アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



おはようございます。新宿区神楽坂で研修&カウンセリングの事業を営む ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

3月2日(土)、3日(日)開催の
 ハコミセラピー・スペシャル講座 についてのお誘いです。

この講座をお勧めする理由は、私自身が昨年受けたアドラー心理学以外の講座で明らかにナンバー1。講座が終わるや否や次回(つまり今度の3月初旬の講座)の予約をさせていただきました。

感激した昨年の ハコミセラピー・スペシャル講座 に関しては、次のとおり受講体験の記事を書いています。

2012年9月16日付けブログ サプライズで始まったハコミセラピー講座の第1日目

2012年9月17日付けブログ 満足度が非常に高かったハコミセラピー講座

内容の素晴らしが伝わり切れていないもどかしさがあるため、あえて昨年私がブログに書いたのと同じ文章をコピー&ペーストしました。

ハコミスペシャル講座
ーハコミセラピーの神髄・4つのコアスキルを学ぶ2日間ー

「ハコミセラピー」は、1970年代にロン・クルツというアメリカ人によって創出されました。

「ハコミ」とは、ホピインディアンの言葉で「あなたは誰ですか?」、言い換えると「あなたは、この現実にどのように参画していますか?」という意味です。

ハコミセラピーは東洋の世界観(仏教・タオイズム)と西洋の様々な「こころ」と「からだ」のアプローチの影響を受けた、アメリカで最も新しいセラピーのひとつです。

マインドフルネスという、東洋の瞑想にも似た静かな心の状態で、深い無意識の智恵に従っていくことで、自分の限界を作り出している様々な「こだわり」「きめつけ」「あきらめ」等を変容させたり、隠されていた自分の真の欲求に気づいていきます。

このワークショップは、ハコミセラピーのコアスキルを学ぶことで

(1)コミュニケーション力
(2)自己洞察力
(3)自己変革力
(4)問題解決力

を身につけていただくことを目的としています。

内容は、次のとおりです。

コアスキル1-人間関係をより親密にする 【ラビングプレゼンス】

コアスキル2-自己観察力を深める 【マインドフルネス】

コアスキル3-隠れたビリーフを浮き彫りにする 【プローブ】

コアスキル4-無意識の抵抗や心の葛藤を解決する 【テイクオーバー】

ご指導くださるのは、ハコミセラピーにもっとも熟達しておられる若本勝義先生(バイオダイナミックス研究所(BDI)代表、米国ハコミ研究所認定ハコミセラピスト、HPC総合治療センター院長、日本リバランシング協会 会長、相愛大学非常勤講師)です。

概要は、次のとおりです。

日 時:3/2(土)13:30~18:30、3/3(日)10:00~17:00

講料:プレミアム会員35,000円、一般40,000円(税込み、資料付き)
*このブログ、あるいは私/ヒューマン・ギルドのフェイスブックをご覧になってお申込みの方は、プレミアム会員の35,000円の受講料とさせていただきます。

講師:若本勝義氏

申し込み: ハコミセラピー・スペシャル講座 のお申込みフォームから、あるいはヒューマン・ギルドにメール(info@hgld.co.jp)か電話(03-3235-6741)を。

◆私と一緒に受講された北沢幸晴さん(プレミアム会員)は、次のようなご感想をお寄せくださいました。

『ハコミスペシャル講座2012』を受講して 

初めてお会いする若本勝義先生からはセミナー講師というよりは宗教家のような全てを受け入れてもらえる安心と信頼が感じられ、そのような雰囲気の中で講座がゆるゆると始まりいつの間にか導入に入っていきました。最初にセンタリング、完全呼吸とハコミのスキルを十分に体験できるための準備をしっかり行ってから、マインドフルネスへと移っていくことで、誰もがスムーズに確実に体験できるよう進められました。

