80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

京王2024Fの製作(4)

2024-01-18 22:59:18 | 自由形
いつものように「まず1両組んでみる」スタイルを踏襲し、お題でもあるデハ2024号車を先行的に組み立ててみます。



内貼りを貼って3×3ヒノキ材で補強して・・・と、いつも通りのやり方で箱にしました。



前の富士急3100形もそうですが、湘南顔は上下2分割で作るので、お面だけ別に作ってボディと合体する方法だと「合わない〜!」とか「窓の高さが違う〜!」などの悲鳴が上がるので、現物合わせで下から順番に組み立てていくことにしています。まずは後退角を決めるための板を接着。本当は床面にピタッとつく位置に貼りたかったのですが、急行灯が床面スレスレの微妙な位置にあるためその上側の高い位置に貼ってあります。



連結面は広幅貫通路で強度が低く、側板接着時に力を入れると妻板がひしゃげてしまうので、通路の下側にさらに1mm厚の帯板を貼って補強しました。



前面の下部パーツです。急行灯や電照式行先表示器の窓の位置が不明なので、正面がちに撮られた写真などを参考にして位置を決め、展開寸法も2〜3回やり直して何とか使えそうなものができました。



窓寸法も、図面に記載された数値は窓の開口部かどうか疑わしいので、実車写真を見ながら寸法や位置を決めました。



前面パーツを組み合わせ、オデコ部分を除いて車体が箱になりました。まずまずの顔付きには仕上がったようでひと安心。



並行して台車のパーツも作っています。実車のKH14A台車は枕バネが主台枠の下に収まるタイプのため、構造が似ているTS310台車(カツミ)の枕バネ部分をコピーして使います。まずは「おゆプラ」で型取り。久々に百均へ行ったら「おゆまる」も「イロプラ」もなく、名前だけ合体したような第三の勢力(笑)に置き換わっていました。



型ができたらタミヤのポリパテを充填。



2台車分8個+αを製作したのですが・・・



主台枠とボルスター取付部の段差がほとんどなく、だいぶ薄く削り込まないと使えないことが分かりました。最初に測っておけよって話ですね〜。。
逆に言えば、「薄く削れば使える」可能性があるのでトライしてみます。


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京王2024Fの製作(3)

2024-01-14 01:14:06 | 私鉄電車
サハの床下で目立つ応荷重弁を作ります。



t1.0プラ板を幅4mmにカットし、さらに高さ3mmの長方形に切り出したら、カッターでだいたいの形にカットしていきます。上段が整形途中、下段が完成です。



それらしくステーを作り・・・



床下に接着。まあ良いんでないかい?ちなみにデハにはこのタイプが見当たりませんのでエアサスの空気圧で測重するための機器なのでしょうか。デハはコイルバネ台車なので沈み込み量をから測重する機械式だそうです(Wiki情報)。



ジャンパ栓受は手持ちのエコーのホワイトメタルパーツを並べ、カプラー胴受はPLUMの201系プラキットで使わなかったパーツを流用しました。



乗務員ステップはエンドウの狭幅タイプを木製床板に合うようにカットして取り付けてみたのですが、見事に台車が当たってしまって首を振らないため外しました。馬車軌(1,372mm)は1/80世界ではほぼ“ファインスケール”のはずですがおかしい・・・笑 車体ができたら車体側取付で再チャレンジしたいと思います。



当たると言えばこちらも問題ありです。連結面側はIMONの通電カプラー(ISカプラー)を採用したのですが、取付ネジや引き通し線を受けるラグ端子と台車が接触する可能性があります。



床板に穴を開けて引き通しのエナメル線を床上に引出し、そこでラグ端子に半田付けすることにしました。



ネジの頭は出たままですが、余計なものが無くなったのと、センターピン穴を拡大してセンターピン位置を0.5mmぐらい車両中心方向へ移動したことで、よほどねじれた線路でない限り接触の可能性は無くなりました。念のため、完成後に瞬着かボンドをネジ頭に盛り付けておくことにしましょう。



床下機器は面倒な「点検コックの森」を除いてほぼ埋まり、通電カプラーと引き通し線の配線の見直し方向も見えたので、今後は車体製作にシフトしたいと思います。



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京王2024Fの製作(2)

2024-01-10 03:20:21 | 私鉄電車
前の投稿で「床下機器はおおむね解明」みたいなことを書きましたが、見えない部分はしょうがないので作らないという前提での話でした。ところが、YouTubeでとんでもない動画を発見してしまい作らざるを得なくなった・・・というお話を今回はします。ホント恐ろしい時代になったもんだ。。笑


床下の様子です。これは中間に2両挟まるサハ用で、引き通し回路用のエナメル線を貼り込んであります。マステで仮留めして木工用ボンドを点づけ。台車の周りだけ溝を掘り込んで埋める形にしています。



両端のデハ用はパワトラ付属のウエイトを3枚貼り、その両脇にエナメル線を這わせてあります。こちらは新宿向きのデハ2024で主抵抗器や主制御器などはホビーモデルの101系用をそのまま流用しました。



