80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

重連用DF50を作る(4)

2024-12-29 01:38:55 | 機関車
“ホームセンターで買える屋根板”として知る人ぞ知るモール材を買ってきました。幅36mm高さ4mmということで幅はいいのですが、高さが普通の電車・気動車・客車用としては薄すぎるのが難点。ちなみに材質は硬質ABSで加工性は抜群です。



しかし電機、ディーゼル機にはこの通り、“ほぼピッタリ屋根板”として通用するのですよニヤニヤ。。思いのほかぴったりだったので、屋根寸が足りずに上すぼまりになってしまっているED73、ED77、西武E851も屋根をこれに置き換えようと画策中。



コーナーとオデコのRはまずカッターであらあら削り出し、#320と#800の耐水ペーパーで整えてから溶きパテを厚めに塗り重ねています。心持ち窓位置が高めなのが気になりますが、試作型独特の屋根カーブは割とイメージに近いものになりました。



このカマは重連の先頭に出すことにします。TOMIXを差し置いて図々しいにも程がある!(笑)・・・とは思うのですが、2両目に入れるとカーブで内側に引っ張られてヤワな改造台車の軸受にストレスがかかるからです。なので先頭(1エンド)側の前照灯のみ点灯化することにします。


砲弾型のヘッドライトケースはなかなかドンピシャなものが無く、一番似ていそうなボナのEF58用を購入してドリルレースでカーブの具合を修正しました。そして点灯化する方はケースの下半分に切り欠きを入れ、そこからLEDの光をレンズパーツに当てて光らせることにします。



最初は配線済みチップLEDを仕込む予定でしたが、あいにく電球色の手持ちが無かったのでテープLEDから切り出したチップLEDをこの穴に仕込みます。



切り欠きと穴の位置を合せてヘッドライトケースを接着。ちょっと寸胴っぽいけどまあいいでしょう。。




コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

重連用DF50を作る(2)

2024-12-16 01:08:10 | 機関車
三角定規がガタガタになってきたので買い換えました。本格的な製図向けではなく学習用の文具に近いグレードのものですが、使いやすいので同じもので代替してもう5代目ぐらいになります。これで新しい年のケガキ初めもばっちりです。



フジモデルの窓保護棒を間引いたものとプラ波板を貼り合わせたラジエーター。ありあわせのパーツにしてはそれっぽい雰囲気は出せたのではないでしょうか。



車体にサーフェーサーを吹いて軽く研磨し、ラジエーターを貼り込みます。



内貼りとヒノキ材で車体を補強。



前面パーツを作ります。試作型は窓の天地寸法が大きいとされていますが、結局具体の寸法は分からなかったので形式図を測って得た寸法でとりあえず図面を起こし、実車写真やTOMIX(量産型)の窓と見比べながら微調整して決定しました。



窓の内側に0.25×0.5mmの極細プラ帯を瞬着で貼り込んでHゴムを表現。0.25mmがHゴムの幅になるように“立てた”状態で貼っています。このあと車体からの浮き出しが0.1mmになるようにペーパーで表面を削っています。



前面を“立体化”します。このDF50というのは横から見ると台形のブロックのような車体かと思っていたのですが、実は台枠の部分は垂直で、そこから「く」の字型に折れ曲がって傾斜前面が構成されています。さらに、水平方向にもわずかな後退角をもった三面構成となっているので、台枠との境界部分にテーパー状の切れ目を入れるなどして立体化しました。



断面形状を整えるため乗務員室と機器室との仕切板を入れます。接着する時に力をかけすぎてグチャっといかないようにヒノキ材で厳重に補強。



パーツを組み合わせて車体を箱にします。屋根の薄い電機をペーパールーフで作るとことごとく「おむすび型」になってしまう反省をふまえ、屋根の展開寸法を少し余分にとるようにしたところ寸法どおりのカチッとした車体になりました。もはや計算ではなくフィーリングの世界です。。



仮台車を組み合わせて記念撮影。TOMIXと比べてほんのわずか腰高なので要調整です。



仮台車といいつつ、実はコレ、実戦投入を予定している改造元のタネ台車です。両端が日光モデルのTR50、中間がTOMIXのTR230です。オークションなど探せばそのものズバリの台車があるかも知れませんが、今回は「超ローコスト」で重連用の個体を手に入れることにしているので、ストック品を活用してDT102(両端)とDT103(中間)をデッチあげていこうとの算段です。



