おはようございます。アドラー心理に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
「劣等感」に惹かれて購入し、「アドラー心理学〈実践編〉」として腑に落ちた本の紹介です。
『幸せな劣等感― アドラー心理学〈実践編〉』(向後千春著、小学館新書、760円+税)
私が2017年2月10日付けブログ アドラー心理学を心理学に取り戻す本:『アドラー心理学“実践”講義』 で紹介した同じ著者の『アドラー心理学“実践”講義』よりもさらに一段としんか(深化、進化の2つの意味)した印象を持ちました。
著者自身が「アドラー心理学は、ひとことで言うと『生きることの心理学』と呼んでいいと思います」に加えて「マイ・アドラーをポケットに」(はじめに)と書いているとおり、アドラー心理学の重要な概念を
・努力と成長のバネとして「劣等感」を使うこと
・自分が生きる方向性として「ライフスタイル」を持つこと
・幸せに生きるために「共同体感覚」を育てること
の3つにまとめてアルフレッド・アドラーの理論の進化に基づいて捉え、それぞれに沿って「自己受容」→「所属」→「信頼」「貢献」でこの本の展開を図っています。
第7章の「人の役に立ってみる冒険ー貢献」では、質問に対して勇気づけについて「魔法の言葉がけはない」として、次のように書いています。
勇気づけというのは単なる「言葉がけ」ではなく、その人が自立し、まわりの人と調和して生きていくこと。
つまり、「人生の有益な面で生きていくことを決心できるように支援すること」です。
相手がそういう気持ちになったときに、あなたがかけた言葉や行動を「勇気づけ」と呼ぶのです。
第8章の「アドラー心理学を実践する」では、アドラーミーティングとして「家族会議」「クラス会議」「職場会議」をわかりやすく教えてくれています。
最後にこの本は次の言葉で締められます。
まず、あなたが変わりましょう。
自分自身のなかに共同体感覚を育てましょう。
そして、まわりに仲間を増やしていきましょう。
共同体感覚を身に付けた人をまわりに増やしていくことで、社会は少しずつ変わっていくでしょう。
競争をあおり、人間関係を敵対的なものにする社会ではなく、仲間と協力し合う社会へと変わっていきます。
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あなたが変われば、社会が少しずつ変わっていきます。
アドラー心理学を学んで実践したい勇気が湧いてきませんか?
超お勧めです!
<お目休めコーナー>2月の花(12)