初の実戦を乗り越えた第6特務旅団は新たに砲兵士官でユイナーの昔なじみであるロズ・シュタイアー中尉を迎え入れ、砲兵隊の編成を進めているが、いまだ旅団というものの使い物になるのは2個小隊だけだ。しかし、シュワイデル帝国が遊牧民の国、キオニス連邦王国への進攻をおこなうことになった。リトレイユ公の陰謀だ。これに当然のように第6特務旅団が巻き込まれた。
キオニス騎兵の数はせいぜい7千。第1、第2、第3師団を投入した総勢5万の大規模な遠征軍に皆は勝利を確信しているが、ユイナー参謀は敗北は必至とみていた。数は多いが指揮系統がばらばらな大軍が、鈍重な歩兵と砲兵中心の編成で草原の国の騎兵と戦おうというのだ。彼の戦争準備は、まず無事に帰還するために必要な水と食料と移動手段の確保だった……。
帝国を揺るがす直接のきっかけとなる大戦が始まります。やはりこの巻も面白くて一気読み、再三読み返したウェブ版で続きを読んで完結までさらに一気読み。ウェブ版と比較すると、孝行娘レラ・シオンのエピソードとかが追加されてキャラが膨らまされてますね(砲兵科初等教本の図版は載ってません)。ウェブはさらに後日譚の外伝「皇太子編」も終わってますが、このレオネア皇太子も(お約束と言えばお約束ですが)なかなか良いキャラで魅力的です。
3巻4巻と楽しみですね。
【マスケットガールズ!~転生参謀と戦列乙女たち~2】【漂月】【sakiyamama】【PASH!ブックス】【小説家になろう】【コーヒー】【撤退戦】