80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

PLUM209系を組む前に

2022-11-28 01:57:08 | 中央東線周辺
PLUMの209系プラキットが我が家にもやって来ました。京浜東北フル編成は気力、体力、財力ともに厳しいなぁ・・・という謎の臆病風に吹かれて、中央線と接点があり、かつ、短編成(6両)でまとまる南武線の2200番代に白羽の矢が立ちました。実車は209系0番代を種車にして改造されたとのことなので、京浜東北色のクハ2両セットと、中間車2両セット×2を購入。



Twitterでは先週のうちからメーカー直送分を受け取った人たちの開封報告や組立報告が乱舞していて人気の高さがうかがえますが、当方でははやる心を抑えて、“ある検証”を行ってから組み立てに取り掛かろうと思います。

その検証とはオリジナルの走行化改造です。このキットは天賞堂のT-Evolution用走行化パーツキットがそのまま組み込めるような設計になっているのですが、φ10.5車輪とカツミの軸受メタルの手持ちがそこそこあるので、これらを使って走行化できるのかを検証してみようと思います。


黒で成形された台車・車輪関係ランナーパーツを開封します。まず目についたのがこのぶっとい車軸。これは何を意味するのか・・・!? いや、ひょっとして。。



そうです。台車の軸受部分には太い穴が開ていてカツミのピボット軸受がすっぽりピッタリ入りました。実は私誤解していて、走行化パーツキットというと台車枠の内側に金属フレームが入るものだとばかり思っていたら、天賞堂のそれは軸受をはめ込んで集電シューを取り付けるだけの構造で、私がやろうとしていたオリジナル走行化と大差ないものだと分かりました。軸受のサイズも両者で同じだったということになります。そして写真はボルスター取付ネジ穴をタッピングしているところ。



はい、このように金属台車のビスを使って組み立てることができました。



プロポーションも悪くないです。できれば波打車輪にしたいところですが、手持ち品の消化という命題があるので我慢ガマン・・・。



・・・と、ここまでは順調だったのですが、どうみても台車枠の幅が広すぎてすぐ車輪がはずれてしまいます。そもそもピボットの先端で荷重を受けていないのでなんちゃってピボット軸になってしまっています。ちなみに車輪は日光のピボット車輪、すなわちカツミ/エンドウ規格より軸長が長いにも関わらずコレではちょっと問題アリです。



対応策をいろいろ考えてみましたが、オリジナルパーツを活かして乗り切るにはコレしかない・・・ということで、ボルスターの幅を縮めることにしました。パーツは所定数しか入っていないので大博打です。全体で約1mm縮めることにして、両サイドをそれぞれ糸鋸の幅+αだけ縮めます。



ボルスターの上面と下面に添え木ならぬ添えプラ板を当ててガチガチに接着してしまいます。左が無加工、右がカットして幅を縮めたものです。



ちなみに“添えプラ板”にはランナーについているタグ?部分をカットして使用。というのも、最初このキットの材質が分からずABSだと思ってABS用接着剤で貼ったらポロリ。どうやら普通のプラ(スチロール)のようなので、今後つぎはぎが必要な場合は手持ちのプラ板を使うことにします。笑



ということで、ボルスターの幅を縮めた2組目の台車は、念のため軸受も奥まで押し込まずに少し浮かせた状態で止めておきました。



ところがいざ組んでみると今度は縮め過ぎた~!



軸受を奥まで押し込んでもダメなので、奥の手(でもないが・・・笑)、日光より短軸のカツミ車輪に交換しました。



とりあえず満足のいく一品が完成。なんとか量産できそうです。



巷ではT-Evo用の走行化キットが軒並み売り切れみたいですね。品番69001というのが廃番になって後継機種待ちというタイミングの悪さもあるようです。今回はカツミの軸受メタルでも走行化は可能という内容ですが、ボルスターの改造も伴いますので、もしチャレンジされる方は自己責任でお願いします。



コメント (2)
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お座敷運転会2022秋

2022-11-27 11:23:42 | 運転会
昨日はお座敷運転会でした。

準備したキハ181系特急「しなの」が無事にデビュー。前夜に思い立って、まだ編成仕立て中の12系+20系の急行「ちくま」も並べて中央西線の雰囲気を楽しみました。



ナハネフ23は、バックサインが今年の“あけおめ投稿”に使った「謹賀」「新年」のままなのに気づいたものの、貼り換えるのも面倒なのでひと足早い新年のご挨拶運行となりました。とりあえず来月は「メリー」「クリスマス」からの「行く年」「来る年」仕様にして、年明けには本来の「EXPRESS」「急行」表示に仕立てたいと思います。



