80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

年末のご挨拶と振り返り

2017-12-31 10:09:51 | 総務部
皆さま、本年も「80分の1丁目16番地」にご訪問いただきありがとうございました。
年末にあたり、今年、無事完成に至った車両を振り返りたいと思います。(一応、95%以上仕上がったら「完成」扱いです(笑))

りゅーでんさん幹事の「花月園春の運転会」のお題「譲渡電車」にしたがって製作した、富士急行7000形モハ7031+クハ7061(元国鉄クモハ14+クハ16)です。7031は小高のモハ32キット組み、7061はサハ17の廃車体(いさみや)の再利用を企てるも果たせず、ペーパースクラッチしたものです。アルミサッシを細く見せるようにキットの窓桟を細く削り込んでみました。廉価なDC12Vモーター「MCR3B00」の代替品として「FK-130SH」を初めて実戦投入した車両でもあります。



(こてはし鉄道様レイアウトにて)



代替品の実戦投入といえば、ウェイトの代替品として自動車タイヤのバランスを調整する「ホイールバランスウェイト」を本格搭載したのも富士急7000形でした。市販の鉄道模型用ウェイト、特に中空になっているMP動力向けのものは、ペーパー車両に用いるには重量、大きさ、価格のバランスにおいて少なからず不満があったのですが、板状で床上搭載でも目立たない本品はなかなか有能です。良いものに出会えました。




氷見線の客レを夢見て製作したオハユニ61。これも「大集合」か何かのお題だったかな?今年のことなのにすっかり記憶から飛んでます。。これもペーパースクラッチ。ベンチレーターの配置に疑義があって、あれこれ調べたのが思い出です。





こちらはプラ市販品の改造で、トラムウェイから発売されたキハ52(一般色)を速攻で小浜色に塗り替えたものです。離型剤の激しい抵抗にあって下地処理に手間取ったのと、イメージどおりのブルーがなくて何本も缶スプレーを買い込みましたね~。。





今年後半の一番ヤマは、この道南いさりび鉄道のキハ40「ながまれ号」でした。秋の花月園りゅーでん運転会のお題「東日本の第三セクター鉄道」に従って制作したもの。ペーパースクラッチですが、車体が完成してベースのミッドナイトブルーを塗ってからが本番という、製作というよりは制作、塗装というよりは描画という表現がふさわしい、今までにない経験をした1両です。





この「ながまれ号」では満天の星を表現するためにシルバーインクのボールペンを使い、フェルト系のペン先よりもシャープに描けるので色差しに好適なことが確認できました。阪急2000系の窓枠表現にも活躍してもらえるのではと期待しているところです。




ということで、振り返ってみれば完成した車両はほとんどが運転会のお題というありさま。まあそのぶん1作品ずつの仕上げに対する「こだわり度」は確実に上がってると実感しています。このブログと運転会の両輪なくして私の鉄道模型ライフはあり得ません。いろいろお声掛けいただけることに感謝しております。

それでは、2018年が皆さまにとってさらに良い年になりますよう祈念し、2017年のブログを〆たいと思います。ありがとうございました。


2017年12月31日 「80分の1丁目16番地」管理人 isao



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赤い電車居るかな?

2017-12-30 16:28:15 | 実物・資料系(現在)
アルゼンチン・ブエノスアイレスの地下鉄で第二の人生を送っていた、東京メトロ丸ノ内線の500形4両が昨年里帰りを果たしました。1年かけて車体の修復が終わり、現役当時の美しい姿となって先月お披露目されました。近くに居ながら訪れる機会を逸していましたが、今日、思い立って中野車両基地を訪れてみました。年末で工場は休みでしょうから、せめてチラリとでもその姿が拝めればいいかな程度の期待を胸に・・・。

車両基地南側の方南通りの歩道橋から基地内を俯瞰。02系で埋め尽くされています。500形の姿は見えませんね。。




階段を降りかけたその時、少しだけ開いた検車区建屋の中に赤い車両を発見!艶やかな塗装と優雅なステンレスのサインカーブ、足まわりも丁寧に塗装されて新車と見まごう美しさです。惜しくも車号が見えませんが、アルミサッシと小窓のドアの組み合わせから「引退時仕様」(734号車)か「アルゼンチン仕様」(771号車)のどちらかのようです。(もう1両の「登場時仕様」(584号車)は大窓ドアに塗りサッシです。)




