Cocaine In My Brain / Dillinger (2004)
トロージャン(Trojan)・レーベルから出ているディリンジャー(Dillinger)の1枚ものアンソロジー。レゲエ界では著名なミュージシャンでありながら、情報が少ないので、この人のバイオグラフィーが全然よく分からない。ジャマイカン・レゲエの第2世代を代表するミュージシャンで息も長いのだが…。自分が彼を知ったのは70年代のパンク・ロックにハマっていた頃に聴いたクラッシュ(The Clash)の名曲「White Man In Hammersmith Palais(邦題:ハマースミス宮殿の白人)」に、リロイ・スマート(Leroy Smart)やデルロイ・ウィルソン(Delroy Wilson)と共に彼の名前が出てきたから。ただ、当時から情報も物量も少なく、アルバムを買ってみるまではいかず、コンピ盤などで表題曲を聴いたくらいだったと思う。
残念ながらこのアルバムのライナーにも細かいデータが無く、読んだだけでは収録されている曲が何年のどのアルバムのものなのかよく分からない。聴いてみると、音楽的には割合に振り幅が大きいので、少なくとも70年代中期からダンスホール期あたりまでからピックアップしていると思うんだけれど。ただし、彼の代表曲がいくつか欠けているようなので、ちょっと中途半端な感じかな。ジャケはかっこいいのに…。聴き応えがあるのはむしろ後半のボーナス収録11曲。それらはリー・ペリー(Lee Perry)がプロデュースした曲で、たぶんキャリア初期の録音と思われる。そちらはもうちょっと泥臭く、70年代のルーツ・ロック・レゲエらしさがあってアイデアも豊富。ただ奇才リー・ペリーの手にかかると、どんなアーティストもリー・ペリーらしさでいっぱいになってしまうのはご愛嬌。
中古店にて購入(¥108)
- CD (2003/1/7)
- Disc: 1
- Format: Import
- Label: Sanctuary Trojan Us