いくらローコストとはいえ、これだけは避けて通れません。実車の1,000mm動輪に対応したφ12.5mmスポーク車輪。こんな中途半端な寸法の車輪はあるのか心配でしたが、幸い夢屋から出ているパーツが入手できたので意外と簡単に問題解決。ちなみに今回は重連用のカマということでトレーラーとするのでギヤの問題はありませんでした。



床板はちょうどW=33mmの床板用真鍮板があったのでこれを使用し、中間台車の保持方法が未定なのでとりあえず両端台車用にφ6mmの穴を開けて日光の金属床板用センターピンセットが取り付けられるようにしました。



TR50は全体のイメージが似ていたので採用したのですが、何はともあれホイールベースが2,000mmと2,300mmで全然違うのでフレームを切って延長する予定。その準備としてフレームのディティールを削り取った状態です。客車用なので軸箱守周辺が貧弱なのですが、ブレーキシリンダ、ブレーキシュー、砂箱といった装備を添加していけば機関車用台車に化けると期待。ちなみに軸受(旧製品につきメタルなし)はφ1.6ドリルでさらって“なんちゃってプレーン軸”改造済みです。



量産型は軸重配分に配慮して3台車の間隔が不均等ですが試作型は等間隔なのが目印。さーてローコスト台車は年内に姿を見せるのか?





コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

重連用DF50を作る(1)

2024-12-11 12:03:05 | 機関車
ED73、77、EF13、西武E851・・・仕掛り品電機の山を尻目に新プロジェクト勃発です。TOMIXのDF50の相方を作っていきたいと思います。

TOMIXの個体は量産型に属するタイプで、長野機関区に所属したカマでは9か33になります。そして重連の相方は試作型と言われる1~6のいずれかになりますが、個体差を調べるほどのパワーもないので機番は最後に決めることにしてまずはケガキをスタート。

いつものようにワードで型紙を作図してプリントします。形式図には全長、全幅、心皿間距離などわずかな寸法しか記載されていないため、ほとんどはTOMIXのDF50から採寸しました。



さくっと切り抜き。ラジエーター部分は思うところあって軽く切れ目を入れただけです。ところでこのラジエーター、天地寸法が小さい個体の写真が散見され、一瞬「やっちまったか!?」と焦りましたが、どうやら夏は大きく冬は小さいものに交換していたようです。TOMIXの個体はスノープラウを装備しながら大型ラジエーターというダウトなスタイルなのですが、スノープラウは外せてもラジエーターは小型化できないので、これに合わせて本車は夏Ver.としました。



ラジエーターは遠目に見ると太めの縦縞が入っているように見えます。スクラッチ覚悟でいたところ使えそうなパーツが思い浮かびました。フジモデルの荷物車用の窓保護棒です。別用途で買ってあったものを当ててみると寸法的にもいけそうだったので、プラの波板(左下)と組み合わせることにしました。



ピッチが狭いので間を1本おきに間引いて約2mm間隔とします。



天地が少し足りませんがかなりいいセンいってます♪ 車体の表面研磨をしたのちに保護棒と波板を裏側に接着する段取りです。




当鉄道のペーパー製ロコの中でも唯一奇跡的に完成に至ったDF200。こちらもDF50と同じ電気式ディーゼルロコということで、見ていると何となく仕掛りを回避できそうな根拠のない自信が湧いてくるので(笑)しばらく展示しておこうと思います。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ナナナナの製作を再開

2024-05-15 20:10:39 | 機関車
古の仕掛り車両の製作を再開するシリーズ。次なるはED77の登場です。

過去記事を遡ると2018年にエアフィルターを試作していたり、2019年に今は無きED77 1号機を仙台・利府に訪ねて萌え萌えしたり(下写真)・・・といった投稿を最後に沙汰止みとなっていました。

(ED77 1 JR東日本新幹線総合車両センターにて2019.2.15撮影)