帰宅して写真を拡大したところ窓に見慣れぬステッカーが貼ってあるのを発見。「アルゼンチン仕様」の771号車と判明しました。こちらの記事に詳しい写真が多数載っているので、それをもとに絵の内容とGoogle先生の翻訳から判断すると、左側のドア窓に貼ってあるのは上段が「駆け込み禁止」、下段が「電車とホームのすき間に注意」で、右の窓に貼ってあるのが「窓から手や顔を出すべからず」のようです。ちなみにGoogle先生は「電車とホームの間の宇宙に注意」「窓を見るな」とお訳しになったので、失礼のない範囲で訂正させていただきました。m(_ _)m



機会があれば実車を間近で見てみたいですし、課題は多いと思いますが、願わくば颯爽と本線走行する姿も見たいものです。



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どうみても屋根板

2017-12-29 22:37:16 | つくるつくるサギ
先日の忘年会でf.babaさんから“屋根板”をお譲りいただきました。幅約36mmで厚さはちょっと薄めの約4mm、材質はABSとのこと。これ、実は鉄道模型用ではなく、ホームセンターで売っている腰壁の見切りなどに使うモール材です。ふつう木目調などのフィルムでカバーされていますが、これを剥くと、どこからみても屋根板にしかみえないこんなムク材が現れるのです。




いわゆる東海形用よりも薄いため、それらの電車に使うためにはt1mm程度のゲタを履かせる必要があります。




せっかくの頂き物なので何か作れないかと思案。1両でもサマになるものと言えば・・・

○クモニ83orクモユニ82の800番台 ・・・ すでに仕掛品を抱えているのでムリ

○モハ72 850番台 ・・・ 山スカ70系4連のモハ71のうち1両を置き換える→ええなぁ♪

○クモハユニ44 800番台 ・・・ いさみやキットが1両残ってたはず→相棒を作るハメになるけどこれもええなぁ♪


しかしここで新たな誘惑が。。


「私鉄高性能車」とか「戦後の名車」といったキャッチに弱いものですから、今月はこんな本を買ってしまったのですが、中身は正月休みにゆっくり読むとして、表紙の赤い電車と屋根板が見事にシンクロしてしまいました。




そこで何が起こったかは敢えて語らずとも読者の皆様ならお見通しでしょう。はい、速攻で型紙が出力されました(笑)。営団地下鉄丸ノ内線300形であります。モニター式通風器のため低く抑えられた屋根寸法はまさにこの屋根板そのもの。両運転台で1両でもサマになるとくれば拒む理由はありません。




かくして、仕掛品ラッシュに沸いた2017年の年末にふさわしく、新たな仕掛品仲間(いや、まだ着工していないので仕掛品ではない!)を携えての年越しと相成ったわけであります。



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阪急2000系2連の追っかけ製作(5)

2017-12-25 23:41:26 | 私鉄電車
阪急2000系2連の組み立ては微速ですが進んでいます。

車体裾と前面コーナーのRを削り出し、削って下地が出てしまった部分だけ再度サーフェーサーを吹きました。車体裾にパーティングラインのような線が見えるのはマスキングを行ったためです。




下回りと組み合わせてプロポーションを確認。手前側が動力車ですが、ややシャコタン気味だったので補強材の下辺にt0.5のペーパーを貼って嵩上げしました。




次は再びモニター屋根の製作です。前回の4両分に比べれば半分で済みますが、それでもしんどいので、多少手抜きの簡易な方法を計画中。



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峠の釜飯の泣ける話

2017-12-24 13:23:56 | 信州全般方面
先日の投稿で軽井沢へ行った話を書きましたが、道中、やっぱり昼メシはこれに限るよなぁということで横川S.A.に立ち寄り「峠の釜飯」を食しました。で、捨てるに忍びず空き釜を持ち帰ったわけですが・・・




皆さん、釜の裏側ちゃんとご覧になったことあります?「実用新案登録番号 3150274 益子焼」と書いてあります。これ前から気になっていたんで調べてみました。



その前に実用新案は特許とどう違うのかですが、『特許は「物(プログラムを含む)・方法」を保護対象にしますが、実用新案は「物品の形状、構造又は組合せ」を保護対象にします。』だそうです。権利の存続期間は、特許権は出願日から20年、実用新案権は出願日から6年とのこと。詳しくはこちらの解説などを参考にしてください。

で、この益子焼のずっしり重い釜飯容器、巷では「ご飯がふっくらおいしく炊ける」など評判が高く、販売元のおぎのやでもホームページでレシピを公開しています。一見なんの変哲もないこの釜ですが、誰でも失敗なく炊けるものすごい秘密が隠されているに違いありません。それがまさに実用新案登録番号3150274なのか!?


