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ワインの歴史から市場を考える

2020-09-10 12:00:00 | 20期生のブログリレー

稼プロ!20期生の大野徹司です。

 

さてさて、最近すこし忙しく、もやもやした日々を送っておりました。

 

稼プロ!で論文の書き方を教えていただきながら、並行して意味不明のワイン産地を覚えなくてはならなかったからです!

実は、今年「ワインエキスパート」という資格取得をめざしています。

「ボルドーって、聞いたことがあるけど何なのだろう」、こんなレベルからのスタートでしたので、

初めは面白かったのですが、途中からは語呂合わせの暗記もせねばならず辛いですね。

 

さて少しワインの話。

フランスのボルドー地方には「5大シャトー」と呼ばれる高級ワインの造り手があります。

Webでチェックしてみると、1本10万円以上するワインがずらりと並んでいます。

味わいは、飲む機会もありませんので?ですが、なぜ有名ワインはこんなに高いのでしょうか?

その答えは、勉強中に学ぶことができました。

フランスは、元々ブドウ栽培に適した産地ではありましたが、何より良い買い手がいたのです。

それはイギリスの上流階級です。輸出品として高価に取引されたわけです。

そして、1855年パリの万国博覧会では、ボルドー地方のシャトー(ここでは造り手の蔵みたいな感じです)の格付けが行われ、ここで5大シャトーが1級として格付けされます。

(初めは4大シャトーで、後にシャトームートンロートシルトが追加されるのですが、

 これは歴史上唯一の昇格で、これには物語があるそうです。)

 

まさにマーケティングの世界、イギリスの存在は「良い買い手(市場)があれば、良い売り手が育ち、高価格市場が形成される」、

ボルドー格付けは「フランス自らのブランディング」なのでしょうね。

このおかげもあり、ますますフランスワインは隆盛を極めました。

 

この話には少しオチがあり、後に1976年「パリスの審判」と呼ばれる出来事がおこります。

フランスワインVSアメリカワインとして、プロが予備情報なしのブラインドテイスティング(目隠し試飲)を実施したところ、アメリカワインが圧勝してしまったのです!

当時、価格としてはフランスワインの足元にもおよばないアメリカワインの圧勝、

これはワインの歴史を塗り替え、新興国ワイン産地に注目があたる今日に繋がっていきます。

 

これらの出来事を、私なりにまとめますと、

①良い市場の存在は大事、そこでポジショニングと強みを活かす。

②市場は変化を続けているが、変化に気づけないことがある。

③市場での相対的価値・他市場製品の価値をチェックし(5フォースでしょうか)、 自社の価値を高める努力をする。

ことが重要だなと思いました。

 

誤解をされないように補足しますと、フランスワインは今も変わらず高値で取引されています。

アメリカワインもその後より高値で取引されていることを考えますと、

「パリスの審判」は業界全体で良いイベントになったのかもしれませんね。

健康志向の高まりもあり、ワイン市場そのものが今も伸び続けているのです。

やはり、良い市場が何より大事なのかな!?

コメント (5)
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