ラビングプレゼンスのエクササイズの中で私は若本先生から私のナリシュメントとして、「男性でありながらマリア様のように人を分け隔てなく受け入れる、あるいは、森の中の湖が鏡のように静かな湖面に周囲の景色をそのまま映しこみ、それをそのまま静かに周囲に返すように、全ての人をそのままに受容している」と言っていただきました。正にそうありたいと私自身が願っている姿であり、それを明確なイメージとして伝えていただいたことは、私の大きな自信になりました。

アクセスと深化のエクササイズでは私が先生のデモンストレーションを受けることができました。ここ数年の右肩の重苦しさと時々おこる痛みについて、マインドフルネスの状態でそこに意識を持っていくことによって、無意識に心の奥底に押し込めている仕事上での閉塞感に気づき、それが私自身に伝えようとしているメッセージを感じ取ることができました。さらにこのエクササイズが終わったところで、右肩の重苦しさが軽減されているという不思議な感覚も味わうことができました。体験してこそ理解できた感覚でした。

これまでの私の学びの態度はいつも頭で理解しようとしてきたことに気づき、ハコミでは頭で考えるのではなく自分の心の奥深くにある気持ちをそのままに感じとることが重要であると教えられました。講座中、若本先生の脱線話でも多様なご経験と広い知識が受講者の納得感をさらに高め多くの学びがありましたが、特にホストクラブで仕事をされた時の体験談には心を動かされた男性受講者も少なからずいたようでした。

あっという間に終わってしまった2日間であり、ハコミセラピーのコアになるスキルを楽しく体験できましたが、全く同じ内容の講座であってもまた受ける時には新たな学びがあると期待できます。次回また若本先生のハコミを学ぶ機会があることを楽しみにしています。若本先生、一緒に受講したみなさん、ありがとうございました。

<お目休めコーナー> 新江戸川公園

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うございます。新宿区神楽坂で研修&カウンセリングの事業を営む ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

昨日(2月11日)は、ヒューマン・ギルドで盛 鶴延先生ご指導の秘伝気功師養成講座の最終日。
メインのメニューは樹林気功。

10:00~11:00は、研修室で質疑応答などを行った後、江戸川公園(ただし、所在は文京区)を経て、新江戸川公園へ。


(梅が盛りの江戸川公園)


(新江戸川公園)

新江戸川公園では、まず、盛先生が樹林気功の模範演技。

受講者は、自分に適して木のところに行き、30分ほど樹林気功。
私もやりましたが、全身に気が通ったような感覚になりました。

遅い昼食を経て研修室に戻り、一人ひとりに沿った助言の後、修了式に。

11人が秘伝気功師の認定書を手にしました(一人は写真係)。

17:30からは盛先生を含む10人で神楽坂のゑーもんに。

感想発表後、盛先生からもスピーチ。

21:30まで約4時間、懇親は続いたのです。

◆4月から開催の 秘伝気功師養成講座 は、キャンセル待ちの状態です。ただし、もう1~2名は、受講可能になるかもしれません。

◆ヒューマン・ギルドでは、第2、第4金曜日の19:00~21:00に盛先生をお招きして 気功教室 を行っています。初心者でも気軽に参加できます。お越しください。

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おはようございます。新宿区神楽坂で研修&カウンセリングの事業を営む ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

世間では、2月9日(土)から11日(月)まで3連休のようですが、私は3連働です。

昨日(2月10日)は、ヒューマン・ギルドで2~3月開催の アドラー・カウンセラー養成講座 の2日目を行っていました。

16人の受講者がすべて揃い、(1)カウンセリング演習の初歩(ラポール演習)と(2)ライフ・スタイル調査表の収集法を行っていました。

私がライフ・スタイル調査表の収集法のデモンストレーションを行い、その後、2人一組で2時間20分ほどかけて交互にライフ・スタイル調査表を収集し合いました。

解釈を入れていませんが、重要な気づきがあったようです。

 
さて、「カウンセリングはアート」の第2回目です。

カウンセリングをしていると、思わぬ臨床の知恵ともいうべきものが湧いてきます。

おそらくカウンセリングの技法は、このようなふとした即興の知恵から生まれ、やがて理論づけされて流布しているに違いありません。

先日は、うつ傾向のクライアントに勇気づけを行ったところ、表情が見違えるように変わったので、「今の表情を覚えておいてください。携帯で写真を撮りましょう」と言って、記念に本人の携帯のカメラに収めました。