調べてみて驚きました。この実用新案、ご飯がふっくら炊けるどころか料理には全く関係のない「水栽培用の鉢として再利用する」というアイデアでした。同じような検証をする方はいるもので詳しくはこちらのページをご覧ください。何が“実用新案”なのか要約するとこんな感じです。図も引用しておきます。ちなみに出願者は「株式会社つかもと」、なんと釜飯容器を製造している益子焼の窯元でした。
・空いた釜飯容器を捨ててしまうのはもったいないので再利用方法を考えた。
・以前、底に穴を開けて鉢にするアイデアも出願されたが、業者としては加工がコストアップとなり、消費者がうまく穴を開けるのも難しい。
・なので、もっと簡単に再利用できるよう、球根の水栽培に適したフック付きの“落とし込み蓋”様のものを考えてみましたよ!
・これを釜飯とセットで配布すれば(←ここ重要)消費者も簡単にリサイクル可能!



いやはやびっくりです。しかも「株式会社つかもと」として出願された実用新案は今のところ3件あるそうで、年代順に要約すると次のようになっています。
【底に穴を開けて植木鉢として再利用】
実用新案第3033977号 平成8年(1996年)11月13日登録

【芳香剤容器として活用】
実用新案第3094454号 平成15年(2003年)3月26日登録

【水耕栽培容器として活用】(今回話題にしているもの)
実用新案第3150274号 平成21年(2009年)4月15日登録


出願が登録のだいたい半年前と考えると、権利存続期間が切れる6年ごとに、次から次へと新たな実用新案を出願していることになります。使用済みの釜はレストランなどでは回収・洗浄して再利用されるほか、窯元へ返送されたものは粉砕して舗装材料などにされるとのことですが、真心込めてせっかく焼いた釜を粉砕するのは心が痛むのでしょう。何とか再利用してほしいという窯元の叫び声が聞こえるようです。


では、実際にこれらの実用新案は日の目を見たのでしょうか?

まず「植木鉢」。これは出願者本人が「コストに合わん」と評しているので実際に穴あけを意識した設計の釜は出現しなかったと思われます。その代わり消費者ベースではけっこう気ままに鉢植えを楽しんでいる方は多いようです。



2番目の「芳香剤入れ」。これはついぞ実例を見つけることはできませんでした(80分の1丁目調べ)。お洒落に「アロマポット」で検索しても一緒。。


そして問題の3番目「水耕栽培用鉢」。これも残念ながら、おぎのやマークの釜とヒヤシンスがコラボしているような実例は見当たりませんでした(80分の1丁目調べ)。


一方、釜飯販売元のおぎのやさん。「おいしいご飯の炊き方レシピ」をHPで公開するほか、最近は「空き釜専用漬物石キット」なるものを販売しているとのこと。どちらも空き容器の活用という点では一致していますが、釜そのものの作り手と、釜の中身の作り手との意識の違いが透けて見えるようでおもしろいですね。

しかし窯元さんの提案はあまりに地味なためかなかなか浸透していません。最後の実用新案登録からすでに6年以上経過しています。すでに弾を撃ちつくして挫折してしまったのか、はたまた2020年東京オリンピック・パラリンピックをにらんで、何かとんでもない次なるアイデアを磨いているのか!?


もし挫折してしまったのなら再び勇気を持って立ちあがってください!当ブログも微力ながら応援します。リスペクトの意味を込めて「実用新案第3150274号」を作ってみました。ただしゴメンナサイ、材料が揃わないので厚紙で作ったイミテーションです。球根の代わりにニンニクを置いてみましたが雰囲気はバッチリじゃないですか?皆さんもぜひ水耕栽培を始めましょう。




イミテーションでは恐れ多いので80分の1丁目からの新たな提案をしたいと思います。発想を変えて釜のフタに注目!幅が約3センチ。これは我が国が誇る鉄道おもちゃ「プラレール」規格にほかなりません。




じゃん♪楽しく遊ぶためにはどんどん釜飯を買わなければいけません。シークレットアイテムで「ポイント」や「踏切」型のフタも用意すれば完璧。2020年もしくは平成の次なる時代も「峠の釜飯」は進化し続けることでしょう!




(歴史検証のはずが大変おふざけなことになってしまい失礼いたしました・・・)


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