Discipline / King Crimson (1981)
レコードやCDは結構持っているのに、なかなか仲良くなれなかったプログレ。以前にキング・クリムゾン(King Crimson)の編集盤を購入して聴いてみたら「お、いけるかも」という感触を持った。自分がまず引っ掛かったのはエイドリアン・ブリュー(Adrian Belew)が参加した80年代の曲辺り。この辺りの音の感触は自分が好きだったトーキング・ヘッズ(Talking Heads)や、ニュー・ウェーヴ期のボウイ(David Bowie)らと同じでとっつきやすかった。もちろんそれらにエイドリアン・ブリューや御大ロバート・フリップ(Robert Fripp)が参加していて人間関係が交錯しているからだろう。そこでまず購入したのはこの1981年のアルバム「Discipline」。参加メンバーは御大の他、トニー・レヴィン(Tony Levin)とビル・ブルフォード(Bill Bruford)(←昔は”ブラッフォード”って呼んでいたような)、そしてもちろんエイドリアン・ブリュー。そもそもは「Dicipline」というバンド名での活動だったものが、結局キング・クリムゾンと名乗るようになり、実質的な復活作となったのがこの作品。
発売当初は賛否両論だったらしい。そりゃそうだろう、音を聴けばトーキング・ヘッズ?と訊いてしまいそうな音楽性。プログレ・ファンはあっけにとられたに違いない。ヴォーカルを担当するエイドリアン・ブリューの声がまたデイヴィッド・バーン(David Byrne)そっくりだし。デイヴィッド・バーンがイーノ(Brian Eno)とやった「My Life In The Bush Of Ghosts」とも共通するアフリカ的なリズムも散見され、もうどれがどれだか状態。それだけ当時のエイドリアン・ブリューの影響力が絶大だったという事か。まずはそのエイドリアンの象の鳴き声ギターが炸裂する01。03の「Matte Kudasai」はそのまま日本語の「待って下さい」の意。あの頃のニュー・ウェーヴ好きにはすんなりと入っていけるが、これがプログレッシヴ・ロックかと言われると…。でもまさかこうしてオリジナル・アルバムを買って聴いている時には来日公演に行くとまでは思っていなかった。
ネットオークションにて購入(金額失念)
- Label : ポニーキャニオン
- ASIN : B00005FRIA
- Disc : 1