ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

In The City / The Jam

2016年03月14日 | パンク・ニューウェーヴ

In The City / The Jam (1977)

オリジナル・ロンドン・パンクの名盤、ザ・ジャム(The Jam)のファースト・アルバム「In The City」をCDで買い直し。ジャムは初期と後期で随分音楽性に幅が出たが、自分がいつ聴いてもワクワクさせられるのは、やはりこのファーストと同じ年に出たセカンド「This Is The Modern World」だ。怒れる若者らしい疾走感がみなぎっており、ピストルズ(Sex Pistols)やクラッシュ(The Clash)とはまた違った雰囲気で当時のイギリスの若者の焦燥感を表現していた(彼ら自身はパンクの括りは嫌だったようだが)。彼らを最初に聴いたのは学生の頃「Strange Fruit」というレーベルから出ていた「Peel Sessions」というシリーズのEP(写真下)で。

英BBCの名物DJ、ジョン・ピール(John Peel)の番組で放送されたスタジオ・ライヴ音源のレコード・シリーズで、生の生き生きとした演奏と、12インチ45回転のリアルな高音質が魅力的だった。80年代中~後半にコツコツと買い求めたのでいくつものアーティストが揃っている。ジョン・ピールは60年代からのベテランでありながらパンク・ロック~ニュー・ウェーヴのアーティストを後押ししていたので、必然的にその周辺のアーティストを沢山聴くようになり、自分の音楽履歴にも大きく影響したものだ。そこで聴くジャムはかっこいいのなんの。そして次はこのファーストと、オリジナル・スリーブ付きのかっこいい輸入盤シングル(写真下)を中古レコード屋を廻って買い集め…と中毒症状が拡がっていった(当時でも中古で1枚¥2,000近くした覚えがあるけれど、よく買ったなァ…)。

 

全部で30分ちょっとのこのアルバム。勢いだけで突っ走っていて、今聴くと微笑ましいところもあるが、気持ちのいいギターの音とモータウンなんかを連想させるコンパクトにまとまった曲群は魅力たっぷり。このスタイルのジャムは好きだったが、3枚目くらいから音楽性に幅が出てグッと作り込むようになり、それに伴って自分の興味はだんだん薄れ、後期、それにポール・ウェラー(Paul Weller)のソロはほとんど聴かずにきてしまった。世間的にはその時期の方が評価がずっと高いのだが…。

中古店にて購入(¥180)

  • CD (2006/12/20)
  • Disc : 1
  • Label : ユニバーサルインターナショナル
コメント (2)
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