ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

(Who's Afraid Of?) The Art of Noise! / Art of Noise

2016年03月12日 | テクノ・デジタル・ダンス

(Who's Afraid Of?) The Art of Noise! / Art of Noise (1984)

80年代に一世を風靡したトレヴァー・ホーン(Trevor Horn)のプロジェクト、アート・オブ・ノイズ(Art of Noise)。自身のバグルス(The Buggles)での1979年のヒットを始め、イエス(Yes)の復活作「90125」や、フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッド(Frankie Goes To Hollywood)の一連のヒットなど、80年代の寵児と言っても過言ではない彼。ZTTレーベルを起し、彼が作った「オーケストラル・ヒット」というサンプリング音は瞬く間に広まり、様々なアーティストが猫も杓子もと自分の曲に採用した事を覚えている人も多いはず。自分もしっかりとハマったくち。このアルバムはその彼のプロジェクトのファースト・フル・アルバム。アナログで所有しているが、つい買い直してしまった。

このアルバムを買うよりも前に、彼が関わった一連のヒット曲や、その12インチ・シングル、あるいはアート・オブ・ノイズ自身の12インチ・シングルなどで、サンプリング音や過激なリミックス、それに斬新(当時)なPVなどはすでに経験済みだったので、当時、アルバムの最初の印象はずいぶんと大人しいな、という感じだったのを記憶している(今聴くとそうでもないのだが)。当時は「もっともっと」という過激なものに対する欲求が高まってそう感じたのかもしれない。女性の「Hey!」という掛け声や、衝突音、機械音、オーケストラル・ヒットを組み立てて音楽を作る。今では珍しくも何ともない事だし、それこそ誰にでも出来る所業だが、当時は違った。ある意味「革命」だったと思う。ただアルバムとしてどうかというと、やはりそればっかりだと面白みに欠けてしまうのは仕方のないところ(と、当時も思ったナ)。サンプリング音てんこ盛りよりも、一発の方が効果的だったりするのだ。ただ、コンセプト・アルバム、あるいはプログレッシヴ・ロックという視点で見るとなかなかの作品だとも思う。

中古店にて購入(¥300)

  • CD (1994/5/24)
  • Disc : 1
  • Format: Import
  • Label : Pgd/Polygram Pop/Jazz

 

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