古い建物ながら、文字通り味のある飲食店が並ぶ名古屋・栄の栄町ビル地下食堂街。その中のひとつ、喫茶店「ペリカン」。栄町ビルの開業が昭和39年(1964)だから、ひょっとしてその頃からある古参だろうか。店先のショーケースにはサンドイッチの食品サンプルメニューがずらり。昭和のまま時が止まった店内へ。ムード音楽が流れる店内はまさに「あの頃」の喫茶店。奥が厨房になっており、ご主人が中で調理、女将さんが給仕という役割。軽めのエッグサンドとコーヒーを注文。パンの耳を切るかどうか尋ねられたが、切らずにそのままにしてもらった。テーブル席にはこの近辺を紹介したイラスト・マップなんかが置いてあり、栄近辺の町名の由来とか、見落としていた史跡なんかがイラストで載っていて、再発見もあり楽しく見させてもらった。
しばらくしてエッグサンドとコーヒー、それに小さいサラダと豆菓子が同時に運ばれる。サンドイッチを口に運ぶと、なんだか懐かしいパンの味。そうそう昔の喫茶店のサンドイッチって、こんなパンの味だった。業務用だろうが、どこのパンなのかな。ちょっと喉に詰まりそうな(笑)、懐かしいサンドイッチを頬張り、コーヒーで流し込んだ。旨かった。店はほどよく客が入り、酷暑の屋外から避難してきた人達のオアシスになっていた。(勘定は¥950)
※令和2年9月25日を以って閉店されました
↓ 栄町ビルに入る飲食店の看板。階段にあるこんな看板も昭和のビルらしいところ。
・ジュース・サンドイッチ「うめや」
・とんかつ・ハンバーグ「いし河」
・天ぷら「松月」
・スパゲッティ「チャオ」
↓ ビルの向かいにある老舗デパート「丸榮(マルエイ百貨店)」(昭和28年・1953・建造)。設計はあの村野藤吾。西側の外壁にはモザイク壁画がある。名古屋で戦後初めてエスカレーターが設置された建物だったとか。
愛知県名古屋市中区錦3-23-31 栄町ビルB1F
( 栄 栄町ビル 喫茶ペリカン サンドイッチ サンドウィッチ 丸栄百貨店 丸榮百貨店 村野藤吾 閉店 廃業 )
こんばんは~( ^^)/
現在のように多種多様な外食産業が無かった子供の頃にこのような所へ連れて行ってもらうと幸せ全開でしたねー
栄ビルってなんか、親近感がわく年齢です(^-^;)
>幸せ全開でしたねー
本当ですね。比べたら今の外食の方がたぶん美味しいんでしょう
けれど、当時はありがたみが全然違いましたよね。まさに、外食は
一大イベントという感じでした。