「夫にこの表情を見せます。私の宝です」と言って、喜んで帰りました。

その写真をしょっちゅう見ることで、自分で自分を勇気づけることが可能になります。

◆ヒューマン・ギルドでカウンセリングを受けたい場合、こちら をご参照ください。

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おはようございます。新宿区神楽坂で研修&カウンセリングの事業を営む ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

昨日(2月9日)の午後は、ヒューマン・ギルドで2~3月開催の アドラー・カウンセラー養成講座 を行っていました。

申込者数16名(うち男性3名)でスタート(初日は1名欠席)。モチベーションの高いグループです。

初日は、(1)アドラー心理学の理論のおさらい、(2)カウンセリングの初歩的な演習、を行いました。

私は、講師としてさまざまな研修を行いますが、この アドラー・カウンセラー養成講座 は、もっとも張り合いを感じる講座の1つです。


ところで、私の仕事としての研修・講演、カウンセリング、著述(収入の高い順番)の3つでもっとも張り合いのある仕事と言えば、カウンセリング。

その理由は、「今、ここで」という感覚で全力を尽くさなければならない緊迫感があり、さらに即興性、創造性が要求される営みだからです。

私の感覚では、「カウンセリングはアート」だと思います。

「アート」は、芸術ともや訳されますが、技法の意味もあります。
私はこの2つを統合して「芸術的な技法」との思いを「アート」に込めます。

私は、今まであまりカウンセリングのことを記事にしてきませんでしたが、これからはぼちぼちと書いていくことにしました。ただし、守秘義務を問われる内容なので、どこのだれかがわからないように、いくつかのカウンセリングのケースからそれらしく仕立てます。

具体的な内容は、次回からです。
ご期待ください。

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おはようございます。新宿区神楽坂で研修&カウンセリングの事業を営む ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

最近話題の体罰は、日本の伝統によるものかどうか関心を持っていたところ、江戸時代どころか明治・大正の時代にもほとんで見られず、体罰が顕著になったのは、1930年代から第二次大戦中にかけてのようだと知りました。

三橋貴明の「新」日本経済新聞(三橋貴明公式サイト)の2月8日付けの【施 光恒】体罰ニッポン? によれば、
 
「藩校など武士の教育機関でも、同様だったようです。武士は誇りを重んじ、体罰は体面を傷つけると考えられたことから、武士の教育でも体罰はあまり用いられなかった」そうで、

「日本の学校で体罰が結構みられるようになったのは、1930年代から第二次大戦中にかけてのよう」、「体罰は日本の伝統とは言えない、日本のしつけや教育の伝統はまんざら捨てたもんじゃなく、誇るべきものがある」と施氏は結んでいます。

是非、本文を読んでいただきたいのですが、1930年代から80年の間に形成された悪しき習慣ならば、5年ほどで駆逐したいと思う私です。


さて、2月に開催するヒューマン・ギルドの講座についてお伝えする第2回目です。

ファシリテーター育成講座
(共感のアプローチ力で、他者の協力と援助を結ぶ)

― 人の輪とつくり、組織を活性化するファシリテーターになる ―

わが社の法人事業部長の宮本秀明さんが講師を担当します。

「ファシリテーター育成講座」は、企業や自治体で宮本講師により人気を博していますが、初めてヒューマン・ギルドで皆様に向けて開催するものです。

人を動かす共感のアプローチを備え、組織力を最大限に発揮するための知識と技術の習得するための講座で、受講すると、会議等での円滑な問題解決力、合意形成力が身につくことができるスキルが向上します。

言わば、組織で働く人だけでなくグループを動かす人のため必須の講座で、その意味では、SMILEリーダーやELM勇気づけトレーナー/リーダーの方にもとても有益な講座です。

