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アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

今回は「サラリーマンだった私をアドラー心理学につなげたのは何か?:歴史的秘話」の第一話です。
日本のアドラー心理学の歴史を知るためには、保存版の記事になります。

喜寿(77歳)近くまで生きていると、昔のことが懐かしく ー 時に後悔を伴いながら ー 思い出されます。
ふと「私をアドラー心理学につなげたのは何か?」と自問すると、ある会社、ある研修、ある本との出合いが決定的な影響を与えてくれています。

1980年10月、私は当時の会社で総合企画室課長に加えて人事課長を拝命しました。
総合企画室には室長の取締役がいるし、人事課には総務部次長、その上には常務取締役がいます。
早い話が2人の上司に仕える身になり、「人事の革新に手を入れろ」と特命を受けたと解釈して着任しました。

総務部次長は、従来の人事・福利厚生・採用などを受け持つので、私は、長らくその会社でないがしろにされていた教育に目を向けました。
ところが、その頃は会社の業績が厳しくて、何と教育予算が対前年比2/3に削られました。
「これでどうやって教育を推進したらいいの?」と思案しているときに、その会社は、自己啓発支援制度として通信教育などの自己啓発を修了したときに費用の半分を負担する制度に目をつけ、コストが安くて済む教育として通信教育を全面的に導入。
さらに、教育予算の遂行が各部バラバラになっているのを人事課一括としました。

通信教育については、10社くらいと連携して社内用のパンフレットを無償で作成・配布。
何と全従業員のうち2割くらいの人が受講、一大通信教育ブームを巻き起こしました。
しかも、申し込み時は自己負担なので、会社は斡旋の労を取るだけなので、予算を使わなくて済むのです。
熱意がとても強く、忘れもしない「修了率」は38%にも達して、共催団体を驚かせたのです。

ところで、集合教育が難問です。
教育機関のいくつかと折衝すると、べらぼうな金額がかかります。
試しに人事課長の特権を活かしてご招待セミナーや説明会に頻繁に出かけているうちにいい研修会社とシステムに目が向いたのです。
株式会社 グループダイナミックス研究所 の「AIA(心のアドベンチャー)」という研修でした。
4日間の研修を受けると、今までの世界とまるで違う視野が開けてきたのです。
追加研修を受けてコーディネーターになると、テキストを一人分10,000円で仕入れることができることに魅力を感じました。
そして、いよいよ中間管理職を対象に一人10,000円のテキスト代を自己負担していただいて社内研修を展開していったのです。

ここから後日談です。
1980年代後半にユタ大学の教授で"Teen Ager”などの著書があるヒュー・オールレッド(アドラー心理学者)が自分の所属する合唱団と共に来日した際に、私は彼と東京のホテルのラウンジで会いました。
私が以前に「AIA(心のアドベンチャー)」という研修を受け、普及していた立場の人間であったことを語ると、彼は意外なことを発言しました。

「私は、ボブ・コンクリンのパーソナル・ダイナミックス研究所社から招かれ『AIA(心のアドベンチャー)』の開発者の一員を担っていたのですよ」

<2日後の記事に続く>

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