付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「死霊狩り」 平井和正

2021-12-18 | 破滅SF・侵略・新世界
 冷戦のさなか、宇宙からの侵略者に対して国家間の枠を超えた秘密機関が結成された。世界中から選び抜かれ、鍛えられた殺人専門家達で結成された《ゾンビー・ハンター》だったが、人体に寄生する敵との戦いは熾烈を極めた。
 大事故に遭ったレーサー田村俊夫は、再起に必要な大金と引き換えに、国際秘密機関《ゾンビー・ハンター》に身売りしたが、その訓練は実戦さながらの地獄だった……。

 最初ハヤカワで文庫化されて、すぐにごちゃごちゃして角川文庫で続いて、最終的にはハヤカワ文庫JAで合本版になった『死霊狩り』。ゾンビではなくゾンビーです。
 呪術的なファンタジーの敵ではなく、仲間内にすら潜伏する寄生体が敵なので侵略SFの範疇ですが、気がつくと信頼していた仲間が敵になっていた、しかも殺しても殺しても斃れない……というイヤな話。1冊目の終わり方が気に入らなくて2巻以降は買ってないのです。いかにもホラー的な結末ではありますね。
 ホラーでオカルトでアクションなわけですが、こういうすっきりしない話は70年代特有の空気なんじゃないかと思ってます。

【死霊狩り】【ゾンビー・ハンター】【平井和正】【生頼範義】【ハヤカワ文庫JA】
コメント
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