
ソフィはイザドラにそう説いた。
貿易商社を経営するオルゾンの一人娘ソフィは、生まれつき奇病にかかっていた。全身の皮膚が膿爛れ、治癒魔法を以てしても治すことは出来ない。異様な容姿は周囲に『化物嬢』と呼ばれ、学園では友に石を投げられ、ついに彼女は自ら命を絶とうとするのだが、そのとき、彼女は前世を思い出した。繊細な17歳の令嬢ではなく、介護施設に勤務していた47歳のオカンの記憶を。
それで何か能力が目覚めたわけではなかったが、ひとつ変わったのは繊細な心が図太くなったということだ。
彼女には癒やしの力があったが、それで治せるのは皮1枚。国に癒師として招集されるほどでもなく、化物と揶揄される彼女自身を癒やすなど無理な話。そんな微妙な力でも、救える人がいるなら救おうと屋敷の一角を開放してサロンを開業した……。
八百屋の老婆や料理人、街の少年など「化物嬢ソフィのサロン」を訪れた、さまざまな理由で顔や身体に傷痕が残ってしまった人々の、それぞれの人生を描いた癒やしの物語を綴った連作短編集。すごく面白いけどラノベ枠での書籍は無理じゃないかと思っていたウェブ小説がマッグガーデンノベルスから刊行!
ソフィの笑顔をきちんと描いたイラストにも満足。これ1冊でウェブ連載の半分なので続刊を期待しています。
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