詳しくは こちら をご参照いただくとして、この2日間の講座には、私、岩井俊憲だけでなく永藤かおるさんも受講者として参加します。

個性的な方々がすでにお申し込みの講座でもあります。

講座は、次のとおり開催します。

日 時:2月16日(土)13:30~19:30、17日(日)9:30~17:00(2日間1コース)
(まだ申し込みを受け付け中です)

場 所:ヒューマン・ギルド研修室

講 師:宮本秀明(ヒューマン・ギルド法人事業部長、シニアインストラクター)

お申し込み:
(1)ヒューマン・ギルドの ホームページ のお申し込みフォームから
(2)ヒューマン・ギルドに電話(03-3235-6741)かメール(info@hgld.co.jp)を

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おはようございます。新宿区神楽坂で研修&カウンセリングの事業を営む ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

「体罰の心理的弊害」シリーズの第4回目です。

今までの3回は、次のとおり書いています。

第1回目
第2回目
第3回目

今回は、体罰を受ける側から体罰の心理的弊害について考えてみることにしましょう。

このことは、

1月12日付けブログ 体罰のもたらすもの ― 大阪市立桜宮高校体罰事件を巡って(1)
1月13日付けブログ 体罰のもたらすもの ― 大阪市立桜宮高校体罰事件を巡って(2)

にも書いてありますので、そちらをご参照いただくとして、次の文章だけ目を通してください。

小学校4年生の1年間はまるで地獄でした。楽しいこともあったでしょうが、まったく覚えていません。
子ども心に「いつか復讐してやろう」というような気持ちも芽生えていました。反動で私は、小学校5年生から6年生の頃は、教師の手に負えない問題児になっていたようです。

 ここからが私の小学校5年生の、担任がM先生(女性教諭)に代わってからのエピソードに移ります。

私は、学校で1~2を争う問題児になっていました。冬の時期にクラスのA君の椅子が壊れて、その椅子をA君を含む4人が薪と一緒にその椅子をストーブにくべてしまいました。私もそのことに加担していました。
そのことを知ったM先生は、隣のクラスのS先生(私の小学校の4年生の時の暴力教師)を呼び、代わりに体罰を振るってもらう場面がありました。
「誰がやったんだ!」とS先生。4人が手を挙げ、廊下でA君から往復ビンタが始まりました。ビンタの数は、おそらく1人当たり10発は超えていたでしょう。1人あたり数分に及ぶ体罰。

小学校5年生の友人が廊下にぶつかる音、壁に当たる音が聞こえます。
児童は、廊下に目をやることもできず、息をひそめて、音におびえていました。

2人目のB君になって何発目かのビンタの時、私は決断しました。
「俺の番になったら、ただやられるのでなく、やり返そう」と。
幸い体格は、5年生にしては大きい150センチ近くになっていました。
家では、兄たちに相撲、柔道、ボクシングで鍛えられていました。

でも、ボクシングでも勝てないかもしれない。その時は、禁じ手を使おう。
S先生の急所を狙ってケリを入れるのだ。どんなに殴られてもやり返そう。
4年生で受けた体罰に復讐する絶好の機会だと思った。

3人目のC君の何発目かでチャイムが鳴り、廊下を児童、教師が通るようになり、S先生の体罰は終わり、私が犠牲になることは免れました。

その日からほどなく、私は、M先生を困らせる大問題児になりました。注意欠陥多動性障害(ADHD)特有の行動が拍車をかけました。


以上のエピソードは、体罰を許容する心理と何の関係もないように思われるかもしれません。

しかし、今になって考えてみれば、児童が一致団結して、M先生とS先生に「やめて!」と大声を出すか、体を張るか、別のクラスの先生のところに飛んで行く方法もあったかもしれません。