中間のサハ2両の中央付近に固まって付いているハコモノは、1個だけ横向きにアレンジした以外はエコーモデルの「接触器箱セットB」をそのまま利用しました。2両のうち1両は、右端にコンプレッサー、左端にバッテリーが付きます。



問題はこのサハの反対側(空気側)で、ほぼ東西に走る京王線では日陰側になるため床下まで光線が行き届いた写真が少ないのがネックです。下は昭和44年刊の「私鉄ガイドブックシリーズ」のサハ2500/2550形の写真ですが、中央付近にわずかに機器が見えるだけでその他はどうなっているか分かりません。しかし、この「どこかで見たことがある」形の機器が思いもよらぬ展開につながったのです。



デハ2010形の中間に連結されたサハ2500/2550形には大別して①古い14m級車の改造、②2700系からの改造、③書類上は旧型の更新ながら全くの新造、の3種類があったとされますが、現在はすべて廃車されて確認のしようがありません。
・・・と思い込んでいたのですが違いました!銚子電鉄で活躍中のデハ2000形(元伊予鉄、その前は京王デハ2010形)の相棒のクハ2500形がまさしくサハ2550形の生き残りでした。伊予鉄転用に際して京王5000系に似せた運転台を取り付けたという話は記憶していましたが、ベースがサハ2550形だという情報が頭の中でうまくリンクしていなかったようです。


これは銚子まで行くべきか?と思いつつ写真や動画を検索していたら、銚子電鉄の社長みずからが整備中の2000形の床下や屋根上のようすをレポートするという何とも銚電らしいナナメ上をゆく動画を発見。ここで先ほどの「どこかで見たことのある機器」の謎が解けたのです。

(銚子電鉄オフィシャルYouTubeチャンネルより。以下同)


上の画像の中央の黄色い丸の中を拡大したものがこれです。「応荷重」と書いてあります。そうだ、応荷重装置だ!!



実際の状況がどうなっているかは下に動画リンクを貼っておきますのでそこから視聴してください。とにかく異様な絵ずらであります笑。しかし、写真では見えなかったブレーキ配管の様子がはっきり分かります。両端付近は伊予鉄移籍時に機器が追加されたものと思われますが、中央付近のパイピングやエアタンクなど変わっていないようにみえます。



横になってます。ううむ、なんともはやww



そして社長の真上にある配管のモジャモジャ・・・実はこれが模型製作上最大のネックと思われるブツであります。これは「京王れーるランド」の井の頭線クハ3700形に付いているもので、やや形が異なりますが同じ機能のものと思われます。機器というよりコックの集団です。「測重弁」「測重テスト」などと書かれているので応荷重装置のチェック用なのでしょうか。どこがどうつながっているのか理解不能です。。



社長はこのコック集団ごしに通り過ぎる電車を眺めています。わびさびの世界をも彷彿とさせる異次元の光景です。



ちなみにエンドウの京王5000系用床下機器ではこんなプレス打ち抜き?パーツで表現されています。無いよりマシという感じでしょうか。苦労のあとが感じられます。自作は、、、無理ですかね。。何か似たパーツでもあれば、と思う今日この頃です。



では、楽しい動画をご覧ください。

【電車】下から見るか?上から見るか? 銚子電鉄社長が体を張ってリポートしてみた🤣 スーツさんもきっと知らない!?【レア車両映像あり🌈】


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京王2024Fの製作(1)

2024-01-08 00:49:32 | 私鉄電車
京王2010系2024Fですが、不明点がだいぶクリアになってきたので追番付きの製作記にします。

ベンチレーター(=扇風機)の配置は、デハについては図面と実車観察結果より、車端部を除いて31mmと33.5mmの2種類の間隔で配置されていると仮定すると辻褄が合うことが分かりました。恐らく屋根タルキの位置などを考慮したものと思われます。サハは、デハの右側3個を反転して左側に配置すると中央部が41mm開き、「前後3個ずつ分かれているように見える」写真の特徴と一致します(東ウラさん情報ありがとうございます)。それほど不自然ではないためコレでいくことにしましょう。



窓抜きは粛々と。。



窓抜きだけやっていると煮詰まってくるので下回りも作ります。今回はサハをデハで挟む編成のためあえて動力分散方式を採用し、逆向き運転時に3両が推進状態になるのを避けました。このため動力には天賞堂のコアレスパワートラックを使い、両デハに1台ずつ装着することにします。



しかも、パワトラを運転台側台車に装着し、京急並みの“脱線してたまるか”スタイルとしました。通電カプラーで編成引き通しをする予定なので、分散動力でも安定して走ってくれるのではないかと期待しています。



床板はW30×t3のヒノキ材。パワトラの逃げ穴はもう少し小さくてもよかったかな??