ED77なんてマイナーな機関車をなぜ作ろうとしているのか。元をたどれば長い歴史があって、とにかく「中間台車」のある電機が大好きだったんですね。で、学生の頃読んでいたTMSに「しなのマイクロ」の広告が載っていてED77のブラスキットがラインナップされていた。そのED75並みの短い車体に中間台車を無理矢理押し込んだスタイルが妙に気に入って作りたいなぁ・・・と指をくわえていたのですが手に入らず、代わりに「フェニックス」のED76のキットを店頭で見つけて、ちょっと(だいぶ?)長いけどこれでいいや、、と買って来て、30年くらいかかって組み立てたのが運転会報告などでもたまに登場するED76 29号機なのです。

だから、「磐西貨物をやりたいからED77が欲しい」と言っているのは後付けで、実は「中間台車付のチビロコ萌え~♪」が本心なのです。同じ中間台車付のED76どころかTOMIXのED78も手に入った今でも、ED77への執着は消えないのであります。


そして今回再開するきっかけとなったのは都合の良い明り取り窓のパーツを発見したことによります。KATOの「EF81北斗星色」のHゴム窓をグレーに交換するための「EF81 グレーHゴムガラスセット」で発売元はホビーセンターカトー。手元にあるEF81(ただしTOMIX)の明り取り窓を採寸するとED77(たぶん他の交流電機も)と一緒だったので即買いしました。



拡大するとこんな感じで面倒なHゴムの色差しはこれでバイバイ。しかし中央のサンは自分で作らないといけないのか・・・。。



乗務員室の側面窓とドア窓も使えそう♪



さすがにフロントガラスは非貫通で傾斜がついているので流用不可。ED76あたりに使えるかと思ったのですが、センターピラーの幅がEF81は広いのでダメそうです。どなたかパーイチの改造用に使う方いらっしゃいますか?



念のため切り抜きサイズを確認しておきます。W19.5mm×H2.5mmでピッタリでした。



窓の大きさだけでなく出っ張り具合も確認・調整しておきます。プラ完成品のHゴム付ハメコミ窓は非常にすっきりしていて好ましいのですが、ときにHゴム面が車体とツライチだったり凹んでいたりするのを見ると残念に思います。やっぱり側板からわずかに浮き出すぐらいじゃないと。



エアフィルターはプラ波板から作る方向で試作済み。



台車とギヤも確保済み。お高いものなのでちゃんと作らないと、、、、。重連用に2両分ありますが1両はトレーラー仕様です。



ということで再度図面と写真をにらめっこして寸法を微修正した原図を出力。まずはなるべく早くハコにするように頑張ります。




コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

西武E851形電機の製作(2)

2023-08-12 02:15:02 | 機関車
E851の続きです。丸窓はTMSの1/80図面を測るとφ6mm強なので、恐らくφ500mmの丸窓ではないかと推定し、大きめの丸刀でザクザク近似円の形に穴を開けたあと瞬着を断面に浸み込ませ、乾燥したところでφ6.2mmドリルでだましだまし仕上げました。



ひと通り内貼りを貼ります。



機器室のルーバーは、エバーグリーンの波板(#2020「カーサイディング」;0.5mmピッチ)を使います。そのままでは溝が浅いのでPカッターを使って心持ち深くしてやります。溝に沿って引いていくだけですが、そのままだととこまで引いたか分からなくなるので、開始点に黒ペンを塗っておき、引いたところが白くなって判別できるようにしています。



引く前(下)と引いた後(上)ではこのぐらいの差があります。



ルーバーの大きさに切り、さらに三分割して間に0.25×0.5の帯板を挟んで接着します。



こんな感じになります。これを4個作ります。



車体に貼り込みます。



裏側に補強用の3×3ヒノキ材を貼り込みます。



折り曲げの準備が整った車体。



実車同様、乗務員ドアの直後に仕切り板を入れ車体を箱にします。断面をチェックするためまだ接着はしません。



ここでトラブル発覚。どうやっても車体中央やや上部が膨らんでしまいます。どうやら屋根肩Rがうまく曲がっていないために車体が“上すぼまり”になってしまっているようです。電車と違ってドアやルーバーのすぐ上から屋根カーブが始まるため、この部分の開口部の断面にはすべて瞬着を流して曲げた時のメクレ防止をしたのですが、流し過ぎて屋根肩が固まってしまっている可能性があります。だましだまし修復するしかありませんね・・・。



下回りはまだ仮固定ですが、台車モーター式なので通電すればこのまま走るはず。笑



とりあえず半完成の車体を被せて高さをチェックしたところ、ほぼ設計通りになっていてひと安心しました。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする