13期生の佐野です。
講師・事務局の先生方、同期の皆様、そして卒塾された先輩の先生方、これから1年間どうぞよろしくお願いいたします。
第1回目は、自己紹介と当プロコン塾への思いを書かせてください。
私は約26年間、ITベンダーにおいて地方公共団体向け情報システム構築やコンサルティングを行ってまいりました。
地方公共団体(以下、自治体)は、都道府県、23区、市町村などを言います。全国に約1700の団体があります。
自治体では民間企業に比べると最新で高度なIT技術を活用したシステムは正直それほど多くないのですが、国民や市民の大事な個人情報を扱うセキュアなシステムですので、基幹系のシステム構築は、企画から開発そして運用に至るまで、慎重に慎重を重ねるのが特徴です。スピード感よりも、確実性が重視されます。
その他、官公庁特有の言葉やしきたり、業務プロセスがいくつもあり、おのずとシステム構築に携わる人間には豊富な経験や業務知識が求められます。そのため、一度この世界に踏みこんで、ある程度長い期間関わってしまうと、なかなか他の業界向けの仕事には関われなくなってしまいます。
実は、私が中小企業診断士を目指そうとした契機がここにあります。
純粋に、このまま他の業界のことを知らずに終わりたくなかった、いうのが一番大きな理由です。
他の業界向けの仕事に関われれば済む話じゃないか、と思われる方もいらっしゃるでしょう。でも、シニアな立場になればなるほど、立場に見合った成果が求められますので、そう簡単にキャリアチェンジできるものではありません。
仕事としての関わりは半ばあきらめ、自己啓発の一環として様々な業界を経験できる中小企業診断士資格の取得を目指しました。
事前に診断士取得の勉強はとても大変だとは聞いていたのですが、私はとても楽しく充実した毎日を送ることができました。学ぶことの多くが新鮮で興味深いものばかりでした。二次試験に2度落ちても諦める気になれず、都内の大学院に休日を中心に2年間通い、養成課程コースを修了することで念願の診断士登録を果たしました。
大学院在学中、5回の診断実習を通じて5人の中小企業の社長に出会いました。それぞれ業界・業種が異なり、経営課題も違います。課題一つ一つに向き合い、考え、答えを出していくその過程と、診断報告会で社長が気付きを得て喜んでいただく様子に、いままで経験したことがないような衝撃と大きな達成感が得られました。
それ以降、こんな達成感が得られる仕事こそが、これからの自分にとっての「天職」になるのではないかと考えるようになりました。
しかし、未だにプロコンという職業が自分にとって天職なのかどうかについて明確な答えが出せていません。
なぜかというと、診断業務だけが診断士の仕事ではありません。診断実習ではプロコンの3つの業務である「診る」「書く」「話す」の中の一つである「診る」を経験したにすぎないからです。よって、残る二つの業務である「書く」「話す」も含めてこの育成塾の中でしっかりと学ぶことで、プロコンが自分の天職になりうるかどうかという課題に真剣に向き合っていきたいと思っています。
2回目のプロコン塾が2週間後にあります。いまからとても待ち遠しいです。
それでは、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。