岐阜タカシマヤ南区域の再開発計画に伴って消滅することが確定している近辺の店舗は軒並み閉店し、空き店舗になっているところがほとんどの状態。こちら”元祖みそかつ”を謳う昭和32年(1957)創業の「一楽本店」もこちらの場所での営業は1月いっぱいだとのこと。店舗はタカシマヤのすぐ南の通りにあり、創業時からこの場所で営業し、座っている人の背中に触れながらしか奥に入れない(あるいは出られない)狭小なカウンター席が特徴。個人的には若かりし頃、部活の試合後に同期の奴らとめしを喰いに入って腹一杯にしてもらって、先代にいつも瓶ラムネをサービスで貰っていた思い出のある店だ。隣にあったゲームセンターでは小学生か中学生の時に1人で不良に取り囲まれてカツアゲされそうになり、拒んでブン殴られた苦い思い出もある(笑)。
新築されるビルの商業施設に入ることは決まっているらしいが、いくらなんでもその建物にこんな狭小な区割りのテナントは無いだろうから、この思い出深い狭さで食事をするのも最後だろうと店に寄ってみた。昼時で外に待ちが出ていたので、一旦自転車で移動して用事を済ませ2時過ぎ頃に戻ってきた。奥に数席空きがあったので「スイマセンネ。」と先客の後ろをすり抜けていく。この日は今まで食べたことのないものをと「焼きめし」をお願いした。もちろん「大」にするような無茶はしない。
若主人の調理が始まる。メニューの品数は多くないが、よく長い間この狭い調理場で続けられてきたものだ。たぶん下ごしらえとか効率を考えて工夫してあるんだろう。しばらくして「焼きめし」が登場。白い大きな平皿に盛られた「焼きめし」は目玉焼きのせで、具は豚小間、人参、キャベツ、髭根付きのもやしといったところ。焼飯にもやしが入る店が多いのかどうか知らないが、このあたりでは長良方面の古い中華料理屋でももやしが入る。岐阜の古い店の焼飯の特徴だったりしたら面白いけれど。早速スプーンを入れていく。基本的な味付けは塩味。やや強めに塩が効いている。途中で目玉を潰して黄身を流出させるとまたマイルドな味わいに。シンプルな焼きめしだったが旨かった。こちらではずっと「みそかつ」か「オムライス」しか食べてこなかったので、やっと前回「かつ丼」、そして今回「焼きめし」を食べることが出来た。実は他にも食べたことのない「オムレツライス」「もやし炒めライス」「野菜みそ炒めライス」というのがある。新店舗ではちゃんと残っているだろうか(仮店舗営業は未定とのこと)。残っていたら順番にやっつけたいな。(勘定は¥700)
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元祖みそかつの店 一楽本店
岐阜県岐阜市神室町2-2
※休業していましたが、令和2年6月に移転して営業再開しました
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