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LRT(路面電車)を考える

2018-02-09 09:00:00 | 17期生のブログリレー

17期の桶 哲治です。

栃木県宇都宮市でLRTの計画があることをご存じですか?2018年3月着工、2022年春完成予定ですが、反対もあり微妙な状況です。自分は少しだけ鉄道ファンなのと、地方の活性化も含めて気になっています。

 宇都宮市は、JR宇都宮駅東口から芳賀町にある「本田技研北門」まで14.6Kmにライトレール(新型の路面電車といった方が分かりやすい)軌道敷設することを計画しています。

 宇都宮市の東側の鬼怒川を渡った先には、清原工業団地、芳賀工業団地、高根沢工業団地と大きな工業団地が存在し、朝夕は通勤で大渋滞となるようです。栃木県は人口1000人あたりの車保有台数は全国2位で、まさしく車社会であり、他の地方都市でも同様に郊外にある工業団地への通勤は自家用車が普通です。

 そこで、宇都宮市は大量輸送能力のあるLRT(ライトレール・トランジット)を導入することで渋滞緩和を図ろうとしている。それだけではなく、自動車による環境に悪影響を及ぼしていること、高齢化が進むことにより車の運転が出来ない人への対応、中心市街地の機能の再構築(コンパクトシティの実現)などへの対応も大きい。かつて東京、大阪、などの大都市にも多数の路面電車が走っていました。昭和30年代には全国で50都市以上に路面電車が存在していたが、現在は、全国で17都市にしか走っていない。高度成長期とともに車社会が到来し、路面電車は交通渋滞を引き起こす厄介者として姿を消していったのです。

 宇都宮市は、このLRTの計画を、宇都宮駅東側だけで無く、中心街がある西側へと伸ばしたいと考えている。餃子の町である宇都宮の繁華街は西側にあるので、東側だけでは、中心市街地の活性化、コンパクトシティの実現は完成しない。

 しかし、敷設費用がおよそ450億円かかり、その負担が大きいのである。また、LRTがある広島市や富山市のように古くから路面電車があり、道路に鉄道が走ることに違和感がない市民が多くいる訳ではない。宇都宮市には路面電車が敷設されたことがなく、全く白紙の状態から新規に敷設するのであるから、市民が心配するのも無理はない。かえって渋滞がひどくなるのではないか、宇都宮市の借金が重く、営業して黒字になる保証もない。多くの路面電車は赤字であるから心配するのは当然である。反対運動もおきているので、説得するのに宇都宮市の広報活動を行っている。

 地方では、クルマが無ければ何も出来ないのが常識です。通勤、買い物、病院などバスもあるが1時間に1本もあれば良い方です。高齢者が運転することは大変心配であるが、地方都市の中心街は空洞化しており、郊外のショピングセンターに行くにはクルマしかありません。

 今後の行方が気になるところですので、次回続きを書きたいと思います。

コメント (1)
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