many books 参考文献

好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

シリコンバレーから将棋を観る

2009-05-18 22:44:21 | 読んだ本
梅田望夫 2009年 中央公論新社
副題は「羽生善治と現代」、最近出た本です。
自分が将棋を指して強い必要はない、観て楽しむファンであることを肯定したとこからスタートしてますが、“現代の将棋の世界は、「社会現象を先取りした実験場」という性格を帯びた、私たちにとってのたいへん貴重な場”という捉え方をしています。
最終章の羽生名人との対談、おもしろいです。

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ジャーナリズム崩壊

2009-05-15 21:31:36 | 読んだ本
上杉隆 2008年 幻冬舎新書
メディア批判つづき。
主に政治の報道に係る「記者クラブ」制度を批判している本。
記者クラブに入ってないと思うように取材ができないという点はまだしも、
他の週刊誌などの記事を引用するのに、無断で「一部週刊誌が報じた」とか、
もっとひどいのになると、「…していたことが、わかった」と書いたりする
そういう姿勢のほうが問題だなーと思う。
なんかっつーと、すぐ、知る権利とか、報道の自由とか言うわりには、
こと政治に関することだと、権力寄りっていうか政治家寄りになっていく。

問題なのは、それが無自覚でやってるってことなんだよねー。

著者の怒りっつーかイラツキっつーか、そういうのが
読んでてストレートに伝わってくる面白い本です。

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世界が完全に思考停止する前に

2009-05-14 23:59:42 | 読んだ本
森達也 平成18年 角川文庫
というわけで、森達也の本から。
雑誌などに書かれたコラムを集めた短編集ですが、いつもどおりのことが、場所を変え時期を変えても、一貫して書かれています。
大事なことは、「一人称主語」で、ものを考えましょうということです。
たとえば「悪いやつは許さない」とか言うときに、世の中の人の大合唱に合わせて叫ぶんぢゃなくて、「私は」と、ちゃんと言いましょう。そうすれば安易に流されなくなります。一人称の主語のない情感は、暴走しやすいです。
もちろんマスメディアについても意見してます。報道とかって、事実ぢゃないです、伝えるには視点があるってことをわかったうえで、情報を取り扱いましょう。
作者は、普通のマスコミぢゃ考えられないようなところに行って、ちゃんと取材して映像を撮ってきます。どうしてそんなことができるのかと尋ねられると、「撮っていいですか?」ときいたらOKだったとだけ答えます。普通のマスコミは、それをしません。そしちゃあ、作品を観てもいないのに「あいつは、あんな作品を作ったから、使うな」とか言ってるそうです。
マスコミの、どこかおかしい、自己規制みたいなのにも厳しいです。なんかっつーと「被害者の感情を考えろ」とか勝手に視聴者からの苦情を怖がる業界に対して、だったら国内で一日の交通事故の死者は二十人なんだから、遺族の感情を考えたら、テレビドラマで交通事故シーンなんか採りあげられないだろと投げかけます。

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笑撃!これが小人プロレスだ

2009-05-13 20:22:38 | 読んだ本
このブログって、自分が過去に読んだ本を、たまたまか意図的にかはその時々によるけれど、引っ張り出してきてることが多いんだが、これは最近読んだ最近出版された本。
高部雨市 2009年 現代書館

本屋で格闘技関係のところを(ほんとは将棋のところに行ってたら隣にあっただけ)見てたら、積んであったんで、衝動買いしてしまった。
帯に「森達也氏 絶賛」とあるんだが、森達也が書いたんぢゃないことが意外だったけど、おそらくテーマとしては同じ傾向だろうと思って買っちゃった。

なかみは、そういうことで、小人プロレスの話。
本人たちは、誇りをもってやっていて、みんなに見てもらいたいと思ってんだが、やっぱテレビ放送してくれないっつータイプの話も、もちろん入ってます。
「放送できない」とか言うテレビ局関係者がいるだろうけど、「放送禁止歌」と同じで、そこには、放送しちゃいけないって定めてる法律とか、放送しちゃいけないっていうテレビ局の決めとか、放送したら抗議して止めさせようとする圧力とかって、ないです。放送しないことにしときゃ誰からも文句言われないだろみたいな、マスコミ特有の(まあ見てる側の市民もそうなんだろうけど)閉じこもり方があるだけだと思われます。
プロレスだけぢゃなくて、白木みのるのインタビューなんかも含まれてますが、さすがに彼はわかっていて「テレビに、その小人プロレスのちっちゃい人が出ると、新聞なんかの投書でたたくっていうのがおかしいんだヨネ。良識とか言って、本当は見たくない、エゴなんだヨネ、差別なんだヨネ」と見抜いて言ってます。

ところで、この本、定価2600円+税と、ちょっと高めなんですが、もしかしたらDVDが付いてるからかもしれません。1980年の小人プロレスの映像、3本勝負で正味30分間くらいです。私は、実際に映像で見たの、初めてです。

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巨人の星

2009-05-12 17:51:40 | マンガ
梶原一騎:原作 川崎のぼる:作画 1995年講談社漫画文庫版 全11巻
唐突ですが、巨人の星。
好きなマンガなんですが、当然リアルタイム世代ぢゃないです。
マンガ読むより先に、こどものころアニメで見てました、日テレ系の夕方5時台の再放送ね。

いちばん熱心に見たのは、中3くらいだったか、夏休みのしょっぱなで、大会に負けて野球部を引退したんで、暗くなるまで練習することもなくなり、あとは早くウチに帰るようになって、ひまつぶしにテレビ見るようになりました。(勉強しろよってか)

いちばん好きなのは、花形が鉄球で特訓して、大リーグボールを打つとこ。
アニメも、あそこだけでもDVD買おうかって思ってるくらい。

原作のほうは、何回か切れ切れにつまみ読みしたんだけど、全容は知らないままで過ごしてきちゃいました。
単行本も、愛蔵版っていうのか太いやつを2、3冊持ってはいたが、通しで読んだことがなかった。
そんなわけで結局、5年くらい前かな、文庫をセットで買っちゃいました。
同じころ、あしたのジョーも文庫で買ったけど、そっちは引越しのとき売っちゃった。巨人の星は、野球少年的にはバイブルなんで、売る気ない。

大筋は、まあ有名な話なんでいいとして。
ところどころに、挿話がいっぱい入ってて、いろんな理屈がついてたりするのが、作品の特徴のひとつとしてあげられる。
たまに読むと、おおっと感激したりするんだけど、通しで何度も読むようになると、ちょっとこれ見よがしでウザイなーって思うことがある。(私が少年のときの心を失っただけかも。)
あと、大まじめな顔して60年代的(なんだろうな?)ギャグがビシビシかまされてるのが面白い。
たとえば、飛雄馬が熱血な形相で、すげー力入って何言うかと思えば「ギャフンと言わせてやる」とか。ギャフン、言わないよね。
あと、飛雄馬が父ちゃんに口答えして「でも…」というと、一徹さんてば「デモは全学連にまかせておけ」とか。どんなおやじギャグだよ。

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