ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Goin' Home : A Tribute To Fats Domino / Various Artists

2018年03月16日 | ポップス・オールディーズ

Goin' Home : A Tribute To Fats Domino / Various Artists (2007)

ロックンロールのオリジネーターの1人でありながらチャック・ベリー(Chuck Berry)らとは違い日本では知名度が今ひとつといった感じのファッツ・ドミノ(Fats Domino)。愛敬のある体つきでピアノを弾く姿でお馴染みの彼だが、2005年のハリケーン「カトリーナ」では一時行方不明になってニュースになったこともあった。プレスリー(Elvis Presley)をはじめビートルズ(The Beatles)のメンバーやツェッペリン(Led Zeppelin)によるカヴァーで有名で、自分が最初に彼の曲を知ったのもツェッペリンのライヴ・ブートレグで「Blueberry Hills」を聴いてから。彼が亡くなったのは昨年10月。日本ではやはり大きなニュースとはならなかったが、その10年も前に豪華なトリビュート盤が発売されていたと知って購入してみた。

何とも凄い面子が参加しているこのトリビュート盤。一般的な日本人でも知っている曲は多くないので、どれほどの影響力があったアーティストだったかはなかなか想像出来ないが、このグウの音も出ない凄い面子を見たら影響力は理解できるというもの。ジョン・レノン(John Lennon)の1以外はこのアルバムの為に改めて録音されたものだそう。彼に限らずロックの創始から活躍したアーティストは晩年になってから生活に窮していると聞くことがある。まだ著作権などがしっかり確率されていなかった時代に活躍したものだから、不利な契約に縛られて権利を放棄してしまっていたりした人も多いのだとか。大抵のトリビュート盤は亡くなってから製作されるが、これは存命中に発売されたものなので多少なりとも本人に印税という形で恩返し出来たことを願う(自分のように中古盤を買っていると貢献出来ないが…)。

コードを連打する彼のピアノ・スタイルに忠実なカヴァーが多く、参加アーティストが多彩で聴きどころは沢山。派手さはないがコロコロとピアノが転がる気持ちの良い作品が多い。ミディアム~スローなテンポの曲が多く構成もシンプルだが、こうやって様々な音楽スタイルのアーティストにカヴァーされると、彼の曲の米南部らしいリズムと素朴な良さが伝わってくる。一度ベスト盤を買ってみようかな。

<Disc 1>

01. Ain't That a Shame - John Lennon
02. I'm Walkin' - Tom Petty & the Heartbreakers
03. Goin' Home - Ivan Neville's DumpstaPhunk and B.B. King
04. Blueberry Hill - Elton John
05. My Girl Josephine - Taj Mahal and the New Orleans Social Club
06. Every Night About This Time - Buddy Guy, the Dirty Dozen Brass Band and Joss Stone
07. I Want to Walk You Home - Allen Toussaint
08. Whole Lotta Loving - Rebirth Brass Band, Troy Andrews, Pee Wee Ellis, Fred Wesley, Maceo Parker and Lenny Kravitz
09. Don't Leave Me This Way - Dr. John
10. I'm in Love Again/All By Myself - Jon Cleary and Bonnie Raitt
11. Please Don't Leave Me - Art Neville
12. Going to the River - Robbie Robertson and Galactic
13. Blue Monday - Randy Newman
14. It Keeps Rainin' - Lil Band O Gold and Robert Plant
15. One Night (Of Sin) - Corinne Bailey Rae

<Disc 2>

01. Walking to New Orleans - Neil Young
02. Valley of Tears - Robert Plant and the Soweto Gospel Choir
03. My Blue Heaven - Norah Jones
04. Honey Chile - Lucinda Williams
05. Rising Sun - Sam Bush and Marc Broussard
06. When I See You - Olu Dara and the Natchezippi Band with Donald Harrison, Jr.
07. Be My Guest - Skatalites and Ben Harper
08. Let the Four Winds Blow - Toots & the Maytals
09. I Hear You Knockin' - Willie Nelson
10. I Just Can't Get New Orleans Off My Mind - Irma Thomas and Marcia Ball
11. Don't Blame It on Me - Bruce Hornsby
12. I'm Gonna Be a Wheel Someday - Herbie Hancock, Ziggy Modeliste and Renard Poche
13. The Fat Man - Los Lobos
14. So Long - Big Chief Monk Boudreaux and Galactic
15. When the Saints Go Marching In - Preservation Hall Jazz Band and Theresa Andersson

オークションにて購入(¥750)

  • CD (2007/9/25)
  • Disc : 2
  • Format: CD, Import
  • Label : Vanguard Records
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新杵堂 @岐阜県中津川市

2018年03月16日 | 岐阜県(東濃・老舗)

昨年の晩秋にこの辺りを歩いた時にも買って帰ろうかどうか迷った岐阜県中津川市の「新杵堂」へ。創業は昭和23年(1948)だとか。この店かなり分かりにくい路地の奥にある。古い家屋が建ち並ぶ通りからも外れているので最初は偶然見つけたという感じ。ただし後から調べてみるとそのこじんまりとした古体な店とは違い、ネット販売を含めえらく手広く展開している会社のよう。そちらのHPにもしっかりここの住所が”本店”としてあるのでここから派生したのは間違いないだろう。そうなると製造は大工場だろうし、自分は急速に興味を失ってくるのだが…。

店に入るとガラスショーケースに入ったお菓子が沢山並ぶごく普通の和菓子屋の佇まい。とても丁寧な対応の年輩の主人が出ていらした。この店で食べてみたいと思っていたのは栗きんとんではなく「栗粉餅」。ただし季節が外れているので並んでいない様子。そこで購入したのは「栗三昧」という菓子。いくつか購入し持ち帰った。「栗三昧」は栗の粒と栗きんとんが羽二重餅の皮で包まれている。ふわっとした皮をつまみあげ口に入れると軟らかい食感の下に栗の粒が丸ごと。その周りを包む栗きんとんの餡は甘いだけでなく、少し野趣溢れる渋みも感じて旨い。熱いお茶とぴったりだった。(勘定は¥270/個)

 


 

↓ 古い建物が残る本町辺り。少し路地に入ると平成の世という事を忘れさせるようなカットが目に入る(写真下左・)。暗渠を跨いで通路が作ってある面白い建物(写真下右・場所失念)。

 

 


 

新杵堂

岐阜県中津川市本町3-2-29

 

( 中津川 なかつがわ しんきねどう 新杵堂本店 栗きんとん 栗粉餅 栗ざんまい 和菓子 老舗 くりきんとん ) 

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