こんにちは。24期生の山口です。
今回は、「何らか知識向上につながりそうなもの」として、先日訪問した「中小企業 新ものづくり・新サービス展」について、述べさせて頂こうと思います。
2回続けて、展示会の話題となりますが、私は初めてこの展示会を訪問しました。訪問の背景は、ものづくり・製造業での実際の取り組み事例を見聞きすることで、今後、支援をする際のヒントになるのではと考えたためです。
この展示会も東京ビックサイトで開催され、2ホールを使った比較的大きな展示会でした。前回訪問した国際包装展に比べると、3分の1くらいの広さではありますが、中小企業の展示会としては大きい印象を受けました。昨年は559社が出展し、3日間で12,137名が来場されたようです。今年も約500社が出展していました。各社のブースは均等に配置され、1ブース6㎡くらいとそれほど大きくなく展示品の設置エリアも限られる印象でした。そのため、展示品やパネルを見ていると会社の方が声をかけて来て、色々と説明してくれました。
ものづくり補助事業を活用した事例の展示会ということで、設備投資による事例が多いのですが、単に新しい設備の導入で生産性が上がったということだけではありません。その設備をその会社のノウハウと掛け合わせ、細かい設定条件を制御することで他社にできない加工処理や精度を出すことで差別化を図っているようでした。その背景には、お客様の困りごとがあり、それを解決する過程でいろいろなノウハウを中小企業は身に付けているのだなと感じました。お客様からもその対応力、技術力が評価され、取引が継続されているのだなと思いました。
一方、ある試作を中心に事業をされている会社の方と話をした際、昨今、試作依頼が減っているとおっしゃっていました。経費削減等の背景から開発検討が減っていたり、あるいは、開発効率を重視し極力部品流用、新規部品を起こさないような流れも背景にあるようだと話をしていました。分野にもよるとは思いますが、そのような業界もあるようです。また、取引先もワークライフバランスを重視し、以前のように「今日中に仕上げて納品してほしい」というような要望も少なくなり、その会社も以前は残業して要望に応えていたことも多かったそうですが、今は定時過ぎるとお客様からの電話もほぼ無くなっているそうです。働き方改革が浸透しているという面もありますが、日本のものづくりのスピード感が以前に比べなくなっているように感じるともおっしゃっていたのが印象に残りました。
中小企業が置かれている状況は各社様々、困りごとも様々であることが、数社とのお話ではありますが実感しました。それぞれの会社の困りごとをどう解決するか、その道筋を経営者と一緒に考え、計画を策定し、実行するための伴走支援が必要なのだなと改めて感じました。私も、中小企業診断士として、そのような支援ができればと思いました。
最後までお読み頂き、有難うございました。