みが楽しみです。奥はカツミ183系0番台の「わかしお」。このクラブのメンバーでもあった亡き友人の形見ですが、形式番号、方向幕、種別サボなどをドレスアップした姿でお披露目することができました。



あまりまじめに写真撮らなかったので運転会関係の報告はこの程度で。。お世話になった幹事さん、皆さん、ありがとうございました。



昨日は盆休みの“入り”ということで早めに家を出たら会場に早く着き過ぎたので、近くの東北本線(宇都宮線)の踏切で30分くらい撮影をしました。E231系でお腹いっぱいになるかと思われたのですが・・・・




253系「日光」が撮れました。まあこれは時間合わせたんですが。。




予想外だったのがこの春から運行開始した西濃運輸の“一部貸切”列車。休日なのにカモレ?と思ったらこれでした。本来ならもっと早い時間に通過するようです。牽引機はEH500-61でした。前の方は普通の5tコンを載せたコキがつながれています。




そして青に黄帯のオリジナル31ftコンテナを後追いで。




そしてまた話は飛びますが、運転会で会った友人から学生時代に譲渡した車両の返還を受けました。もう大昔の話ですっかり忘れていたのですが、キット組みやスクラッチのペーパー車両を細々と「納入」していたようです。懐かしいロコモデルの「完成車箱」に入った5両です。




こちらはオハ46 2516でスクラッチ品。なぜかベーク板と金属ピンを使ったドローバー仕様に改造されていました。旧客で固定編成??いったい何を目指したんでしょうか。。




スロ62 2059。北オクに居たクルマのようです。こちらもスクラッチで屋根はペーパールーフになっています。台車が無骨な小高のTR50なのはいいとして、クーラーはプラのAU13(後期型)が載っているので角型に換えてやりたいところ。




マニ37 2010。箱には「北オク」と書いてあります。検索すると仙台所属で十和田に組み込まれた云々と出てきますが、12系の頃らしいので、元は北オクに居たのでしょう。これは作った記憶アリですね。マニ37はタネ車によって形態が様々でこれはスロ50を改造した割と“クセの弱い”タイプ。今でこそマニ36・37だけで本が出ていますが、当時は国鉄客車ガイドブックぐらいしか資料がなかったはずなので、そこで寸法が確認できるタイプを作ったのだと思います。




これは作った記憶がないのですがオユ14 3で、なんとなく細部に違和感があるなと思ったらスクラッチではなくロコモデルのキット組みのようです。台車はTR217の代わりにブレーキシューのない古いカツミのTR55を装着。〒マークは箱の中に“ユーザー取付パーツ”状態で転がっていたので、まずはそこから再生しますかね。古くは宮原に居たようですが1983年時点では門司区らしい。「かいもん」にでも入れますか。。




そして最後、青客車に混じって唯一の茶色は何かと思えばマニ60でした。これも作った記憶ぜんぜんないんですよね~。89番をつけてますが、どこだろうと調べたらこれも九州・早岐でした。普通客車編成に組み込んどけばいいのでしょうか。それとも「雲仙」とか??




というわけで懐かしい客車が里帰りしてきました。手すりもサボ受けもないようなクルマもあるので、まずはこのあたりから手を加えていこうかと思います。



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