付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「レベル96少女、不穏な夏休み」 汀こるもの

2017-04-08 | ホラー・伝奇・妖怪小説
「日本人は誰も、職場なんかゴジラに踏みつぶされればいいと思ってます。そういうものです」
 ピーター・パンことパイドパイパーこと山椒大夫の言葉。

 出屋敷市子は見た目はダサい黒縁メガネで、よく見れば日本人形のようで怖かったりするが、純和風の魔法少女である。
 中学生になって現役を引退してからは日本を壊滅から救うような仕事はしなくなったものの、あちらこちらの神様の使いやら妖怪やら天狗やらを配下に抱え、今なおその霊力は強大。
 しかし、一方で常識は知らないし、生活能力はないし、中学生らしい遊びも知らないものだから、芹香や楓は彼女を夏休みの遊園地に引っ張り出したのだが……。

 いきなりモンティ・パイソンネタから始まる4冊目。三輪の白蛇がそうめんを丸かじりし、天狗は変質者として手配され、雀はFPSに没頭していて、話は「ほろ苦く切ない」話のはずなのに、なぜかにぎやかにドタバタしてます。
 冷静なツッコミ役のはずの葛葉芹香が、なまじ霊能に目覚めてしまって、見えてはいけないものが見え、聞こえてはいけないものが聞こえ始めてトラブルメーカーに陥ってしまい、ツッコミ役が不在になっちゃったのが原因だなあ。

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