デハの台車は似ているDT21で代用するつもりでしたが、日光の台車は枕バネが別パーツになっているので、これを取り付けずに別の台車からコピーした小ぶりなものを取り付けることを考えています。なお、近くの模型店でDT21が品切れだったので、実際は枕バネ以外は共通のDT24を使っています。



サハの台車も類似品で代用。京王5000系クハ用のTS805(日光)が近いので、これも別パーツになっている枕バネを自家製に交換する方向で考えています。



とりあえずサクサクッと4両分の床板を仮組み。明日には通電カプラーを取り付けて走行試験だけしておきたいと思います。


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2010系を見に行く

2024-01-07 01:31:21 | 私鉄電車
2024年の「お題」に設定したデハ2024を含む京王2010系。手元やネットの資料では限りがあるので有害優良図書を購入しました。



いちばん懸念していた床下機器については各種写真をもとにほぼ判明したのですが、ベンチレーターの位置に疑問符がついてしまいました。入手した形式図は第1、2次車の形態で2列の押込み型ベンチレーターが並んでいて、これの延長線上のセンターに扇風機があるので、グローブ型に変更された第3次車以降はまさにその真上にベンチレーターがあると推測できます。しかし図面に描かれたベンチレーターの位置がかなり不均等で不自然です。これも“図面あるある”で実車と違っているのか??



幸い2010系の先頭車デハ2015号車が「京王れーるランド」に静態保存されているので、時間がすでに午後3時をまわっていましたが一念発起、実車観察を強行することにしました。閉館が17:30で入場が17時まで。これならギリ間に合うはず!

行きはJR中央線で立川駅へ。多摩モノレールに乗り換え、柴崎体育館を過ぎたあたりから見えてくる富士山に目を向けると、ななんと「ダイヤモンド富士」になっているではありませんか!!別に時間を合わせたわけではないのにこのプレゼントは嬉しすぎます。



多摩動物公園駅で降り、京王れーるランドには16:40に到着。これなら余裕で調査ができます。しかし暫く来ないうちに新しい建物が増えましたね。



もうすでに夜の帳が下りはじめているため実車展示コーナーはライトアップされてこんな感じ。さすがに親子連れの姿はまばらで、逆にこうした印象的な写真を撮りたいオタさん5、6人が豪華なカメラをかかえてアングル探しに余念がありませんでした。



ターゲットのデハ2015号車です。「絵馬電」のヘッドマークを掲げています。何でしょう?



今回の調査の目的はズバリ「扇風機の位置」です。しかし巻尺で測るわけにもいかず(一応持参しましたが..笑)、窓との位置関係から割り出すことにして、扇風機1か所ごとにこんな写真を撮ったのであります。いま撮った写真を整理しているのですが、アップにし過ぎたカットが多く、これはいったい何番目の扇風機?みたいなことになっています。。汗



とりあえず目的は達成したので、その他の写真も少し撮っておきます。ドアの所には願い事を書いたプレート?がいっぱい。これが「絵馬電」だったんですね。



「KTR」をデザインしたスピーカー。地方私鉄移籍車にも付いてたりして割と有名ですね。



フムフム前面の傾斜は側窓の下辺の少し下から始まってるね。



連結面の配管。割とシンプル。。パンタまわりが見えなくて残念。



KH14A台車。1/80では「京王委員会」から発売されましたがさすがにもう払底しているもよう。あったとしてもロストの高級品なので手が出ません。DT21をこねくり回して似せようかな・・・と淡い方針だけ抱いています。



ということで資料は揃ったので閉館時間前に出場。帰りは京王線経由で新宿へ出ます。動物園線は運よく7801Fのラッピング電車に乗れました。



2号車だけガラガラなのはなぁぜなぁぜ?確かに夜見るトラはちょっと怖いかも。。



途中、新宿でIMON寄ってエコーの床下機器(接触器箱セットB)を購入。手持ちのパーツを含めて95%ぐらい揃ったのではないかと。



で、帰ってから急ぎ写真を解析した結果、多少の誤差はあるものの「図面の扇風機の位置は概ね正しい」との結論に至りました。なんであんなに不均等なんでしょう??

まあデハがどれだけ不均等であっても、実車がそうなっているのでその通り作ればいいのですが、問題は中間に挟まるサハがどうかという問題です。今のところ真横に近い写真は発見できず、デハが前後対称でもないので類推することも無理。

ダメもとで2700系のサヨナラ運転の時に自分で撮った写真を拡大してみることにしました。当日は廃車となる2700系2両に2010系の2026F4両が連結された6両編成で走ったと記録されています。先頭に出ているクハ2782ばかり狙っていて2010系側をぜんぜん撮ってないのが悔やまれます。

(2700系サヨナラ運転/1981年11月8日,京王よみうりランド駅付近にて)


4、5両目がサハ2550形・2500形のはずなので拡大してみます。ちょっと厳しいですね。何となく中央付近が開いて前後2群に分かれているようには見えます。デハも3個目と4個目の間が開いているのでパターンは同じように見えますがこれだけでは何とも言えません。さらに調査が必要です。何か情報があればお寄せください。



コメント (6)
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