Jeff / Jeff Beck (2003)
「少し前のジェフ・ベックも聴いてみよう」第4弾にして最終編、ジェフ・ベック(Jeff Beck)2003年発表のアルバム「Jeff」。彼のいわゆる”テクノ3部作”の最期の作品でもある。ドラムンベースに急接近した「Who Else!」から4年。アルバム・タイトルに自身の名前を持ってくるなんて余程思い入れがあったのだろうか。それとも何も考えていなかったのだろうか(笑)。アルバムは強烈なビートと彼特有の硬質なギター音で始まり、曲というよりはリズム主体で進んでいく。女性ヴォーカルが入っている曲もあるが、”歌”というよりはこれも素材といった感じ。2「Plan B」は2004年のグラミー賞の「Best Rock Instrumental Performance」を獲得したのだとか。9の「JB's Blues」はもちろん彼の名前を冠しているのだろうが、これだけちょっと雰囲気が違っている。
前2作と比べてもより”スぺ―シー”になっていて、バンド・サウンドからも離れて、もうロックじゃないところまで振り切った感じ。でもよく考えてみれば70年代の彼だって思い切りジャズ・フュージョンに振り切っていて、それまでのロックの枠組みを大きく外れていただろうから、いつだって彼にはジャンルの壁なんて存在しないんだろう。これまであまりしっかり聴いてこなかったジェフ・ベックだが、この辺りのアルバムを改めて聴いてみて、前よりずっと好きになった。
オークションにて購入(¥338)
- CD (2006/6/21)
- Disc : 1
- Label : Sony Music Direct