KATOの初代165系「アルプス」にTOMIXのクモニ83をつないだ夜行415M/414M風です。付属編成を併結しないシンプルな「アルプス」も身軽でいいですね。新宿方のクモハ165のカプラーをTNに交換してTOMIXとつなげるようにしてあります。床板側のモールドをいくつか削るとそのまま取り付けられるので便利ですが、その代わりKATO密連には戻せません。笑



2010年頃を想定したEH200牽引の中央東線2083レです。前方に19D/20Dコンテナを満載したコキ104、その後ろにTrancyの20ftコンテナが載るコキ106が3両、そして一番後ろにコキ50000が2両という多彩な編成。Trancyが各車2個ずつしか載っていないのは中身が粉体ですごく重量があるからだそうです。外見は普通のドライコンテナですが、インナー・バッグを張り込んだバルクコンテナになっているんですね。



EH200を撮りに来たらカシオペアと60Hz帯の付いた「ゆのくに」も撮れちゃったー・・・的なw 模型撮り鉄は楽しい。



今回はユニトラックを大幅に強化して臨みました。従来品より123mm長い369mm直線を5パック20本購入して従来品を置き換えることにより畳や敷居の凹凸の影響を軽減。さらに、R1606とR1546の大半径レール(これは前回から投入)で実感的な線形も実現しました。コレすごくいいですよ。写真のように流れるような編成美が得られます。



ということでご参加の皆様お疲れさまでした。T部長も会場の手配と運営ありがとうございました。


さーて、次はこちらを愛でるといたしますか♪


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ディーゼル特急「しなの」発車準備完了

2022-11-25 01:16:55 | 中央西線方面
キハ181系ディーゼル特急「しなの」(エンドウ)の編成仕立てが終わりました。

番号は1971年頃の名ナコ所属車から次のように選びました。塩尻駅が移転前で、名古屋から松本、長野方面への列車が方向転換していた頃です。
↑塩尻
①キハ181-21
②キハ180-44
③キハ180-21
④キハ181-24
⑤キハ180-48(M)
⑥キハ180-43
⑦キサシ180-12
⑧キロ180-12
⑨キハ180-57(M)
⑩キハ181-22
↓名古屋・長野

主な仕立作業は次のとおりです。
ア)インレタ(市販)、サボ・方向幕・ヘッドサイン(自作)の貼り付け
イ)ワイパー、乗務員ステップの取り付け
ウ)4号車(キハ181)の運転台側カプラーの交換(ケーディー→ACEカプラー)
エ)10号車(キハ181)のシートの方向転換
オ)MPギヤ内部、軸受のグリスアップ

ウ)のカプラー交換ですが、元々4号車となるキハ181の運転台側にはケーディーカプラーが付いていました。増結編成の3号車とつなぐためには3号車をケーディー化するか4号車をACE化する必要がありましたが、ドローバーほど見栄えが変態wっぽくなくケーディーのようなガタもないことから、4号車のキハ181の方をACEカプラーに換装することにしました。



普通は、元のカプラーを外したらACEカプラーを取付座に差し込んでネジで固定するだけのカンタンなお仕事ですが、キハ181の運転台側は別パーツ化されたスカート取付用床板?となっていてカプラー取付座が低く、そのままでは差し込めないため、床板とカプラー本体の両方を1/2ずつカットしてカプラーが差し込めるように加工しました。



こんな感じでACEカプラーに交換できました。



見た目もそう違和感なく、まずまずです。



すべて連結して記念撮影。このあと動力車のグリスアップと慣らし運転を行い、運転会へ向けた準備の完了としました。



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ディーゼル特急「しなの」の火入れ

2022-11-21 01:36:32 | 中央西線方面
この週末はスイスの電車を仕上げなければ・・・と思いながら、やっぱり違うものに手を出してしまいました。

エンドウのキハ181系10両です。友人の形見シリーズで、これも譲り受けてから長らく手付かずになっていたもの。こんどの運転会で走らせようかと思い、1971年頃を想定した中央西線のディーゼル特急「しなの」に仕立てるべく“火入れ”(付属品の取り付けやインレタ貼りなど)を行いました。



製造が2004年といささか古いので付属のインレタは使わず、くろま屋のメタル銀インレタ(No.2003)を使いました。シブく1とか2とかヒトケタ番号を付けたかったのですが、この製品は量産車をプロトタイプにしているとのことで、20番代とか40番代の大きな番号になったのはチト残念。



