日本に『世界の怪獣大百科』とかがあるように、欧米にだっていろいろなモンスターのビジュアルをまとめた本があります。
これはその1つで、イラストレイターなんて締め切りに追われて原文の描写なんか無視して描き飛ばしていると思っていたシルヴァーバーグが、ちゃんと小説の中の描写を絵にしているだけでなく、書かれていない部分まで補って整合性を与えているよ!と目から鱗を落としたバロウによる、SF小説に登場する生物のイラストを集めた画集です。
前半2/3は図鑑的にカラーイラストと共に身体特徴や文明などに言及しており、後半1/3はバロウのオリジナル宇宙生物のスケッチ集。邦訳がないものが多いためか、生物名と出典は英文のみ。残念といえば残念だけれど、無理に訳してその後、別の訳語が当てはめられても不自然だし仕方がないかな。
そんなわけで表紙のメスクリンも表記はあくまで「Mesklinite」。項目トップのハル・クレメントのAbyormeniteからして出典である「Cycle of Fire」の邦訳ないみたいだし。
Abyormenite 「Cycle of Fire」 ハル・クレメント
アスシー人 「世界の合言葉は森」 アーシュラ・K・ル=グイン
暗黒星雲 「暗黒星雲」 フレッド・ホイル
Chulpex 「Master of the Maze」 エイヴラム・デイヴィッドソン
Cinruss 「Hospital station Star Surgeon」 ジェイムズ・ホワイト
Cryer 「Conscience Interplanetary」 ジョゼフ・グリーン
Cygnan 「The Jupiter Theft」 ドナルド・モフィット
Cygnostik 「ささやかな叡知」 マイクル・ビショップ
Czill 「Midnight at the Well of Souls」 ジャック・L・チョーカー
Demon 「A Plague of Demons」 キース・ローマー
Demu 「人間の檻」 F. M. バスビー
Dextran 「The Right Hand of Dextra」 デイヴィッド・J. レイク
Dilbian 「Spacial Delivery and Spacepaw」 ゴードン・R・ディクスン
ディルディル 「冒険の惑星シリーズ」 ジャック・ヴァンス
ガーニッシー 「銀河遊撃隊」 ハリイ・ハリスン
ゴワチン人 「鞭打たれる星」 フランク・ハーバート
ギルド・ステアーズマン 「デューン砂の惑星」 フランク・ハーバート
イシュタル人 「焦熱期」 ポール・アンダースン
イシュチェル 「五次元世界のぼうけん」 マデレイン・レングル
イクストル 「宇宙船ビーグル号の冒険」 A・E・ヴァン・ヴォークト
リチア人 「悪魔の星」 ジェイムズ・ブリッシュ
マスター 「トリポッド」 ジョン・クリストファー
メドウサ 「宇宙軍団」 ジャック・ウィリアムスン
Merseian 「Ensign Flandry」 ポール・アンダースン
メスクリン 「重力への挑戦」 ハル・クレメント
マザー 「奇妙な関係」 フィリップ・ホセ・ファーマー
Old Galactic 「ヴェガ連邦シリーズ」 ジェイムズ・H・シュミッツ
オールド・ワン 「狂気の山脈にて」 ハワード・フィリップス・ラヴクラフト
オーバーロード 「幼年期の終り」 アーサー・C・クラーク
プニューム 「冒険の惑星シリーズ」 ジャック・ヴァンス
ポラリス人 「キルリアンの戦士」 ピアズ・アンソニイ
パペッティア人 「リングワールド」 ラリー・ニーヴン
Radiate 「Memoirs of a Spacewoman」 ナオミ・ミチスン
レグル族 「ケスリス:色褪せた太陽」 C・J・チェリイ
リーム人 「宇宙船ビーグル号の冒険」 A・E・ヴァン・ヴォークト
Ruml 「The Alien Way」 ゴードン・R・ディクスン
Salaman 「Empire」 ブライアン・M・ステイブルフォード
Sirian 「臆病者の未来」 フレデリック・ポール
/ 「オーラの王者」 ピアズ・アンソニイ
軟属 「神々自身」 アイザック・アシモフ
ソラリス 「ソラリスの陽のもとに」 スタニワフ・レム
スリドーロール 「大地への下降」 ロバート・シルヴァーバーグ
それ 「影が行く」 ジョン・キャンベル・ジュニア
スリント人 「プタヴの世界」 ラリイ・ニーブン
Tran 「Icerigger」 アラン・ディーン・フォスター
Triped 「黄金律」 デーモン・ナイト
Tyreean 「Up the Walls of the World」 ジェイムズ・ティプトリー・Jr.
