本書は、前から知っていたが、やや随筆的かなと思ってパスしていた。
松村さんの他の著作を読み、本書も読んでみようかなと思ってゲット。
1991年から2003年までの松村さんの寄稿した記事、ライナーノートなどを、時系列で整理した本になる。
やや文章があらっぽかったり、ビートルズと関係ない格闘技の話が出てきたり、近時の精度の高いビートルズ本群とは、ちょっと系統が違うが、INGで、その時の空気を運んでくれるという意味で、貴重。
特に、松村氏は、ビートルズの日本公演に行けた最若手世代に属しており、自らバンド活動を行うなど、よいインサイダー的な感覚で、書いてあるのが面白い。これは、他の人にはできないことだ。
私が、海外赴任していた間の日本の様子も細かく取り上げてあり、その時、日本にいたら行けたコンサートが多かったことが悔やまれる(悔やんでもどうしようのないのだが)。
残された3人が復活した時期の日本から見た3人の活動の記録という意味で、興味深い1冊。