診断士の楽しさ

今日は東京都の経営力向上フォローアップ事業の依頼をうけ、府中にある企業を訪問してきました。

経営力向上フォローアップ事業については、機会があれば詳しく説明しますが、今日の企業の目的は展示会参加費用の助成金がほしいので、経営診断を受けたいというものでした。

この助成金を受けるためには、前提として中小企業診断士が実施する「経営課題解決支援事業」の支援を受け、販路開拓が必要と認められることが条件になっています。（中小企業診断士にもこのような仕事があるんですよ）

訪問したのはホテルに特化した卸売業で、取扱商品は食品・ドリンク、ホテル・旅館用設備品及び消耗品全般です。
営業エリアは北海道から名古屋まで、地域ごとに１４ヵ所の事業所をもち、全社の従業員数が１７０名、うち営業担当者が１００名で、毎日ルート営業をしています。

事前の情報では、景気の低迷や震災の影響で、取り引き先であるホテルの稼働率が低くなったことから受注が減少し、厳しい経営状態になっているとのことだったので、それは今回のホテルヴィンテージでも聞いている話でもあり、来月の診断で参考になる話も聞けるのではないかと期待して訪問しました。

ところが、訪問して話を聞いたところ、メインのお客様は、ホテルでもいわゆるラブホテルでした。
ラブホテルは風営法で「４号営業ホテル」という営業形態に分類され、出店場所や設備など細かく規制されます。

現在全国に6450軒の「4号営業ホテル」があるとのことですが、ニッチな市場で参入障壁も高いようで、実際、この企業も昨年は震災の影響で売上が若干落ち込んだようでしたが、今年は再び増収増益の見込みです。

ただし、風営法の規制も年々厳しくなり、長期的には市場の縮小と競争の激化は避けられない状況で、今後の課題は現在の商品群を持って、如何に新たな市場の開拓を行っていくかという事でした。

ほかにも色々興味深い話を聞くことができましたが、守秘義務もありますので、興味のある方には差しさわりのない範囲でどこかでお話しします。

今日は「4号営業ホテル」に関連することをたくさん勉強することが出来ました。

あまり近寄らない方が無難なところもありますので、今日の勉強が直接どこかで役立つことはないかもわかりませんが、診断士になって楽しいことの一つは、このように色々な業界のことを知ることができることです。

今週は、これ以外に、フグ料理店、食品機械メーカー（乾燥装置）、ギフトショップへ行きました。
それぞれ、親子喧嘩の仲裁（事業承継）、新規事業部の立ち上げ、運転資金の調達と多様な課題がありました。

依頼に応えるためには毎日が勉強の連続です。

田中敏夫

あっぱれ！なでしこ！

なでしこの戦いが終わりました。ロンドン五輪女子サッカー決勝戦。対米国１－２で敗戦。惜しかった！でも立派な戦いでした。本当にお疲れ様でした。

なんというさわやかなチームでしょう。女子サッカーの環境は決して恵まれているとはいえません。それでも「サッカーが好き。もっとうまくなりたい。もっと強くなりたい」という彼女たちのプレーには心を打たれます。

なかでも私は、宮間選手のキャプテンシーに注目しています。昨年のワールドカップの後、澤選手からキャプテンを引き継ぎました。澤選手ほか年上の選手もいるなか、また「五輪で金メダルを」という期待のなか、チームをまとめていくのは大変なことです。

彼女はとても気遣いができる人。仏国戦の後、負けてうちひしがれる仏国の選手に声をかけている彼女の姿がありました。強さとやさしさを兼ね備えているように思います。

さすがの宮間選手も、今日の決勝戦、敗戦直後は泣きじゃくっていました。あと一歩で目標に届かなかった無念、キャプテンとしての責任を感じての涙だったのでしょうか。

でも、一転、表彰式でのあの無邪気で明るい姿！力を出し切ったさわやかな姿！これがまたすばらしい。本当にいいチームです。

あっぱれなでしこ！

富岡　淳