怖いとか、またやられるとか、いろいろな心理が働きます。

しかし、困難の極みに発揮する活力、それが

勇気

です。

「仕方がない」と体罰を許してしまうのは、臆病です。

普段は臆病者でもいいのです。
しかし、ここ一番というときには「勇気」を発揮するのです。

体罰を横行させてはならないのです。

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久しぶりの本の紹介です。

アルフレッド・アドラーの絶版になっていた本が アルテ から1月末に出ました。
アドラーの1930年の著書、『子どもの教育』(岸見一郎訳、2,200円+税)です。


この本をもってアドラーの中期・後期の主要な本は、出揃ったことになります。
そのうち10冊はアルテ(すべて岸見一郎さんの訳)から出ていて、もう1冊は一光社の『アドラーのケース・セミナー ― ライフ・パターンの心理学』(岩井俊憲訳、2,850円+税)です。

アドラーのケース・セミナー―ライフ・パターンの心理学 (Adlerian Books)
ウォルター・ベラン ウルフ,A. Adler著,W.Beran Wolfe解説,岩井俊憲訳
一光社

私は、『子どもの教育』のことを今まで次のとおり書いていますので、ご覧ください。

2008年05月2日付けブログ アドラーを読もう(8)『子どもの教育』

2012年06月12日付けブログ 思春期の子どもとのつき合い方(4)

3月号のニュースレターで私が書くと思いますが、「アドレリアン」(注:アドラー心理学を学び実践面で生かす人)ならば、少なくともアドラーの書いた本の数冊は読んでいただきたいと念願しております。

(注)ヒューマン・ギルドには、アドラー心理学の本が日本一揃っています。ヒューマン・ギルドのホームページの「商品紹介」http://www.hgld.co.jp/products.html でご覧の上、ご注文下さい。
プレミアム会員の方でしたら、アドラー自身の本を3冊以上まとめてご注文の場合、消費税カット、送料サービスでお送りします。

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「体罰の心理的弊害」シリーズの第3回目です。

1~2回目は、心理的な問題でないことを話題にしていましたが、今回からが本番です。

体罰を振るう側に立って、なぜ体罰に頼るようになるかを考えてみます。

要因は、次の3つがあると思われます。

1.指導する側が指導される人たちに体罰を振るっていいと信じていること

2.自分が体罰を受けて指導されてきたため、体罰が指導法として有効だと思い込んでいること

3.勝利への焦り・プレッシャーが原始的な指導法としての体罰を引き出すこと


1.に関しては、仮に桜宮高校のバスケットボールやバレーボールの指導者でも、体育の授業でも、座学でも体罰を振るっていたとは思いません。
おそらく部活の指導となると、体罰を自分自身で容認していたと推測されます。

2.については、あるテレビ放送でこんな話を聞いて驚きました。体育教師になろうとしている人たちにインタビューをしたら、約8割が指導法として体罰の有効性を認めていた、というのです。

自分が体罰を受けて指導されていたので、自分が指導する側に立ったら、疑問を持たずに体罰をしてしまいそうな立場になってしまうのです。

3.に付随して全日本柔道連盟女子柔道の園田元監督の記者会見の時の次の発言が印象に残っています。

「焦って、急ぎすぎて強化しようとした」

長年女子柔道に従事していた園田氏は、ごく最近までは体罰を行っていなかった、という証言もあります。
ロンドン・オリンピックでのメダルのプレッシャーが、多くの指導法の中で最も安易な体罰を選ばせたのかもしれません。

 <お目休めコーナー> 2月の草花(2)

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2月1日付けの 体罰の心理的弊害(1) に続いての第2回目です。

本来は、心理的弊害に入るはずですが、よくありがちな脱線をします。


私は、体罰に関して
「自己証明は証明に非ず」という、大学時代に会計監査の授業で教わった言葉を思い出しました。

テレビや新聞では、「告発15選手、全柔連幹部の辞任など要求」(一例:デイリースポーツ 2月4日配信)として次の報道がなされていました。

ロンドン五輪柔道代表を含む女子のトップ選手15人が、暴力行為とパワーハラスメントを受けたと告発した問題で、選手側の代理人である大阪弁護士会の辻口信良、岡村英祐両弁護士が4日、大阪市内で会見した。
 