編成は基本7両、増結3両の10両で、基本編成にはキロとキサシが組み込まれます。動力車は2両で、増結だけで走ることはないので両方とも基本の方に組み込んであります。3両入る先頭車(キハ181)のうち名古屋方の1両だけはシートの向きを転換しました。車体を開けたついでに、写真用紙にプリントした「しなの」のヘッドマークを入れてあります。ちなみに灯火類は電球なので、せめてヘッドマークだけでも白色LEDに交換したいところです。



側面方向幕と種別、愛称、号車札はすべてPCで自作したものを入れましたが、状況が分かる実車写真が見つからなかったので、一般的な特急、急行のサイン類に準じたデザインで作ってあります。そして今回も迷ったのが列車種別と列車名(愛称)サボの順番です。以前勉強したとおり、「基準駅に近い方が種別、遠い方が愛称」という規定に従うならば中央線の基準駅は東京駅で、これは恐らく東線でも西線でも同じはずなのですが・・・。



いろいろネットを徘徊してみると、例えば381系の「しなの」あたりはどうも逆になっているようにも見え自信がもてません。結局、客車時代の急行「きそ」の鮮明な写真が見つかり原則通りであることが確認できたので、愛称板はすべて名古屋寄に入れることにしたのですが、このように中間のキハ180ではすべて非デッキ側にきてしまうので本当にそれで良かったのかどうかモヤモヤしています。。



ユーザー取付となる金属パーツはワイパーと乗務員ステップです。ワイパーはいいとして乗務員ステップがクセモノで、そのまま付けると見事に台車に当たってしまいます。まさかこのまま取り付けてディスプレイモデルというわけにもいきますまい。



当たるといっても台車先端についている円筒形の出っ張り(この時代セラジェットは無いのでフランジ塗油器用の油壷か何か??)と当たる程度なので、乗務員ステップの片側を首の皮1枚くらいまでカットしてクリアランスを確保しました。台車側も削れば完璧ですが、デザインが損なわれてしまうのを嫌ってステップだけにとどめました。



おかげでこのくらいは回転するようになりました。恐らく当たってはいるのでしょうが、台車と床板が完全に絶縁されているのか、ショートはしないようです。



ちょっと試行錯誤が多くてまだ半分以上の車両が手付かずで残ってしまいました。今週は水曜にも休みがあるのでなんとか挽回して運転会に間に合わせたいところ。いやあそれにしても181系気動車は重厚でかっこいいですね。大馬力エンジンの咆哮が蘇ってきます。



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スイスの低床電車を作る(38)

2022-11-13 23:38:22 | 海外
前回の投稿で皆既月食の写真を載せたところ、「ターコイズフリンジらしきものが捉えられている」とのコメントを頂きました。明るい部分と影の部分の間が青っぽく光る現象だそうで、今さら感はありますが他のカットにそれらしきものが写っていたのでご覧に入れます。境目の部分がうっすらと青くなっているのが分かります。手あたり次第シャッターを切っておいて良かった!笑



ということでアッペンツェル鉄道のWALZERです。屋上機器がほぼ出揃いました。床下機器なら「走っちゃえば分からないヨ」と逃げることも可能ですが、これがごっそり屋根の上に載っているわけですからたまりません。ハコモノは根性で似せましたが、配管類はどう這っているのかが分からないためすべてパスしました。

追加で付けるパーツです。ステップはエコーの「足止め」、エアタンクはエンドウのプラ製、黒い箱はカツミの近鉄30000系の床下機器の余りを流用した「機器箱」風情のものですが、ちょっと大きすぎたので中間車用の1個だけ使いました。



そしてこちらが今回の主役、セシュロン(Sécheron)製の高速度遮断器です。スイスの鉄道車両用機器メーカーのものですが国内でも最近割と見かけると思います。ネットで見つけた日本語版カタログの図面をもとにプラ板でスクラッチしました。最初どうなることかと思いましたが割と似たものができたと思います。ただし気合を入れ過ぎたので作成途中の写真はナシ!w



ライトグレーに塗装して所定の場所に設置。ニヤニヤが止まりません♪



ただし精根尽きて残りの2個は宿題となりました。。



当初引き通しに使おうとしてとん挫した連結面の屋根上のジャンパケーブル。ダミーでステーやらツナギ箱だけ表現しておきました。



屋上機器にメドがついたので次は運転台まわりの仕上げに進みます。



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