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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

知の論理

2015-02-03 17:55:15 | 読んだ本
小林康夫/船曳建夫[編] 1995年 東京大学出版会
こないだ読み返した、東京大学教養学部の文科系1年生のテキストである『知の技法』の続編。
本書の対象は、だいたい大学3年生らしいが、私が読んだのはもちろん学校を出たあとである。
紹介されているのは、学問における認識の枠組みや記述の論理の多様性や創造性について。
まあ読み返してみても、特になんという感想もないけど。
コンテンツは以下のとおり。
第I部 論理の発明
第II部 限界の論理・論理の限界
「論理を行為する」
「見ることの限界を見る」
「認知と神経の「場」」
「言葉が身体と化す」
「構造とリズム」
第III部 多元的論理に向かって
「こころを生けどる論理」
「生成する複数性」
「紫上の運命を縫いつける」
「神話論理から歴史生成へ」
「市場原理と共同体の問題」
「カオスとはなにか」
第IV部 歴史のなかの論理
「フィクションとしての他者」
「剣闘士のエロティシズム」
「「型」の日本文化論」
「フォーディズムと日本的経営」
「「現在」のナルシシズムに抗して」
「ポスト・ベーコンの論理とは?」
第V部 論理のプラクシス
「論理の応用」
「実践としてのテクスト分析」
「歴史のエクリチュール」
「卒業論文をどう書くか」
結び

各章の最後に、それぞれの執筆者があげる「20世紀この1冊!」という読むべき書物がある。
とても全部(どころか一つでも?)私が読むとは思わないが、リスト作っとくと何かの役に立つかもしれないから並べとく。
1953年 L.ウィトゲンシュタイン『哲学探究』
1951年 ハンナ・アーレント『全体主義の起源』
1935年 コフカ『ゲシュタルト心理学の原理』
1971年 Julesz,The Foundation of Cyclopean Perception
1900年 ジークムント・フロイト『夢判断』
1916年 フェルディナン・ド・ソシュール『一般言語学講義』
1972年 グレゴリーベイトソン『精神の生態学』
1965年 ミハイル・バフチン『フランソワ・ラブレーの作品と中世・ルネッサンスの民衆文化』
1949年 クロード・レヴィ=ストロース『親族の基本構造』
1955年 クロード・レヴィ=ストロース『悲しき熱帯』
1944年 カール・ポランニー『大転換』
1963年 E.N.Lorenz,Deterministic Nonperiodic Flow
1978年 エドワード・サイード『オリエンタリズム』
1949年 フェルナン・ブローデル『地中海』
1980年 ジル・ドゥルーズ/フェリックス・ガタリ『千のプラトー』
1973/76/79年 F.A.フォン・ハイエク『法と立法と自由I,II,III』
1927年 マルティン・ハイデガー『存在と時間』
1936年 エトムント・フッサール『ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学』
1907年 夏目金之助『文学論』
1988年 ジョーン・W.スコット『ジェンダーと歴史学』
1976年 リチャード・ドーキンス『利己的な遺伝子』
コメント
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