今日もすばらしい天気。
同窓会のダブルヘッダーで、結構忙しい。
会場着いたら、最高の同窓会日和?
この銀杏は、学生時代から変わらない。
周りの校舎は、かなり建て替わったが。
本書は、広告で見つけて、即ゲット。
秦の時代に絞った本は、あまり読んだことがなく、初めてのことがほとんどだったが、世の中まだ見ていないキングダムで、結構注目が集まっているらしい。
著者は、映画も監修している。
まず驚くのが、こんなに多くの史実が残されているということ。
司馬遷の史記があり、その他の資料が、それを裏付けたり、補強したりして、勝者の歴史書という欠点を補っているという。
そして、始皇帝が決して暴君ではなく(もちろん当時の戦争のやり方は、元々乱暴だが)、人望があったからこそ成し遂げられたこと。
そこに多くの関係者(軍事のみならず)がいて、成し遂げられたこと。
戦争によって上げた首の数が、昇進に影響したというのも驚くが、10万人の首云々というのは、本当なのだろうか。
兵馬俑の発見が、その史実にリアリズムを与えた。
高校の漢文の時間に習った合従連衡は、まさにこの時代の秦の考え方をベースにした四字熟語だが、それのみならず、当時の考え方の多くが今に伝えられている。
数学の知識もかなり高いレベルにあったことが分かっている。
これは、今のシンクタンクのように、軍事上の必要から、技術が発展する様子と似ている。
呂不韋という商人の話が出てくるが、当時、秦の統一に大きな役割を果たした大商人とのことだ。
最後は、自殺に追い込まれてしまうのだが、彼のまとめた『十二紀』という本があり、正義の戦争論として、①無道に攻めて不義を伐つ②敵地に入っても民衆を庇護して殺さない③五穀の農産物を損なわない④墳墓を掘らない⑤樹木を伐らない⑥倉庫を焼かない⑦家屋を燃やさない⑧六畜(家畜)を奪わない⑨捕虜も記録してからすぐ解放するとあるそうだ。
2,000年以上前の当時から、このような考え方をしている人がいた。
今、戦争をしている人達に、伝えたい。
それにしても、奥まった地域にあった小国の秦が中国を初めて統一したことがいかに奇跡的であったことか。
それも、一代で。
後継者を指名しなかったため、その後すぐ滅んでしまったが。
年号の数え方も十二支を使い始めたのも、この頃という。
動物は、今とちょっと違うのだが。
秦の歴史が少しわかったかな。