冒頭、「公益法人全日本柔道連盟女子ナショナルチーム国際強化選手15名」と綴られた「皆様へ」で始まるA4のファクスが配布された。
 
文面には「前強化委員会委員長をはじめとする強化体制や、その他連盟の組織体制の問題点が明らかにされないまま、ひとり前監督の責任という形を以て、今回の問題解決が図られることは、決して私たちの真意ではありません」などと書かれており、園田隆二前監督の辞任だけではない、全日本柔道連盟幹部の辞任を含めた要求をしている。
 
辻口弁護士は「園田さんだけが一身に背負って幕引きできればいいとなると、まったくの勘違い。選手たちが体験したことや思ったことを、きちんと聞き取ってもらいたい」と話した。

全日本柔道連盟女子柔道は、園田監督の辞任で1つの幕を下ろそうとしましたが、まだまだ問題が山積しています。

過日の新聞では、15人の告発まで事態を把握できなかった全日本柔道連盟の危機管理能力の欠如が指摘されています(讀賣新聞2月1日社説)。

15人の選手は、全日本柔道連盟でなく、日本オリンピック委員会(JOC)に告発したのです。全日本柔道連盟に対する不信感の表れです。

そもそもは、昨年の9月にオリンピック強化選手1名に暴力を振るったという情報が全日本柔道連盟に入り、監督が事実を認め、選手に謝罪したことで問題が決着済みと認識し、リオデジャネイロ・オリンピックアで園田監督を続投させようとした方針が選手たちの反感を買うことになりました。

ここでのポイントは、問題を全日本柔道連盟内部で処理しようとしたことです。

学校のいじめや体罰の事件でも見られる傾向ですが、内部だけで当事者に確認し問題がなかった、と報告し、幕引きをしようとすることは、自己証明に他ならず、身内に甘くなりがちの上、論理性・説得力に欠けるのです。

ここで、連想したのは、横田めぐみさんの遺骨DNA鑑定問題です(参考:[朝鮮新報 2007.12.5] 横田めぐみさんの遺骨DNA鑑定問題 経緯と経過 -1- ) 。

横田めぐみさんの遺骨は2004年11月14日、日朝政府間実務接触に参加するために平壌入りした日本政府代表団団長である藪中三十二外務省アジア大洋州局長(当時)にめぐみさんの夫から直接手渡されました。

日本政府は持ち帰った遺骨を刑事訴訟法等に基づき鑑定依頼書を出し、科学警察研究所、帝京大学、東京歯科大学にそれぞれDNA鑑定を行うように要請しました。

鑑定にあたった帝京大学の吉井富夫元講師らは「横田めぐみさんのものとは異なる二種類のDNAを検出した」と発表しました。

このことで、日本政府は、横田めぐみさんの遺骨を偽物だと各方面に発表しました。

私は、このことを「自己証明」の落とし穴だと今でも思っています。

もし、科学的な手続きに基づき、世界の関心を引きつけようとするならば、アメリカ、イギリス、ロシア、中国などの第三国にも遺骨のDNA鑑定を依頼し、その鑑定結果に基づき偽物であることを証明すれば、ずっと説得力があり、世界の関心を集めたはずです。

話を全日本柔道連盟女子柔道の体罰問題に話を戻せば、もうこうなったら、第三者機関に徹底調査を依頼し、男子柔道を含めて体罰問題を洗い出すしかないのです。
たとえ、東京オリンピック招致の可能性が遠のくとしても、膿を出し尽くすのが百年の計と言うべきでしょう。

<お目休めコーナー> 2月の草花(1)

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昨日(2月3日)11:00~13:00は、ヒューマン・ギルドに千村 晃さん南池袋クリニック 院長、精神科医)をお招きし、アドラー心理学ゼミナール を開催しました。

講師の千村 晃さんは、「薬以外の治療法」に積極的に取り組む精神科医・心療内科医で、最近『これからはメンタル美人』(カナリア書房、1,300円+税)を出しておられます。

これからはメンタル美人―内から輝くあなたへ―
千村 晃
カナリア書房

メンタル美人―薬以外の方法で

のタイトルでの開催でしたが、

 実際のタイトルは

それって本当にうつ病ですか?
―うつ病、うつ状態の多面的理解

で、次の4つの柱からなっていました。

1.うつ病・うつ状態とは何か?

