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期待値について

2012-08-01 23:12:19 | 12期生のブログリレー
12期生の大川鉄太郎です。
 ロンドン・オリンピックが始まりました。サッカー男女チームの健闘で幸先よく
スタートした日本ですが、いざメダル獲得となるとなかなか厳しいようです。
私を含めて多くの日本人は直接ロンドンに行って直接見ているのではなく、
メディア経由で見ています。そのため、競技結果の受け止め方が「報じられ方」に
かなり影響されていることが気になってきました。端的な例が柔道です。どの階級も
あたかも金メダルが当然の到達ラインのように扱われていて、到達できない多く
の選手は「無念」「健闘むなしく」「涙」といったキーワードでネガティブに
表現されます。特に1回戦で負けると「何とだらしがない」「根性なし」と
言わんばかりの報じられ方です。それに対して水泳の萩野選手などは銅メダル
獲得を快挙として称賛されていて、北島選手の扱いとは好対照です。
 この違いはどこから来るのでしょうか? やはり「期待値」という霞が
かかった見えにくい基準があり、それに照らして評価されていると考える
しかなさそうです。ではこの期待値はどう設定されるのか? 何を根拠に
設定されるのか? となると途端に「日本のお家芸」「国民的期待感」「伝統」
といったアナログ的要素が前面に出てくるようです。つまり「期待値」とは、
例えば陸上競技の参加標準記録AやBのような、デジタルな客観指標とはかなり異質な
ものと思われます。柔道の例でいくと、過去のオリンピックの成績から見ると、
金メダルを当然の期待値として報じるのは客観性も乏しく、柔道選手への同情を禁じ
得ません。ではこの期待値に客観性を持たせるべく努力すれば、物事は良くなる
のでしょうか? これが単純にそうも言えなさそうなところが難しい点です。
 サッカーなどは男女共に高めの期待値を掲げて、それをテコに頑張ってしまう
パターンのように見えます。前回のW杯では岡田監督が「優勝する」と言い、
メディアもポジティブに報じ、それなりの結果も出しています。とはいえ過去には
期待に押しつぶされて実力を発揮できずに敗退した例が多いのも確かです。
期待値は選手のメンタル面にも、報道側にも、一般の人々にも、見方や結果の
受け止め方に大きな影響を与えます。これは家庭内における親の子供に対する
期待ともかぶってきます。大事なことは、これは客観基準ではなく相対的なもので
あることをしっかり踏まえておくことだろうと思います。とはいえ見られる側は
期待値をコントロールできないから切ないですね…。
 実務補習で伺った話か、何かで読んだ話か出典はうろ覚えですが、「診断士は、
少しでよいから社長の期待を毎回必ず上回る成果を出していれば、受注を継続・
拡大できる。期待を下回るとあっさり切られる。」という話を思い出しました。
診断士も期待値と格闘のようです。
コメント (1)
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