ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

両口屋是清 本町店 @名古屋市中区・丸の内

2016年08月22日 | 名古屋(中区 老舗)

ビジネス・ビルの立ち並ぶ丸の内のひっそりとした通りにある和菓子の「両口屋是清 本町店」。創業は寛永11年(1634)。会社となったのも昭和9年(1934)という名古屋きっての歴史ある名店だ。自転車でぶらついていた時に、ふと甘いものが買いたくなって寄ってみた。飾り気の無い建物は、白い格子状になった壁に古い木製看板が掛けてある。店に入るとこじんまりした店内には若い女性店員さんが1人だけ。自分はこちらが”本店”だと思っていたが、店の人に訊いたら本店っていうのは無くって、あくまでも本町店なのだそうだ。すぐに冷たいお茶、おしぼりと、試食の菓子を勧められる。こういうところはさすが。暑かったので素直に嬉しい。店には社用で買い求める客や、お茶席で出すのだろうか、”お母様と嫁”的な典型的な名古屋の裕福そうな女性客がちらほら入って来る。もちろん表に停まっているのはドイツ製高級車だ(笑)。

それはさておき、訪問した時はカゴの無い自転車だったので箱買いが出来ず、買ったのは少量の菓子のみ。昭和初期に作られたという干菓子「二人静(ににんしずか)」、戦前からあるというどら焼き「千なり」、比較新しい「ささらがた」の3種。「二人静」は半球状の白と赤の干菓子がセットになって紙で巻いてある。口に入れるとすっと溶けて無くなる上品な甘さ。皮に瓢箪の絵が焼き付けられた「千なり」はこの地方に住む人なら一度ならず聞いた事があるだろう有名などら焼き。しっとりとした皮とつぶ餡は市井のどら焼きよりも上品。「ささらがた」は棒状の棹菓子で、ひとつづつ箱に入っていて様々な風味がある(購入したのは抹茶と大納言)。ひとつのサイズが小さく、娘が一人暮らしを始めた我が家では棹菓子だと持て余し気味なのでちょうどいい(写真下は”端午の節句”の時期の特別包装)。どれも、さすがお茶どころという名古屋らしい上品な旨さだった。(勘定は¥1,000程)

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↓ 店から本町通を北へ上がり、魚ノ棚通を曲がると名古屋最古の歴史ある料亭「河文」(昭和25年・1950・建造)。経営母体が変わってからお洒落な方向に…。※登録有形文化財

 ↓ さらに北へ向かい、本町通が名古屋城に付きあたる外堀にある「本町橋」(明治44年・1911・建造・昭和14年拡幅)。緑に埋もれているが煉瓦造りのアーチが確認できる。

 

↓ その先にある「愛知縣護國神社(旧・招魂社)」ではちょうど神前の結婚式が営まれていた。

 


 

両口屋是清 本町店

愛知県名古屋市中区丸の内3-14-23

 

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