稼プロ!20期生の山崎です。今日は、私が大切にしている書籍から、人間力という抽象的な力について考えてみたいと思います。
松下幸之助。
言わずと知れた経営の神様であり、私が憧れるリーダー像の理想です。ご本人の著書(またはご本人をテーマにした書籍)は山ほどありますが、その中でも私がもっとも大事にしているのが、こちらの本です。
https://www.amazon.co.jp/%E6%8C%87%E5%B0%8E%E8%80%85%E3%81%AE%E6%9D%A1%E4%BB%B6%E2%80%95%E4%BA%BA%E5%BF%83%E3%81%AE%E5%A6%99%E5%91%B3%E3%81%AB%E6%80%9D%E3%81%86-%E6%9D%BE%E4%B8%8B-%E5%B9%B8%E4%B9%8B%E5%8A%A9/dp/4569509746
史実を基に、指導者に求められる102の条件を語ったこの本、1つひとつのエピソードは短いですが、「いうべきをいう」「大将は大将」「あるがままにみとめる」「理外の理」など、どの章も深いメッセージが込められています。
この中で2つだけ、複数回取り上げられているテーマがあります。それは、「謙虚であること」と「感謝すること」。指導者は、その団体で一番謙虚で、感謝を知る人物でなければならないと説きます。
松下氏は、その著書から伺い知る限り、全ての責任は自分にある、という考えを常道とする人でした。他人が失敗しても、それは自分の段取りや采配の悪さが原因であり、一面においては自分に非があるという事実を、一点の曇りもなく信じ、行動で体現した人物でした。
リーダーというと、強いカリスマ性を持ち、最前線で辣腕を振るうヒーローのような人物像を思い浮かべがちですが、いくら天才でも、一人でできることには限界があります。知識や能力が人並みでも、その人を慕って100人の専門家が集まれば、天才よりも強大な力を得ることができます。そのような求心力の根源は、まさに「謙虚さ」と「感謝」ではないかと思うのです。
人間は感情の生物。スキルを頼るより、この人と一緒に仕事をしたい、という気持ちが勝るのだと思います。高い人間力で今も多くの人を魅了する松下幸之助は、まさに、この側面で天性のリーダーだったのだと思います。
ところで、この抽象的な「人間力」という言葉。定義した内閣府の文書が存在します。2003年に「人間力戦略研究会」という会議が発表した文書です。
https://www5.cao.go.jp/keizai1/2004/ningenryoku/0410houkoku.pdf
それによると、以下の3点から構成されるとのこと。
1 知的能力的要素
「基礎学力(主に学校教育を通じて修得される基礎的な知的能力)」、「専門的な知識・ノウハウ」「論理的思考力」「創造力」など
2 社会・対人関係力的要素
「コミュニケーションスキル」、「リーダーシップ」、「公共心」、「規範意識」、「他者を尊重し切磋琢磨しながらお互いを高め合う力」など
3 自己制御的要素
「意欲」、「忍耐力」、「自分らしい生き方や成功を追求する力」など
ここまで分けると、おぼろげながら、何を高めれば人間力なるものを高められるのか、分かってくる気がします。謙虚と感謝は、上記の2番、3番に効いてくる要素なのでしょう。
抽象的な言葉を要素に分けると、段々と具体の世界に近づき、はっきりと理解できることに気付けたのは、稼プロ! で丁寧な解説を受けたおかげかもしれません。分ける、分かる、が同じ漢字を使うのも納得です。
振り返って自分の人間力はどうか? どの分野についても全く高次元な要素を持ち合わせておらず、日々、小事にイラついてばかりです。
いつの間にか、カリキュラムも折り返し点。全て終わるころには多少、人間として深みを持つ存在になっていたいと切に願います。
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最後まで、お読みいただきありがとうございました。
個人的には、神格化され過ぎていて功罪を感じたことはあるのですが(これはどちらかというと哲学を引き継いだ側の問題ですが)、その哲学は普遍的であるのは間違いないと感じています。
紹介された本や本棚に入れておきたいと思ったので、ポチっと購入予定の1冊になりました。