○マイカ・アマノベ・サキュラ 「フシノカミ~辺境から始める文明再生記~」雨川水海(オーバーラップノベルス)
人間を一撃で屠る魔物はいても、人間を助ける妖精も魔法もない。村では食事の確保もままならず、ちょっとした風邪で子供が簡単に死んでいく。それがアッシュが転生した世界。軌道エレベーターの建設さえ始まっていた前世の記憶があるアッシュには、それは許せることではなかった……。
アッシュいわく「マイカ嬢」ことマイカ・アマノベは、彼が住む辺境の開拓村、ノスキュラ村の村長の娘で幼なじみです。村長の娘といっても、辺境ということもあって村長の家を継ぐ者として読み書き計算を学ぶより、他の子供たちと棒で殴り合って遊ぶ方が好きなおてんば。そんな彼女には、貧農の子供でありながら、喜々として文字を学んで教会の蔵書を読みあさるアッシュの行動は信じがたいものでした。それでも、幼なじみのアッシュと一緒にいるために文字を学び始めた彼女は、やがて文明再建をめざす彼の有能な右腕となっていきます。母親に似て愛らしい笑顔が魅力的で朗らか。明朗快活で(アッシュの影響で)事務能力も高い、まさに才色兼備な少女です。
しかし、マイカの本領はもっぱら戦場にありました。才色兼備の「才」は文武両道だったのです。
戦い方は苛烈にして熾烈。盗賊は捕縛するより斬り殺す方が簡単で好き。騎士としても有名だった父クラインの指導を受け、その才能をさらに磨いていきます。ついた呼び名は「首狩り姫」。
最後にはヒロインの枠に収まりきらず、ついには主人公であるはずのアッシュをヒロイン・ポジに押し込めてしまいます。恐るべし。
人間を一撃で屠る魔物はいても、人間を助ける妖精も魔法もない。村では食事の確保もままならず、ちょっとした風邪で子供が簡単に死んでいく。それがアッシュが転生した世界。軌道エレベーターの建設さえ始まっていた前世の記憶があるアッシュには、それは許せることではなかった……。
アッシュいわく「マイカ嬢」ことマイカ・アマノベは、彼が住む辺境の開拓村、ノスキュラ村の村長の娘で幼なじみです。村長の娘といっても、辺境ということもあって村長の家を継ぐ者として読み書き計算を学ぶより、他の子供たちと棒で殴り合って遊ぶ方が好きなおてんば。そんな彼女には、貧農の子供でありながら、喜々として文字を学んで教会の蔵書を読みあさるアッシュの行動は信じがたいものでした。それでも、幼なじみのアッシュと一緒にいるために文字を学び始めた彼女は、やがて文明再建をめざす彼の有能な右腕となっていきます。母親に似て愛らしい笑顔が魅力的で朗らか。明朗快活で(アッシュの影響で)事務能力も高い、まさに才色兼備な少女です。
しかし、マイカの本領はもっぱら戦場にありました。才色兼備の「才」は文武両道だったのです。
戦い方は苛烈にして熾烈。盗賊は捕縛するより斬り殺す方が簡単で好き。騎士としても有名だった父クラインの指導を受け、その才能をさらに磨いていきます。ついた呼び名は「首狩り姫」。
最後にはヒロインの枠に収まりきらず、ついには主人公であるはずのアッシュをヒロイン・ポジに押し込めてしまいます。恐るべし。