Original Album Series / The Pogues (2009)
このブログではお馴染みの「Original Album Series」(って誰も読んじゃいないだろうけれど…)。簡易紙ジャケ5枚組。今回はポーグス(The Pogues)。シェーン・マクガワン(Shane MacGowan ※日本ではマガウアン、マクゴーワンなど様々な表記)を中心とするロックにケルト音楽の要素を組み入れ80年代に人気を博したバンド。シェーンは1976-77年頃のオリジナル・ロンドン・パンクの観客(のちにバンド結成)として有名だった。自分が初めてポーグスを知ったのはクラッシュ(The Clash)のジョー・ストラマー(Joe Strummer)がプロデュースをしたり、メンバーに加わってライヴ活動をしてから。それでベスト盤を買って聴き始めた。そのうち重度のアル中だったシェーンが脱退し、一度は解散するもシェーンも復帰して再結成し活動を続けた。ここに収められたのは初期の5枚。
・「Red Roses For Me」(84年)
・「Rum,Sodomy&The Lash」(85年)※プロデューサー:エルヴィス・コステロ(Elvis Costello)
・「If I Should Fall From Grace With God」(88年)※プロデューサー:スティーヴ・リリーホワイト(Steve Lillywhite)
・「Peace And Love」(89年)※プロデューサー:スティーヴ・リリーホワイト(Steve Lillywhite)
・「Hell's Ditch」(90年)※プロデューサー:ジョー・ストラマー(Joe Strummer)
もちろんポーグスといえばこの5枚と言って差し支えない(はず)。当初本国でどのように評されたのか知らないが、最初に聴いた時はやせっぽちのパンクスだったシェーン(写真やヴィデオで見ていた)と音楽が結びつかず、バンジョー、アコーディオン、マンドリンなどを含む音楽的要素が全然しっくりこなかった。ケルトとアイリッシュと意味を混同していたが、さにあらず(ケルトはもう少し広範囲な括りだそう)。馴染むまでに時間はかかったが、だんだんシェーンの酔いどれヴォーカルと、(その文化圏の人間でもないのに)郷愁を誘う楽曲が好きになっていった。1、2枚目とその後では3年のブランクがあるが、そのブランクでグッと洗練された音になった感じがする。この5枚の中ではやはり「If I Should Fall From~(邦題:堕ちた天使)」の完成度が一番高い。大ヒット曲でクリスマスの定番曲にもなった「Fairytale of New York」が収録されているのはもちろん、クセのある彼らのサウンドが特徴を残したまますんなり入ってくる聴きやすさもある。でも「Hell's Ditch」のなんとなく全編に漂う物悲しさも捨てがたいなァ。
オークションにて購入(¥1,080)
- CD (2010/2/27)
- Disc : 5
- Format: ボックスセット, CD, インポート
- Label : Warner Music