おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
このところ新型コロナの第三波の影響でまたまた閉塞感がはびこっていますが、空を見渡してみると、とても透き通っています。

(中井駅近くの最勝寺にて)
12月22日を契機に「地の時代」から「風の時代」に移ったということが占星術で言われています。
◆mi-mollet 明日の私へ、小さな一歩! 2020.12.21
「風の時代」とは? 占星術師Keikoが解説するパラダイムシフト後のニューノーマル
この「地の時代」と「風の時代」との対比表を見ると、2020年6月14日付けブログ トレンドはニューパワー:本の紹介『NEW POWER』のオールドパワーとニューパワ―の価値観の違いにあまりにも似ているのに驚きます。

明らかに時代は「ニューパワー」に移行しています。
特に私の関心を引いているのは、右側の「コラボレーション」「オープンソース」などです。
昨日(12月23日)は13:00から1時間ほど京都の甲賀彩香さん(写真右上)、宮崎の奥津陽子さん(写真下)とZoomでお話ししました。

お2人とは、特にテーマを定めることなくても実り多い時間を過ごすことができました。
15:00からは 株式会社 人援隊 の代表取締役(隊長)の 山本秀幸さん(写真左)、藤島遼太さん (写真右)とSさんとヒューマン・ギルドの永藤かおるさん、目次 心さんと私の6人で今後の「コラボレーション」についてじっくりやり取りできました。

来年の2月、3月に共催で面白い面白いセミナーを立ち上げられそうです。
以上で終わりでもいいのですが、新型コロナの第三波により感染者が増えていることに対して、変わらぬ信念を持ち続けるために第一波の4月末に書いた原稿から一部をカットしてコピペしておきます。
『FCC REVIEW』連載「経営者に贈るアドラー心理学の知恵」7月号 Vol.9 特別編から
コロナショックに対する経営者の心構え
突然のミニ氷河期、企業存続は可能か?
「生き残る種とは、最も強いものではない。最も知的なものでもない。それは、変化に最もよく適応したものである」
「進化論」で有名なイギリスの自然科学者、チャールズ・ロバート・ダーウィン(1809~1882年)の言葉として知られているものです。
新型コロナウイルス感染拡大について一部の政治家・評論家は「戦争」に例えていましたが、私は急に襲ってきた「ミニ氷河期」と捉えました。
氷河期に多くの生物が絶滅したように、この大変化を促す課題に直面し、様子をうかがって手をこまぬいている間に絶滅が危惧される人や組織が、ビジネス上では確実に存在します。
変化にどう適応するか、それが急務です。
「何とかなるだろう」という楽観的な対応や、行政頼みだけでは危険です。
協力と勇気づけで危機に適応する
ここで、アドラー心理学の出番です。
氷河期にさまざまな生物が絶滅していったのに対し、種としては弱いヒトがなぜ存続できたのか。
さらには、他の生物に比べて速く走れず、泳げず、空を飛べず、鋭い歯も持たない人間が、なぜ万物の霊長になり得たのか。
答えは簡単です。
「人間には劣等感があったからだ」とアルフレッド・アドラーは説いています。
アドラーによれば、劣等感は「健康で正常な努力と成長の刺激」(『個人心理学講義―生きることの科学』アルフレッド・アドラー著、アルテ、岸見一郎訳)なのです。
アドラーが書いたことをかいつまんで次に紹介します。
種として弱い存在であった人間は、外敵に囲まれて恐怖に直面したり、洞窟の中で不安におびえたりしながらも、共同体の中での所属感と信頼感に基づいて仲間に共感を抱き、協力する態度があったからこそ生き残れたと考えられます。
さらには、信頼する仲間と共に分業が進み、狩りに出るグループ、洞窟内を守るグループに分かれて生活を守り、やがては農耕生活を営むようになりました。
協力の精神を発揮しながら共同体を維持した先祖がいたのです。
彼らが危機に直面したときの目標は、存続であったに違いありません。
まとめながら一部に付記します。
存続という目標に向かって、所属する共同体の中で信頼感を基につながり、仲間に共感しながら協力できたことが、人類が生き残れた理由ということです。
現代においても同様で、新型コロナ危機に対して適応できるかどうかが、企業の行く末を占う基準になりそうな気がします。
この難局を乗り切るためには、危機の状況にふさわしい経営理念と、現状を克服する目標設定からスタートして、所属感・信頼感・共感に基づく協力を目指す必要があります。
組織の構成員の一人ひとりの持ち味を最大限に発揮できる勇気づけの風土があれば、現代のミニ氷河期を越えられると私は信じています。
企業存続の危機は事業再構築の機会
いま経営者に問われていることは、ミニ氷河期に例えた今回の事態を脅威と捉えるか、機会と捉えるか、という心構えの選択です。
漠然とした不確定要素は、未来に対する否定的な捉え方を誘発し、強い不安心理を伴わせます。
しかし、アドラー心理学の立場からすると、「不安」と「期待」はコインの裏表です。
未来の不確定要素をネガティブに捉えれば不安ですが、同じ不確定要素をポジティブに受け止めると期待に代わります。
さらに、自分の可能性を卑下して「対処不能」だとしてしまえば、不安はますます強まります。
しかし、「どうすればできるか?」を考えて、さまざまな手を用意しておけば、できる可能性が強まって期待が持てるようになります。
そのように心を方向付ければ、「できない」ではなく「どうすればできるか?」と自分に問い直すことができます。
組織を志の共同体として定義し直し、互いの持ち味と知恵をつなげれば、企業の存続を危うくする今回の危機を、事業の再構築を図る機会と受け止められるのです。
経営者の皆さまがこれを機会とし、勇気を持って対処してくださることを心より願っています。
大切なことは、時代の移り変わりをしっかりと自分の目だけでなく、他者の目、マクロに俯瞰する目を通して見ることだと私は思っています。
私は、この原稿執筆時の4月末を変わらぬ信念でヒューマン・ギルドの経営のかじ取りをしています。
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