講師の亀田です。先日開催された「ワールド・マーケティング・サミット・ジャパン2015 (以下、WMSJ2015)」に出席しました。あのフィリップ・コトラー教授も登壇されるサミットです。
2日間にわたり、様々なセッションがあるのですが、その中で日本のネスレの高岡社長のお話を紹介したいと思います。
テーマは「イノベーションは社会問題をも解決する」でした。
ネスレはご存知の「ネスカフェアンバサダー」というイノベ―ティブのマーケティング施策により、躍進をつづけています。
アンバサダーはネスレとは雇用関係はなく(=給与など金銭的なメリットはなく)、いち消費者としてマシンの無償貸与のもと、コーヒーカプセルを有料で購入し続けています。さらに、個人で消費するだけではなく、職場の代表となり、取りまとめを勝手でています。コーヒーが美味しく安く飲めることにより、仲間に感謝されることが、「アンバサダー」のやりがいの一つのようです。
そんな、アンバサダーですが、今や21万人を超え、実はその中でも75歳以上の高齢者の方の割合も多いようです。
その方々の飲用シーンは、当然職場ではありません。飲用シーンは毎日近所の高齢者が集まり行うお茶会(井戸端会議?)になります。
アンバサダーとなり無償でマシンが貸与され、コーヒーカプセルが宅配されることで、気軽にコーヒーの準備ができるため、お茶会の負担が少なく、井戸端会議が気軽に継続的に開催ができるようになります。
この井戸端会議の開催こそが、一つの社会問題を解決させます。それが、「高齢者の孤独死」です。頻繁に開催することで、高齢者の同士の安否確認ができます。「毎日来ている、○○さんが今日は来ていない。風邪でもひいたかな。見に行ってみよう。」となるわけです。
このように、イノベーションは人々の生活をよりよく変化させ、その結果として社会問題までも、解決につなげられることを、ご理解いただけたと思います。