2.何人かの患者さんの症例

3.うつの背後に潜む「黒子」の疾患

4.その他


私の印象に残ったのは、次の3つのポイントです。

1.アメリカ精神医学会で定義している精神疾患の分類と診断の マニュアルと基準であるDSM-IVの大うつ病エピソードは、さまざまな症状が一緒になった、実にあいまいな尺度で、EBM(evidence-baced medicine、根拠に基づいた医療)の点からも疑問である。

2.うつの原因と、結果としてのうつ症状との間には、貧血、鉄分の不足がある。これを補うには、フェリチンと血清亜鉛が鍵である。

3.抗うつ剤を減らし、栄養不足を補うことで、うつ症状を減らすことは、国民的も医療費の削減に大きく貢献する。

ちなみに、千村さんは、うつ症状などを「心の不調ピラミッド診断法」で説明しています。

4階             ゆううつ 
               不安などの
                 症状

3階        現在の状況、環境、他

 

2階       健康状態、栄養状態、他

 

1階    生い立ち、価値観、考え方、性格、他


ポイントは、1階、2階部分に手を入れなければ、根本的な治癒に結びつかないということです。

講演は、ユーモアにあふれた、思い切った物言いで、快哉を叫びたい部分がいくつもありました。

満足感一杯の講演でした。

千村さん、ありがとうございました。

『これからはメンタル美人』に関しては、9月20日のブログに 本の紹介:『これからはメンタル美人』 として書いていますので、ご参照ください。

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(名古屋市市政資料館)

昨日(2月2日)は、10:30~16:40に名古屋市市政資料館で

あなたの伝え方の魅力度アップ講座

を行ってきました。

三輪克子さんの勇気づけスペースLUN との共催で、14人が参加されました。

内容は、次のとおりでした。

(1)伝え上手になるステップ
(2)人前での話し方のポイント
  ‐アイ・コンタクト
  ‐ボディ・ランゲージ
  ‐表情
  ‐「非単語」のなくし方 など
(3)こうすれば聴き手を巻き込める!
(4)「3つ」を使って伝える法
(5)こんな時どうする?
  ‐あがってしまったとき
  ‐私語が目立つとき
  ‐反抗的な聴き手を前にしたとき
  ‐困った質問が出たとき
  ‐時間が余ったとき その他
(6)質疑応答とまとめ

2人/3人一組、7人一組で徹底的な訓練を繰り返しつつ、スモル・ステップを踏んで、勇気づけのフィードバックを受けながら伝え上手の目標に近づくやり方で進めました。


(鈴木匠子さん)


(杉村秀充さん)


(山内由紀子さん)


(三輪克子さん)

最後には、全員の前で一人ひとりスピーチ。
14人の参加者が見違えるように伝え上手になったのを確認できました。

講座が終わってからは、近くのうな

ぎ屋さんで名古屋名物のひつまぶしをいただきました。

懇親会からご参加の長谷川厚一郎さんは、自分が校長をしている小学校で「大丈夫!」の缶バッジを作成・普及しているとの報告を受けました。

私が国民運動のようにお伝えしている「大丈夫!」がこんなかたちでも使われていることをうれしく思いました。

とても楽しかった名古屋での1日でした。

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昨日(2月1日)は、2月4日が提出期限の講演の資料2つを一生懸命に作りました。
今までとは毛色の違った講演だけに作り甲斐がありました。

