ある日の夕方「営業中」を示す黄色い回転灯(パトランプ)を確認して、岐阜市花沢町のお気に入りの食堂「丸市」へ(まだこの訪問の時には閉店の予告は貼られていなかった)。店に入ると主人も女将さんもテレビを見ながら休憩中。サッと席を立って「いらっしゃいませ」と招かれ、カウンターにお茶を運んで下さった。この日注文したのはこちらで一番高いメニュー「カツカレーライス(上)」。といっても580円なんだけれど。「並」がある訳ではないので、何を以って「上」なのかは分からないが(肉質かな)、ワクワクして待つ。じっくりとカウンター前に貼られたメニューを眺めてみると、店名の前に「安くておいしい店」とある。そうそう、本当にその通り。頭上の額に入った主人の調理師免許には昭和33年と記述があったので、その頃に店を開いたのだと思っていたが、ゲンゴロウさんのブログで店の沿革が詳しく明らかに。何と先代からの歴史があり、戦後すぐの開業だそうだ。やはり店で感じたあの雰囲気はそうだったか。ますます閉店が惜しい…。
いつものように静かに調理が進み、カツカレーが運ばれた。「お水にしましょうか」と冷たい水、それに紙ナプキンに包まれたフォークも一緒に置かれる。食べる前からそのテーブル上の佇まいにニンマリ。カツは想像した通り、自分好みの細かいパン粉で揚げられ、カレーにどっぷり浸かっている。カレーは意外にもしっかりとした辛さがあり、食感の残る玉ねぎがたっぷりと入って、旨い。慌てて口にカツを放り込んだので、案の上、上あごをベロンと火傷(毎度やってるナ…)。お構いなしに熱々を食べ進み、お皿を空にした。派手さは無いけれど、何食べても旨いなァ。(勘定は¥580)
※平成28年8月末を以って閉店されました
丸市(丸市食堂)
岐阜県岐阜市花沢町3-25
( 岐阜市 ぎふ まるいち まるいち食堂 洋食 麺類食堂 大衆食堂 カレーライス カツカレー ライスカレー 中華そば 天ぷら中華 ラーメン 丼ぶり 閉店 )