岐阜市の金華山の麓、「御鮨街道」沿いにある創業が天保7年(1836年)という「麩兵(ふひょう)」。その名の通り、麩や湯葉を扱っている老舗。前回は基本の「あわ生麩」を買って食べたが、シンプルな中にもちっとした食感が、そのままでも焼いても旨く、日本酒のつまみにぴったりだった。今回は別のをと店に入る。小奇麗な売り場の中にガラスのショーケースがあり、その中に沢山の種類の麩や湯葉がならんでいる。もちろんそれぞれ生のもの以外も売っている。色々な種類があって迷うが、この日選んだのは「さしみゆば」と「よもぎ麩」。勘定をする際にカウンターに「ご自由に」とおからが置いてあったので、それも一緒に包んでもらい、車での移動を考慮して少しだけ保冷剤を入れてもらって帰った。
早速「各務油屋」で購入した酒(この日は「美丈夫特別純米」高知)を準備し、「さしみゆば」から。湯葉は長いものが折り畳まれて容器に入っている。まな板の上で適当な大きさに切って器へ。用意したのは醤油と土佐酢。もちろんそのままでもしっかりした豆乳の香りと舌の上の独特な食感。儚い食べ物だが、これがめっぽう酒に合う。食べようと思えば一口で食べられてしまうものをチビチビと…。でもうちの娘は自分が酒を呑んでいると必ずつまみを横取りに来るので油断ならない(笑)。「よもぎ麩」はビニール袋に入っているが、空気が抜いてあるのでひっついて出てこない。説明通りに少し水を入れて取り出す。こちらも適当な大きさに切り、まずはそのまま、そして醤油。フライパンに油を薄くひいて焼くのもいい。だんだん膨らんできて、少しこんがりとしたところに塩を振ったり、醤油を付けたり。おからは出汁と野菜、それに鶏ひき肉で炊いてつまみにした。酒が進んで仕方がない(←こんな時の顔はきっとすごくだらしないんだろうなァ…)。(勘定は¥900程)
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↓ 近くの路地を入ると風情ある旧店舗がそのまま残っている。屋根の上には「麩兵」の文字が入った灯篭があった。
岐阜県岐阜市米屋町15
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