
それは単なるデジャブではなく、はっきりした確信。
これは自分がさんざんやりこんでいた乙女ゲームの世界ではないのか? そのゲームでは利音はヒロインだ。主人公として学園内に潜んでいる吸血鬼のプリンスや吸血鬼ハンターと恋愛することになるのだ。
しかしそのゲームはダークな展開でも有名。
環は、早々に何者かに殺されて主人公の運命が変わったことを告げる役割なのだ。
脇役はかまわないが殺されるのは勘弁して欲しいと、ゲームをプレイした記憶やファンブックに書かれていた設定を思い出したりしながら、なんとか自分の死亡フラグを回避しようとするのだが……。
気がついたら自分がゲームの中の登場人物になっていて、しかも早々に殺されて退場する役だと思い出して右往左往するシチュエーション・コメディ……かな?
そりゃ、目の前にパラメータやコマンド画面が浮かび上がらなけりゃ、なかなか自分のいる場所がゲーム世界だなんて気がつかないよなあ。もちろん、疲れていて現実と幻覚と妄想がいったいになっちまった可能性はあるけれど。
とりあえずアオリ文句どおりのダークな展開にはならずに踏みとどまっています。
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