付け焼き刃の覚え書き

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「やがて僕は大軍師と呼ばれるらしい」 芝村裕吏

2019-10-07 | ヒロイックファンタジー・ハイファンタジー
『お話の作法上、主人公は何か欠落していて、それを埋めようとしないといけないからです』
 だから、たいていの物語は家族が欠落していると。

 ファンタジーは滅びようとしていた。
 銃を手に入れた帝国が圧倒的な戦力でエルフや人狼などの村を殲滅し、勢力圏を拡大していた。
 エルフの村で育った人間の少年ガーディは、追放される形でエルフたちが庇護を求めたイントラシア領に身を寄せた。村が供出を求められたのは銃を持った兵10人。しかし、実際に辿り着いたのはガーディただ1人。しかし、彼は剣も魔法も槍も使えない。彼にあるのは、知恵と経験、そして誰もが呆れる“優しさ”だけであった……。

 無能の烙印を押されながら、やがて大軍師となった少年の姿を、後世の視点から語る形の英雄譚。つくづくエルフ弓兵隊が惜しい。
 そして、空軍の編制が速すぎ! いつの間に? 意外に有能……。

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コメント
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