本日の名古屋での研修の資料なども用意しました。

18:45~20:15は、四ツ谷駅近くのスクワール麹町で四谷法人会主催の三橋貴明氏 (経済評論家、中小企業診断士)の

 日本経済を救う経済政策はこれだ
―米中露韓経済戦争と尖閣・竹島

を聞いてきました。

いつものように早めに行き、一番前の席に陣取りました。

三橋氏は、TVタックルなどの出演や著書で有名で、私は毎朝届く彼主宰の メルマガ を愛読しています。

1.日本の犯罪認知件数や凶悪犯罪がトレンドとして毎年減り続けていること

2.日本の主要国の輸出・輸入依存度の中で日本の依存度は韓国(GDPの約半分)・ドイツより極めて低く、日本はそれぞれ14~15%でしかないこと

3.一般政府雇用者対労働力人口比率が世界最低レベルにあること
(公務員の比率が世界一と言っていいほど低いこと)

その他、データをもとにした分析により、新聞やテレビの報道で知らされていたこととはだいぶ違いうことが学べて興味深かったです。


ところで、三橋貴明氏は、私と同じ中小企業診断士の資格を持つ人で、さまざまなところで「小企業診断士」を名乗っています。

何だかこの資格に誇りを持てるようになってきました。

さーて、これから名古屋にいわゆるプレゼン研修に出かけるか。
これも、私としては最近珍しい。

◆ヒューマン・ギルドの法人向け研修は こちら をご参照ください。

◎お知らせ:2月3日(日)の千村晃さん(南池袋クリニック院長、精神科医)ご担当の「メンタル美人―薬以外の方法で」にご参加の方に急告!

2月3日(日)11:00~アドラー心理学ゼミナールで「メンタル美人―薬以外の方法で」をご担当の千村晃さん(南池袋クリニック院長、精神科医)から次のお知らせが届きました。

参加される方は是非、ご自身、またはご家族の方の血液検査データをご持参ください。

... また、今からでも申し込みは受け付けております。
ヒューマン・ギルドに電話(03-3235-6741)かメール(info@hgld.co.jp)を!

***千村晃さんからのメッセージ***
南池袋クリニックの千村です。明後日の日曜日のセミナーでお話しさせていただきます。
岩井先生にお願いして、機会を作っていただきました。ありがとうございました。
ご参加の皆さんにお願いです。皆さんご自身、またはご家族の方の血液検査データがお手許にございましたら、当日お持ちください。健康診断データでも結構です。
ご持参いただいたデータは個人情報ですから、もちろん講座でオープンに用いる事はいたしません。
お話しの中で、皆さんご自身が照らし合わせていただき、ご納得いただくことが目的です。
私にとって、本当に久しぶりのHGです。みなさんとお目にかかるのを楽しみにしております。では、当日に!

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おはようございます。新宿区神楽坂で研修&カウンセリングの事業を営む ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

昨日(1月31日)の午前中は、オフィスに ITFA 国際トータルフローリスト協会 の代表の 益子秀美さん がお見えになりました。

益子さんが「おはようございます」とオフィスに入るやいなや、オフィス花にが咲いたような雰囲気になりました。

益子秀美さんは、アドラー・カウンセラー養成講座 を修了され、SMILEリーダーELM勇気づけトレーナー の資格もお持ちで、お花とアドラー心理学の勇気づけを融合されています。

こんな素敵なプリザーブド・フラワーをプレゼントしてくれました。

心の中にも花が開いたような感じがしました。

しかし、花がしぼみそうな話題が相変わらず報道され続けています。

柔道の日本代表を含む女子選手15人が、監督らの暴力、パワーハラスメント行為を受けていたと告発した問題で、園田隆二日本代表女子監督が31日、東京都文京区の講道館で会見し、進退伺を出すと表明したことが伝えられています(時事通信)。

教育に体罰を容認しないと指導者は子どもになめられる、と主張する人もいます。

私に言わせれば、このタイプの人は、体罰を使わないと尊厳が保てない人格の人だと思います。

テレビで園田氏が「自分が一方的に選手と信頼関係があると思い込んでいた」との言葉が空しく響いていました。

そもそもなぜ、体罰が問題なのでしょうか?

法的には、刑法208条に規定されている「暴行罪」に相当する罪であるし、オリンピック憲章にも違反しているからです。

次回は、本題の体罰の心理的弊害に入ります。

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