「ああ。お嬢様が大人だったら。いや。せめて男子だったら迷う事なく総理に喧嘩をと焚きつけたんだがなあ……」桂華院瑠奈の障害となりそうな政治家を排除する動きが出てくるが、なぜか瑠奈推しと評価されている岩沢都知事はリストから外される。そして、すべては彼女が小学生女児に過ぎないという一点に帰結するのだった。君のドレスを血で汚したくないと。
桂華金融ホールディングス、岩華鉄道、桂華商会、桂華電機連合と、巨大化した少女の権益は、国内外、桂華院内外の関心事であり、まだ小学生の彼女から取り上げようという動きも出てきており、橘たちはその調整にも手を抜けない。
一方、瑠奈本人は剣道大会に参加したり美化委員として緑化運動に励んだりと、つかの間の穏やかな学校生活を送っていたけれど、ついには主演として映画出演。予算を気にせず格闘シーンからカーチェイスにビル爆破とやりたい放題。
しかし、そんな彼女の前に新たな世界経済危機の萌芽が現れる。優良債券と不良債権を分割統合してリスクを軽減した金融商品、サブプライムローンの登場である……。
表紙イラストをパッと見て「今回は人物が大きいな」と思ったら、イラストレイターが交代してました。そっかー。前の人のセンスが好きでした。今度の人も巧いんですけどね。
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