「明日、ボクは死ぬ。キミは生き返る。３」 藤まる

『おまえの寿命の残り全てで彼女を生き返らせてやろうか？』

　光を生き返らせるための情報を探し求める秋月たちは、ついに手がかりを手に入れた。彼らと同じく、代償を払って生き返った人物とのコンタクトに成功したのだ。
　情報交換して打開策をみつけたいと願う秋月の前に姿を現したのは、車椅子の少女だった……。

　命を半分やるから生き返らせろで１つの身体を２つの心が使うはめに陥る、まるで悪魔との契約みたいな話も、登場人物がみんな生き生きとして好き勝手に暴れ回って、これにて完結。
　１つの身体を２人で使うというのも、同一人物の別人格なら緩やかに統合されていくという展開もあるのでしょうが、こちらはあくまで別人で、しかも男女別。
　話が面白かっただけに、ストーリーの結末にもウルトラＣ（死語）を期待したけれど、ここは手堅く着地。でも、最後でちょっと足下がふらついたな……。このエンディング、ちょっと良い感じの結末っぽいけれど、余韻に惑わされないと「これ、喜んだらいかんだろ？」としか思えないのだけれど。

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