Uchjinian 「The Saga of the Well World」 ジャック・L・チョーカー
ヴェガ星人 「スターファイター(大宇宙の少年)」 ロバート・A・ハインライン
パレイン人 「レンズの子ら」 E・E・スミス
さまざまな宇宙生物の間に、ちょろりとテラン(地球人)がサイズ比較表の片隅に登場していて、それが著者近影っぽいのがポイント。
日本でも知られた作家の作品が多いけれど、翻訳されていない、昔雑誌に掲載されたことがある、銀背で刊行されてた……と入手困難なもの多数。ググっていて、レングルの『五次元世界のぼうけん』が2018年春にディズニーが映画公開するって言っているのを見つけてびっくり。
1994年の発行だけれど、表紙デザインが70年代の児童向け図鑑っぽい古めかしさなのが残念。オリジナルの1979年初版版のデザインなんかシャープなのに、たぶん地の色が黄色いせいだと思います。
【SF宇宙生物図鑑】【Barlowe's Guide to Extraterrestials】【ウェイン・ダグラス・バロウ】【イアン・サマーズ】【ベス・ミーチャム】【心交社】【ロバート・シルヴァーバーグ】
これはその1つで、イラストレイターなんて締め切りに追われて原文の描写なんか無視して描き飛ばしていると思っていたシルヴァーバーグが、ちゃんと小説の中の描写を絵にしているだけでなく、書かれていない部分まで補って整合性を与えているよ!と目から鱗を落としたバロウによる、SF小説に登場する生物のイラストを集めた画集です。
前半2/3は図鑑的にカラーイラストと共に身体特徴や文明などに言及しており、後半1/3はバロウのオリジナル宇宙生物のスケッチ集。邦訳がないものが多いためか、生物名と出典は英文のみ。残念といえば残念だけれど、無理に訳してその後、別の訳語が当てはめられても不自然だし仕方がないかな。
そんなわけで表紙のメスクリンも表記はあくまで「Mesklinite」。項目トップのハル・クレメントのAbyormeniteからして出典である「Cycle of Fire」の邦訳ないみたいだし。
Abyormenite 「Cycle of Fire」 ハル・クレメント
アスシー人 「世界の合言葉は森」 アーシュラ・K・ル=グイン
暗黒星雲 「暗黒星雲」 フレッド・ホイル
Chulpex 「Master of the Maze」 エイヴラム・デイヴィッドソン
Cinruss 「Hospital station Star Surgeon」 ジェイムズ・ホワイト
Cryer 「Conscience Interplanetary」 ジョゼフ・グリーン
Cygnan 「The Jupiter Theft」 ドナルド・モフィット
Cygnostik 「ささやかな叡知」 マイクル・ビショップ
Czill 「Midnight at the Well of Souls」 ジャック・L・チョーカー
Demon 「A Plague of Demons」 キース・ローマー
Demu 「人間の檻」 F. M. バスビー
Dextran 「The Right Hand of Dextra」 デイヴィッド・J. レイク
Dilbian 「Spacial Delivery and Spacepaw」 ゴードン・R・ディクスン
ディルディル 「冒険の惑星シリーズ」 ジャック・ヴァンス
ガーニッシー 「銀河遊撃隊」 ハリイ・ハリスン
ゴワチン人 「鞭打たれる星」 フランク・ハーバート
ギルド・ステアーズマン 「デューン砂の惑星」 フランク・ハーバート
イシュタル人 「焦熱期」 ポール・アンダースン
イシュチェル 「五次元世界のぼうけん」 マデレイン・レングル
イクストル 「宇宙船ビーグル号の冒険」 A・E・ヴァン・ヴォークト
リチア人 「悪魔の星」 ジェイムズ・ブリッシュ
マスター 「トリポッド」 ジョン・クリストファー
メドウサ 「宇宙軍団」 ジャック・ウィリアムスン
Merseian 「Ensign Flandry」 ポール・アンダースン
メスクリン 「重力への挑戦」 ハル・クレメント
マザー 「奇妙な関係」 フィリップ・ホセ・ファーマー
Old Galactic 「ヴェガ連邦シリーズ」 ジェイムズ・H・シュミッツ
オールド・ワン 「狂気の山脈にて」 ハワード・フィリップス・ラヴクラフト
オーバーロード 「幼年期の終り」 アーサー・C・クラーク
プニューム 「冒険の惑星シリーズ」 ジャック・ヴァンス
ポラリス人 「キルリアンの戦士」 ピアズ・アンソニイ
パペッティア人 「リングワールド」 ラリー・ニーヴン
Radiate 「Memoirs of a Spacewoman」 ナオミ・ミチスン
レグル族 「ケスリス:色褪せた太陽」 C・J・チェリイ
リーム人 「宇宙船ビーグル号の冒険」 A・E・ヴァン・ヴォークト
Ruml 「The Alien Way」 ゴードン・R・ディクスン
Salaman 「Empire」 ブライアン・M・ステイブルフォード
Sirian 「臆病者の未来」 フレデリック・ポール
/ 「オーラの王者」 ピアズ・アンソニイ
軟属 「神々自身」 アイザック・アシモフ
ソラリス 「ソラリスの陽のもとに」 スタニワフ・レム
スリドーロール 「大地への下降」 ロバート・シルヴァーバーグ
それ 「影が行く」 ジョン・キャンベル・ジュニア
スリント人 「プタヴの世界」 ラリイ・ニーブン
Tran 「Icerigger」 アラン・ディーン・フォスター
Triped 「黄金律」 デーモン・ナイト
Tyreean 「Up the Walls of the World」 ジェイムズ・ティプトリー・Jr.
Uchjinian 「The Saga of the Well World」 ジャック・L・チョーカー
ヴェガ星人 「スターファイター(大宇宙の少年)」 ロバート・A・ハインライン
パレイン人 「レンズの子ら」 E・E・スミス
さまざまな宇宙生物の間に、ちょろりとテラン(地球人)がサイズ比較表の片隅に登場していて、それが著者近影っぽいのがポイント。
日本でも知られた作家の作品が多いけれど、翻訳されていない、昔雑誌に掲載されたことがある、銀背で刊行されてた……と入手困難なもの多数。ググっていて、レングルの『五次元世界のぼうけん』が2018年春にディズニーが映画公開するって言っているのを見つけてびっくり。
1994年の発行だけれど、表紙デザインが70年代の児童向け図鑑っぽい古めかしさなのが残念。オリジナルの1979年初版版のデザインなんかシャープなのに、たぶん地の色が黄色いせいだと思います。
【SF宇宙生物図鑑】【Barlowe's Guide to Extraterrestials】【ウェイン・ダグラス・バロウ】【イアン・サマーズ】【ベス・ミーチャム】【心交社】【ロバート・シルヴァーバーグ】